コルビュジエに師事したモダニズム建築の巨匠、前川國男の自邸。戦時下竣工という建築資材が制約されるなか、中央の居間の天井を高くし、ロフト状の2階を設けることにより豊かな空間を実現しています。
1階の大きなガラス開口は、コルビュジエが提唱した「ピロティ」を意識しているといわれています。90度回転する戸袋、ディスプレイ機能をもつ棚、ダイナミックに開閉する大扉など、当時としては実験的なデザインを取り入れた斬新的な住宅作品です。
■大きな開口部が特徴的な居間
■天井を高くしてロフトを設けた空間は開放的
■ロフトへの階段
■書斎~やはり窓が大きく開放的で、気持ちの良い空間です
■台所と浴室~白で統一されたモダンで機能的なデザイン
■前川國男邸/旧所在地:品川区上大崎三丁目
竣工:昭和17年(1942)
設計:前川國男
構造:木造ロフト付
撮影:2017/08/12
〈参考〉江戸東京たてもの園特別展 世界遺産登録記念「ル・コルビュジエと前川國男」