設計の堀口捨己は、大正9年歴史主義からの脱却をめざし結成された「分離派」のメンバーで、日本のモダンデザインを牽引したひとり。堀口は代表作の一つ紫烟荘(大正15年)で、ヨーロッパのモダンデザインと茶室の融合を試みていますが、前年竣工の小出邸は和洋のハイブリッド住宅の先駆け的作品と言えるのではないでしょうか。
■和洋の造形を絶妙なバランスで折衷したデザインは、現代の住宅に通じるものがあります
■建物の内部は創建当時の間取りをとどめています
■小出邸/旧所在地:文京区西片二丁目
竣工:大正14年(1925)
設計:堀口捨己
構造:木造2階
撮影:2017/08/12