日本橋のたもとに建つオフィスビル。1階を五島産の砂壁、中層階を茶褐色の化粧煉瓦貼り、上部を明るいプラスター塗りとした三層構成の外観が目を引きます。設計は大阪を中心に活躍した建築家の安井武雄。
この建物は安井の東京でのデビュー作で、西洋の歴史様式にとらわれず東洋的な表現をモダンなセンスでまとめています。この様式は「自由様式」と呼ばれ、歴史様式とモダンデザインの折衷主義を越えた自由な表現が高い域に達した傑作といわれています。
■「かたまり」感を強く打ち出した造形表現
■上部の造形は東洋的な表現とモダンデザインが融合したまさしく「自由様式」
■野村證券本社(旧日本橋野村ビル)/中央区日本橋1-9-1
竣工:昭和5年(1930)
設計:安井武雄
施工:大林組
構造:SRC造7階
撮影:2017/08/11
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