11月最後の日曜日、毎年恒例の明治村市民無料招待デーだったので
自宅から歩いて(約45分)明治村に行って来ました
途中里山を抜けると近いので、今年最後の紅葉を見ながらゆっくりウォーキングを楽しみました
里山の秋はゆっくり過ぎていきます
11月最後の日曜日、毎年恒例の明治村市民無料招待デーだったので
自宅から歩いて(約45分)明治村に行って来ました
途中里山を抜けると近いので、今年最後の紅葉を見ながらゆっくりウォーキングを楽しみました
里山の秋はゆっくり過ぎていきます
レトロな外観の太洋ビルの隣に建つ日本陶磁器センタービルは、その何の変哲もないフツーの外観からは、とても太洋ビルと同じ昭和の初に建てられた近代建築には見えません。
桜通に面したビルの正面は後に改装されたようで、戦前の近代建築の面影は全く感じられませんが、ビルの裏側に回ると太洋ビル以上に昭和初の時代を色濃く感じさせる別の顔を見せてくれます。
■日本陶磁器センタービル/名古屋市東区代官町39
竣工:昭和8年(1933)
設計:志水正太郎
施工:清水組
構造:鉄筋コンクリート3階
撮影:2009/11/3
■戦前のビルが並んで現存するのは珍しいが、外観は対照的。
■建物正面(南側)とはまったく異なるレトロな外観(建物東側)
同時期に建てられた名古屋陶磁器会館と同様の表現主義風で、外壁は当時流行のスクラッチタイル貼り。
■建物北側~隣の太洋ビル同様、近代建築にはお約束の暖房用ボイラーの煙突が目を引きます。
■縦長、アーチ、円など、窓のデザインも多様で、昭和モダンを感じさせるデザイン。
「文化のみち」から少し南に外れますが、地下鉄桜通線の高岳と車道のちょうど中間辺り、桜通に面した北側に戦前の古いビルが2件並んで残っています。
向かって左側の太洋ビルは、現代のビルに近い装飾の少ない近代合理主義を取り入れたデザインですが、玄関周りの石張りやアーチ窓、3階中央部のテラスや軒先のロンバルジアバンドなど細部に古典主義的な意匠が残っています。
■太洋ビル/名古屋市東区代官町39-22
竣工:昭和6年(1931)
設計:星野保則(前愛知県建築課長)
施工:星野工務店
構造:鉄筋コンクリート地下1階、地上5階
撮影:2009/11/3
■右側の赤い壁が日本陶磁器センタービル(昭和9年)
■貸事務所募集のたて看板があるレトロな雰囲気が漂う玄関周り。
よくドラマに出てくる探偵事務所や弁護士事務所が似合います。
連休の11月21~22日、10年近く会っていなかった長野県伊那市の友人宅に遊びに行き、旧交を温めることができました。
車で諏訪湖畔を通ったので私の大好きな片倉館に寄る事ができました。久しぶりに訪れた晩秋の片倉館は一枚の絵の様に美しく、しばし時を忘れてその姿に見とれていました。
今回は時間の都合で、残念ながら名物の「千人湯」に浸かることができなかったので、次回はぜひゆっくり時間をとって訪れたいものです。
■片倉館/諏訪市湖岸通4-1-9
竣工:昭和3年(1928)
設計:森山松之助
構造:鉄筋コンクリート2階
※諏訪市有形文化財
撮影 2009.11.22
■片倉館浴場棟正面~まるで古城の様なたたずまい
■秋の空と煙突(諏訪湖側)
■片倉館会館棟
■片倉館の紅葉
■近くで御柱祭のリハーサルをやっていました。
はっぴ姿の町衆がかっこいいです。(平成22年4月1日~6月15日開催)
東海学園のすぐ南側、建中寺の南東にある筒井小学校は、市内唯一の戦前の鉄筋コンクリート造の学校建築です。
大正末から昭和にかけて、いわゆる震災復興建築として全国の都市部でRC造の公立学校の校舎が多数建設されました。名古屋市内には昭和14年当時で、11校の鉄筋コンクリート造りの小学校がありましたが、現在は筒井小学校の校舎が残るのみになりました。
同じ東区には旭丘高校本館(昭和13年築/RC4階)もありましたが、数年前に建て替えられました。この時は取り壊し反対運動などもあり、歴史的建造物の保存問題が新聞でも報道されました。
■名古屋市立筒井小学校/名古屋市東区筒井1丁目15-28
竣工:昭和11年(1936)
設計:市建築課
構造:鉄筋コンクリート3階
■校舎東側玄関~階段室の段差のある縦長窓と横のアーチ窓が時代を感じさせる
■校舎南側~3階の連続アーチ窓がモダン。
向かって左側の色の違う部分は増築か?(3階の窓がアーチではない)
■校舎北側~暖房用のボイラーの煙突が現在も残る
「文化のみち」には戦前に建てられた学校建築、金城学院高等学校榮光館と東海学園大講堂が現存しています。どちらも名門の私立学校ですが、女子校、男子校の違いが講堂の外観にも反映して、対照的なデザインが採用されています。
まずは今回のイベントで内部が公開されていた金城学院高等学校榮光館を訪ねました。
白壁に赤いスペイン瓦とアーチ窓のスパニッシュス・ミッションスタイルの建物は、乙女の園にふさわしく清楚で明るいイメージで、内部も白色で統一されています。
縦長の窓や出入り口、舞台などいたる所に半円アーチのモチーフが使われ、大階段には華やかなステンドグラスが設置され礼拝堂の雰囲気も感じられます。
■金城学院高等学校榮光館/名古屋市東区白壁町4-64
竣工:昭和11年(1936)
設計:佐藤鑑(基本設計)/城戸武男(本設計)
施工:広瀬商会
構造:鉄筋コンクリート造3階
※国指定登録文化財
■建物正面(北側)~白の外壁に縦長の連続アーチの窓がリズム感を演出
■建物南側講堂部分~2階部分(大きなアーチ窓)の側壁が外に出っ張っています
■玄関部分 ■1階南側出入り口
■大階段ステンドグラス ■1~2階階段
■吹き抜けの大階段 ■2階講堂正面入り口
■2階講堂~正面舞台の大きなプロセニアム・アーチとパイプオルガン
■客席前方から北側窓を望む
■3階部分は2階席になっていて奥には祈祷室が設けられている。
■校庭の池に保存されていた1928の銘がある「水用馬牛」(右読みです)
次は対照的に男らしく力強い?東海学園大講堂を紹介します。
11月3日の文化の日、名古屋市東区で開催された「歩こう!文化のみち」に行ってきました。名古屋城から徳川園一帯は、名古屋の近代化の歩みを伝える歴史的遺産が多数残っており、「文化のみち」としてその保存再生活用が進められています。毎年文化の日にはこれらの歴史的建造物を利用した色々なイベントが開催され、普段はなかなか見学できない建物の公開も行われました。
10年ほど前にこのイベントが始まったばかりの頃、家族でウォークラリーに参加した思い出がありますが、今回は久しぶりに「文化のみち」の近代建築をじっくりと見学することができました。
■名古屋陶磁器会館/名古屋市東区徳川1-10-3
竣工:昭和8年(1933)
設計:鷹栖一英 施工:志水建築業務店
構造:RC3階
※国指定登録文化財
名古屋陶磁器貿易商工同業組合と建物として竣工、現在は1階が陶磁器ギャラリーとして公開中。
外観は陶磁器会館にふさわしく美しいタイル貼りで、大きな半円窓や軒下の装飾など表現主義風、内部は建具や暖炉などアールデコで統一されている。
■円と直線を基調にした彫りの深い表現主義的デザイン
■建物玄関正面~細部の装飾にもこだわったファサードはまさに近代建築の見所のひとつです
■建物西側~大きさ、形、様々な窓が壁面を飾ります
■玄関のステンドグラス
■室内の意匠は幾何学模様をモチーフにしたアールデコ調で、昭和のモダニズムが薫ります
昔から古い洋風の建物が大好きでしたが、本格的に戦前の近代建築を訪ね歩くようになったのは平成10年頃からでした。
現在まで10年以上にわたり、実際に現地を訪ね自分の目で見てカメラに収めてきましたが、その後取り壊された建物が多数存在します。
もう二度と見ることはできない建物たちですが、時代を超えて街角で長い時間を刻んできた在りし日の姿を、紹介できればと思います。
■名古屋第一赤十字病院(中村日赤)/名古屋市中村区道下町3-35
竣工:昭和12年(1937)
設計:県営繕課
施工:志水組
構造:SRC造3階
※2009年取り壊し
水平線を基調とした彫りの深いデザインや、円筒形の階段塔など、戦前に流行った表現主義といわれる様式建築を採用した、現存する市内最古の病院建築でした。
撮影:2002/4
■平成21年11月3日に訪れた現地は取り壊しが進み、そびえ立つ最新のビルの前で「名古屋第一赤十字病院」のプレートが残る玄関車寄の一部を保存工事中でした。(写真左下の部分)