この記事は白山 初秋の中宮道を歩く(その② 中宮温泉~シナノキ平避難小屋)の続きです。
植物の名前は分かった時点で書き加えています。
(左が全体地図。続いて歩いた順の詳細地図。地図をクリックすると大きくなります。)
食事を終え、シナノキ平避難小屋を11時32分に出発した。予報では15時30分ごろから雨になるようだった。それまでにゴマ平避難小屋に着きたいと思った。
シナノキ平避難小屋は今日の行程の中間にある。残りは半分だ。計画ではこの後3時間で着くつもりだった。
小屋を出るとすぐにハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属)が群生していた。
アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)はこれまでも観てきたが、写真を撮っていなかった。この辺りでは、ミヤマアキノキリンソウの特徴である花が頂部に固まってつくものは観られなかった。
ムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属)にたくさんの赤い実が生っていた。さらに熟すと黒くなり、そうすると鳥が食べに来るようだ。この時期あまり鳥の気配がなかったが、時々藪の中から何かの鳥の地鳴きが聞こえていた。
こちらはサラシナショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属)。白山では夏から初秋にかけてよく見られる。
所々で草が道を被っているところもあったが、長く続かなかった。
こちらもハクサンカメバヒキオコシだ。カメバヒキオコシの変種で北陸に分布する。カメバヒキオコシ同様葉先が3裂するが、中央の裂片が太く鋸歯がある。
なおカメバヒキオコシは「亀葉引起」で、亀葉は葉の形から来ている。引起は倒れた人をも引き起こすほどの、強い薬効があるという意味である。
所々で大きな樹に出会った。積雪が多く風も強い中よく育ったものだ。
マイヅルソウ(キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属)がウズラ色の果実を付けていた。この果実は熟すと赤くなる。
壊れた道標があった。「MT.TAKIGATAKE」と読めた。地理院地図に滝ヶ岳の名前はないが、1774.3mのピークがそれらしい。ここからゴマ平避難小屋まで2.8kmだ。
ムシカリの葉が紅葉し始めていた。
ナナカマドはまだ紅葉していなかった。
ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)が現れた。この先でたくさん観られた。
低地で観られるハハコグサ(キク科ハハコグサ属)は春に黄色い花を咲かせる越年草だが、ヤマハハコは夏の終わり頃に白い花をつける多年草で、属も異なる。
こちらは近くに咲いていたアキノキリンソウ。
アオモリトドマツが観られるようになってきた。風雪が強い白山でアオモリトドマツは高く育たないことが多いが、この樹は高く育っていた。
こちらは再びノリウツギ。そしてムシカリとのツーショット。
倒木の下をくぐって進むところもあった。
似たような写真をたくさん撮ってしまった。手前は平地で真っ直ぐに育ったダケカンバ。
この頃から空に黒い雲が現れた。遠くで雷鳴も聞こえてきた。雨はまだ降っていないが、ザックにレインカバーをつけ、雨具をすぐに出せるようにした。5分も経たぬうちにやはり雨が降ってきた。樹下で雨具をつけしばらく待ったが、止む様子がなかったので雨中を歩いた。
しかし雨は10分ほど降って止んだ。暑いので雨具を脱いで歩いた。樹々も草花も濡れていて、靴も濡れてしまった。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)が現れた。この花によくアサギマダラが集まるが、今回の山行でアサギマダラは見なかった。
続いてオヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)が現れた。オヤマリンドウはこの先でたくさん観られた。
ゴゼンタチバナ(ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属)が赤い実をつけていた。手前にはマイヅルソウが見えていた。
大きなキク科の花はマルバダケブキ(キク科メタカラコウ属)の残花のようだ。夏の終わりに稜線でたくさん観られるこの花も、そろそろ終わりだ。
15時45分にゴマ平避難小屋に着いた。雨宿りをしていたりしたので、計画より15分遅れた。
小屋に人はいなかった。マットを敷いて場所を確保した後、水場へ向かった。カメラを持たずに出かけたので写真はない。
はたして水は取れるのだろうか。100mほど下ると水が流れる音が聞こえていた。水はとうとうと流れていた。しかも冷たい。カップにすくって飲み、その後2Lの容器いっぱいに汲んで小屋に戻った。
夕食はアルファ米とレトルトのカレーでカレーライスを作った。それとカレーヌードルで、この日はカレーづくしだった。疲れているときに、カレーは食欲を沸き立ててくれる。
雨がまた降ってきたが、しばらくで止んだ。濡れていた衣服を小屋いっぱいを使って干した。幸いこの夜は小屋を独占できそうだった。
18時40分頃に窓から夕焼けが見えた。出発する前に聞いた予報では、明日の降水確率が90%となっていたが、この分だと晴れるかもしれない。そんなことを考えながら眠りについた。
白山 初秋の中宮道を歩く(その④ ゴマ平避難小屋~北弥陀ヶ原) に続く。
植物の名前は分かった時点で書き加えています。
(左が全体地図。続いて歩いた順の詳細地図。地図をクリックすると大きくなります。)
食事を終え、シナノキ平避難小屋を11時32分に出発した。予報では15時30分ごろから雨になるようだった。それまでにゴマ平避難小屋に着きたいと思った。
シナノキ平避難小屋は今日の行程の中間にある。残りは半分だ。計画ではこの後3時間で着くつもりだった。
小屋を出るとすぐにハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属)が群生していた。
アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属)はこれまでも観てきたが、写真を撮っていなかった。この辺りでは、ミヤマアキノキリンソウの特徴である花が頂部に固まってつくものは観られなかった。
ムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属)にたくさんの赤い実が生っていた。さらに熟すと黒くなり、そうすると鳥が食べに来るようだ。この時期あまり鳥の気配がなかったが、時々藪の中から何かの鳥の地鳴きが聞こえていた。
こちらはサラシナショウマ(キンポウゲ科サラシナショウマ属)。白山では夏から初秋にかけてよく見られる。
所々で草が道を被っているところもあったが、長く続かなかった。
こちらもハクサンカメバヒキオコシだ。カメバヒキオコシの変種で北陸に分布する。カメバヒキオコシ同様葉先が3裂するが、中央の裂片が太く鋸歯がある。
なおカメバヒキオコシは「亀葉引起」で、亀葉は葉の形から来ている。引起は倒れた人をも引き起こすほどの、強い薬効があるという意味である。
所々で大きな樹に出会った。積雪が多く風も強い中よく育ったものだ。
マイヅルソウ(キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属)がウズラ色の果実を付けていた。この果実は熟すと赤くなる。
壊れた道標があった。「MT.TAKIGATAKE」と読めた。地理院地図に滝ヶ岳の名前はないが、1774.3mのピークがそれらしい。ここからゴマ平避難小屋まで2.8kmだ。
ムシカリの葉が紅葉し始めていた。
ナナカマドはまだ紅葉していなかった。
ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属)が現れた。この先でたくさん観られた。
低地で観られるハハコグサ(キク科ハハコグサ属)は春に黄色い花を咲かせる越年草だが、ヤマハハコは夏の終わり頃に白い花をつける多年草で、属も異なる。
こちらは近くに咲いていたアキノキリンソウ。
アオモリトドマツが観られるようになってきた。風雪が強い白山でアオモリトドマツは高く育たないことが多いが、この樹は高く育っていた。
こちらは再びノリウツギ。そしてムシカリとのツーショット。
倒木の下をくぐって進むところもあった。
似たような写真をたくさん撮ってしまった。手前は平地で真っ直ぐに育ったダケカンバ。
この頃から空に黒い雲が現れた。遠くで雷鳴も聞こえてきた。雨はまだ降っていないが、ザックにレインカバーをつけ、雨具をすぐに出せるようにした。5分も経たぬうちにやはり雨が降ってきた。樹下で雨具をつけしばらく待ったが、止む様子がなかったので雨中を歩いた。
しかし雨は10分ほど降って止んだ。暑いので雨具を脱いで歩いた。樹々も草花も濡れていて、靴も濡れてしまった。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属)が現れた。この花によくアサギマダラが集まるが、今回の山行でアサギマダラは見なかった。
続いてオヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属)が現れた。オヤマリンドウはこの先でたくさん観られた。
ゴゼンタチバナ(ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属)が赤い実をつけていた。手前にはマイヅルソウが見えていた。
大きなキク科の花はマルバダケブキ(キク科メタカラコウ属)の残花のようだ。夏の終わりに稜線でたくさん観られるこの花も、そろそろ終わりだ。
15時45分にゴマ平避難小屋に着いた。雨宿りをしていたりしたので、計画より15分遅れた。
小屋に人はいなかった。マットを敷いて場所を確保した後、水場へ向かった。カメラを持たずに出かけたので写真はない。
はたして水は取れるのだろうか。100mほど下ると水が流れる音が聞こえていた。水はとうとうと流れていた。しかも冷たい。カップにすくって飲み、その後2Lの容器いっぱいに汲んで小屋に戻った。
夕食はアルファ米とレトルトのカレーでカレーライスを作った。それとカレーヌードルで、この日はカレーづくしだった。疲れているときに、カレーは食欲を沸き立ててくれる。
雨がまた降ってきたが、しばらくで止んだ。濡れていた衣服を小屋いっぱいを使って干した。幸いこの夜は小屋を独占できそうだった。
18時40分頃に窓から夕焼けが見えた。出発する前に聞いた予報では、明日の降水確率が90%となっていたが、この分だと晴れるかもしれない。そんなことを考えながら眠りについた。
白山 初秋の中宮道を歩く(その④ ゴマ平避難小屋~北弥陀ヶ原) に続く。