明治に建てられた本格的なルネッサンス様式のわが国初の国立図書館。当初の計画では中庭を囲むロの字型の平面の壮大な規模の建物(建坪900坪)でしたが、日露戦争による財政難のため東面部分を完成しただけで中止となりました。現存する建物は当初計画の3分の1の規模に縮小された東面だけですが、華麗なフランス・アンピール様式の外観は、未完成に終わった壮大な図書館の片鱗をしのばせてくれます。
建物は2002年に安藤忠雄の手で増改築が施され、現在は「国立国会図書館国際子ども図書館」として保存再生され一般に開放されています。
■建物東面
■エントランスから大階段
■大階段と廊下~木製の建具や鋳鉄製の手摺、漆喰仕上げの壁や天井は創建時の姿に保存復元されています
3階ホール
■国立国会図書館国際子ども図書館(旧帝国図書館)/台東区上野公園12-49
竣工:明治39年(1906)
設計:久留正道+真水英夫+岡田時太郎
施工:直営
構造:鉄骨補強煉瓦造地上4階、地下1階
撮影:2017/08/12
※東京都選定歴史的建造物