遅ればせながら5月の連休に訪れた、埼玉県川越市の建築探訪をアップします。
小江戸と呼ばれる蔵造りの町並みには、明治~戦前期の和洋取り混ぜた建物が今も数多く残っていて、町歩きを楽しむ観光客でにぎわっていました。
川越の中心にある蔵造の町並みにひときわ目を引く西洋建築、埼玉りそな銀行川越支店(旧八十五銀行本店)が建っています。
角に塔を頂いたルネサンス風ですが、バットレス(控柱)にサラセン風な縞模様を施した外観は大正期の建築らしい明るく軽やかな印象です。
■銀行建築に好んで用いられたオーダーを強調した古典主義建築の重厚さはなく明るく明快な外観
■白いタイルにグレーの縞が入るサラセン風の明るい外観は、黒壁の並ぶ明治の伝統的な蔵造りの町並みの近代化を象徴する建物
■蔵造の低い町並みにひときわ目立つルネサンス風塔屋
■埼玉りそな銀行川越支店(旧八十五銀行本店)/埼玉県川越市幸町4-2
竣工:大正7年(1918)
設計:保岡勝也
施工:印藤順造
構造:SRC造3階
撮影:2018/04/30
※国登録有形文化財