shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

花いっぱいの平標山・仙ノ倉山ハイキング(その③ 仙ノ倉山~平標山~平標山の家~登山口)

2024-06-15 05:30:00 | 山行・旅行
6月8日に群馬・新潟県境にある平標山(たいらっぴょうやま、標高1984m)・仙ノ倉山(せんのくらやま、同2026m)を歩いてきた。
その③では帰路に観た花を中心にご覧いただきたいと思う。

(地図はクリックすると大きくなります。)


ではその②からの続きで、仙ノ倉山の山頂からスタートしよう。
仙ノ倉山(標高2026m)は谷川連峰の最高峰で、山頂から360°の眺めが楽しめる。広い山頂はハイマツ等の低木に囲まれていて、人々が低木に向き合ったり、あるいは低木を背にしたりして、輪を描くように座っていた。
ちょうど一人が立ち上がったので、空いたスペースに腰を下ろした。低木越しに谷川岳(標高1977m)が見えていた。谷川岳と重なって手前に見える山は万太郎山(同1954m)で、いずれも昨年の今ごろに縦走してきた峰々だ。


山頂でパンを一つ食べて10分ほど休み、次のハイカーのために場所を空けた。
仙ノ倉山の山頂から前仙ノ倉山を見る景色も、雄大で素晴しかった。帰路は平標山までは同じ道を通るので、再びお花畑が楽しめる。


前仙ノ倉山に向かう途中にタカネザクラ(別名ミネザクラ;高嶺桜、Cerasus nipponica、バラ科サクラ属の落葉小高木または低木)がまだ咲き残っていた。


前仙ノ倉山に向かう稜線はなだらかで、好きなところだ。一方風が吹くと避けようがないので、怖い気もする。勿論この日はそんな心配は皆無だった。


前仙ノ倉山の標識は、先ほどは団体さんがつかえていて撮れなかったが、帰路は誰もいなかったのでゆっくり撮れた。この標識がないとここが山頂だと気づかないかもしれない。


前仙ノ倉山を過ぎ、右カーブにかかるところから平標山がよく見えた。山頂は広いが、山全体を見るとかなりの傾斜があり、均衡の取れたきれいな山容だ。


赤い標識はマツダランプと呼ばれている。谷川岳の肩ノ小屋から1kmごとに設置されていて、ここまでの距離は10kmとなっていた。付近にアズマシャクナゲやタカネザクラが咲いていた。


ムシカリ(別名オオカメノキ;虫刈、Viburnum furcatum、ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木または落葉小高木)も近くで観られた。この山にはそれほど多くないように思う。


登山道脇にミツバオウレンが群生していた。登りでも気づいていたが、団体さんの後に続いていたので撮らなかった花だ。




開き初めで紅色が濃いアズマシャクナゲ。


チングルマ。




ミツバオウレンの群落。


ハクサンイチゲの群落。


ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、エチゴキジムシロの群落。


エチゴキジムシロ。




ハクサンイチゲ。


ハクサンコザクラ。


ミネズオウ(峰蘇芳、Loiseleuria procumbens、ツツジ科ミネズオウ属の常緑小低木)。




ハクサンイチゲの蕾。




この花は名前が分からなかった。帰って調べたらクロミノウグイスカグラ(別名ハスカップ;黒実鶯神楽、 Lonicera caerulea var. emphyllocalyx、スイカズラ科スイカズラ属の落葉低木)のようだった。
クロミノウグイスカグラは、日本では北海道を中心に、本州でも中部以北の高山に自生し、北海道では檜山・留萌を除く各地に自生する。本州以南では岩手県の早池峰山、栃木県の戦場ヶ原など、標高の高い地域に自生する。


お花畑でたくさん写真を撮り、最後は木段をゆっくり登って平標山の山頂に戻ってきた。時間は11時30分になっていて、山頂は先ほど来た時以上に混雑していた。
山頂を通り過ぎ、左へ折れて平標山の家の方へ向かった。

数百メートル歩くと左に10人ほどが座れるベンチ群がある。これまでもここで休んでいた。奥に空きがあったので座り、ミックスナッツとドライフルーツを食べた。休んでいる間は靴を脱ぎ乾かすようにしている。そうすることで足指先への負担が軽くなる。15分ほど休んで出発した。

平標山の山頂から平標山の家までは、一直線の下りだ。大半が木段なので歩きやすい。
 

その木段の脇に小さな青い花を見つけた。通りかかった人がハルリンドウだと教えてくれた。
ハルリンドウの茎葉は少し横に開いているが、タテヤマリンドウの茎葉は開かず茎を抱く。上から観たらよく分からなかった。
帰ってからネットで検索したら、平標山で観られるのはタテヤマリンドウ(立山竜胆、Gentiana thunbergii var. minor 、リンドウ科リンドウ属の越年草)のようだった。




少し進んだところにイワイチョウ(岩銀杏、Nephrophyllidium crista-galli 、ミツガシワ科イワイチョウ属の多年草)も観られた。


イワカガミはたくさん観られたが、この花がきれいだったので撮った。


こちらはワタスゲ(綿菅、Eriophorum vaginatum、カヤツリグサ科ワタスゲ属の多年草)だろうか。




ぽつんとムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅、 Rhododendron albrechtii、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)が咲いていた。


こちらは標高が高いところで観たものとやや違うように見えるが、やはりエチゴキジムシロのようだ。


12時22分に平標山の家のテント場に着いた。山の家で水筒に水を補給した。


山の家の分岐を南進すると三国峠に達する。いずれ歩いてみたい道だが、クマの心配があるので一人で行く気にはなれない。
分岐を右折して登山口に向かった。

標高が1500m過ぎまで下ると樹林帯となり、エゾハルゼミの大合唱の中に入った。3年前にショウキランに出会ったので慎重に観ながら歩いたものの、成果はなかった。


樹林帯で観た花を最後に上げておこう。
ミヤマニガイチゴ(深山苦苺、 Rubus subcrataegifolius、バラ科キイチゴ属の落葉低木)。


ズダヤクシュ(喘息薬種、Tiarella polyphylla 、ユキノシタ科ズダヤクシュ属の多年草)。


ツクバネソウ(衝羽根草、Paris tetraphylla A.Gray 、シュロソウ科ツクバネソウ属の多年草)。




13時16分に林道に面した登山口に到着した。


最後はひたすら林道を歩いて駐車場まで戻った。今日も無事に山を歩けたことに感謝したい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

花いっぱいの平標山・仙ノ倉山ハイキング (完)
コメント (6)
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