設計者のデ・ラランデは明治36年来日、横浜・神戸で外国人商館や邸宅を手がけ、神戸にある重要文化財トーマス家住宅(風見鶏の館)が現存しています。
建物は既存の木造平屋建ての洋館を、デ・ラランデが自邸として大幅に増改築したもので、その後何回も所有者が変わりましたが、昭和31年(1959)からカルピスの発明者として知られる三島海雲氏の自邸になり、平成11年(1999)まで三島食品工業の事務所として使われました。
■白く塗られた下見板張りの外壁と赤いマンサード屋根が特徴的
デ・ラランデは当時一世を風靡したドイツの「ユーゲント・シュティル」というスタイルを好み、この建物にもその影響がうかがえます
■デ・ラランデ邸(旧三島邸)/旧所在地:新宿区信濃町
竣工:明治43年(1910)
設計:デ・ラランデ
構造:木造3階
撮影:2017/08/12