今回の津市建築探訪の最後は、JR紀勢本線阿漕駅から東へ1kmほどの所にある大正時代に建てられた日本キリスト教団阿漕教会です。住宅街にひっそりと建つ教会堂は、爽やかな淡いグリーンに塗らた下見板張りで、とても80年前に建てらたとは思えないほど手入れが行き届いています。
教会のHPによると現教会堂の創建は大正14年。当初は阿漕講義所として伝道を開始、戦災でも焼失を免れ、戦後も津の町でただひとつ焼け残った阿漕教会に人々が集まり礼拝が続けられたそうです。
教会堂と宣教師館(現存せず)の設計図はヴォーリズがアメリカから持ち帰ったと言われていますが(教会HPによる)、ヴォーリズの作品リストにも記載がないため真偽のほどは定かではありません。
そう言われれば特に旧宣教師館の外観は、ヴォーリズっぽい雰囲気も感じられるような...
旧宣教師館の外観は→https://church.ne.jp/akogi/history.html(阿漕教会の歴史)
■パステルトーンのグリーンに塗られた教会堂は、軽井沢などの高原が似合いそうな雰囲気
■なかなかメルヘンチックな外観です
■尖頭アーチの窓がリズミカルに並ぶ
■現在の宣教師館の建物。手前のイギリス積の煉瓦塀はかなりの年代物と思われます。
■日本キリスト教団阿漕教会(旧阿漕講義所)/三重県津市下弁財町津興1267
竣工:大正14年(1925)
設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ?(伝承)
構造:木造2階建
撮影:2015/05/03