伊勢神宮周辺のちょっと気になる建物を紹介します。
■外宮前の旅館山田館~今では珍しい木造三階建ての和風旅館
■内宮前のおはらい町通りの看板建築風食堂~ファサードの装飾がモダン
■神宮道場(旧神宮司庁舎)/伊勢市宇治浦田町
竣工:明治36年(1903)
設計:伊東忠太・駒杵勤治
構造:木造平屋
■その名も神都印刷
■下見板張りの洋風住宅
■その名も「ジャズ喫茶城」~見た通りです
撮影:2015/09/21
伊勢市駅から参宮線上り(松阪・名古屋方面)に乗ると次の駅が山田上口駅です。
駅舎は木造平屋モルタル塗りで、ファサードに並ぶ縦長の窓がモダンな雰囲気です。
開業は明治30年(1897)ですが、玄関脇の建物資産票は昭和5年12月の表記があるので、駅舎も同時期に建てられたものと思われます。
■駅舎正面外観
■JRの駅には必ず玄関脇に建物資産標があるので駅舎の竣工年の目安になります
■跨線橋から上り(津・名古屋方面)ホーム側の駅舎を望む
■下り(伊勢市・鳥羽方面)ホーム
■跨線橋から上り方面を望む
■下り方面を望む
◆山田上口駅~JR東海参宮線/三重県伊勢市常盤一丁目17-15
竣工:昭和5年(1930)
構造:木造平屋建
撮影2015/09/21
連休の最終日、心地良い日差しを浴びながら、入鹿池周辺のウオーキングを楽しみました。
明治村のある入鹿池周辺は緑が多く、里山の田んぼもすかっり黄金色、いよいよ秋本番です。
■たくさんのボートが池に浮かんでいました
■入鹿池の周囲には明治村の建物が点在しています
■稲の黄金色が鮮やかです
伊勢神宮への鉄道は明治中期以降、亀山から南下する参宮鉄道が唯一のものでしたが、昭和6年に前身の参宮急行宇治山田駅が建設され、大阪の上本町と伊勢が結ばれました。
近鉄宇治山田駅はJR参宮線をまたぐ高架駅で、3階のプラットホームに列車が入ります。
現在は新幹線をはじめ多くの駅がこのスタイルですが、当時としては鉄道が建物の中を通るという駅舎は前例がなく、まさに現在の駅舎の先駆けとなりました。
外宮側に向いた長大なファサードはクリーム色のタイルに覆われ、スカイラインの赤いスペイン瓦とあいまって、伊勢神宮の表玄関にふさわしい品のある柔らかい雰囲気を醸し出しています。
設計は多くの鉄道駅舎を手がけた建築家の久野節。
久野は元鉄道省の建築課長で、旧南海難波駅や高島屋大阪店などを設計しています。
■細長いファサードの右端の塔屋が外観のアクセントになっています
■中央玄関部分には草花の模様をあしらったテラコッタ(陶板)を多用しています
■タイル張りの壁面に連続する縦長の窓と装飾テラコッタやスペイン瓦がクラシカルで重厚な雰囲気を演出
現代の機能一点張りの金太郎飴的駅舎などにもぜひ見習ってほしい外観です
■御影石を使った豪華な玄関廻りはデパートやホテルを思わせます
■塔屋の上にはあんどんを思わせる細長い照明灯を設置
■2階部分まで吹き抜けの開放感のある1階コンコース
■八角形の高窓から優しい光がそそぎこみます
◆宇治山田駅~近畿日本鉄道山田線・鳥羽線/三重県伊勢市岩淵2丁目1-43
竣工:昭和6年(1931)
設計:久野節
施工:大林組
構造:RC造3階建
撮影:2015/09/21
青空が広がった日曜日、いつもよりちょっと長めの散歩を楽しみました。
自宅から旧木曽街道を北へ向かい善師野宿~東海自然歩道~継鹿尾山というコースを歩きました。
全行程3時間半ほどの道のりでしたが、日ごろの運動不足がたたってアップダウンのある山道は思ったよりきつかったですが、久しぶりに良い汗が流せました。
■善師野宿入り口の立て看板
■少し歩くと一里塚があります
■最近齢のせいか路傍の石仏が気になります。
天明の年号があるので、かれこれ250年近くここに立っていることになります。
時代がどう変わろうと、これからも人知れずこのまま時を重ねていくのでしょうね。
■里山ののどかな田舎道を歩きます
■ほどなく東海自然歩道と合流
■旧木曽街道は岐阜県へ向かいますが、わたしは犬山城方面へ
■継鹿尾山の山道を寂光院方面へ向かいます
■継鹿尾山の展望台からの風景~モンキーパークの観覧車と犬山城、木曽川が見渡せます
神宮文庫は倉田山の神宮徴古館の東、県道を隔てた皇學館大学の敷地内にあります。
当初は神宮所蔵の古文書、図書類を収めるために五十鈴川川岸に設置されましたが、五十鈴川の氾濫を逃れて大正14年現在の倉田山に移転しました。
文庫主屋は和風の外観ながら窓割りなどに洋風のデザインを取り入れた近代和風建築で、同時期に建てられたRC造4階建の書庫が背面に併設されています。
■建物正面外観
◆神宮文庫/三重県伊勢市神田久志本町171
竣工:大正14年(1925)
施工:北岡組
構造:木造平屋
撮影:2015/09/21