shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

京都府立植物園に行ってきました - 後編(植物生態園で観た花々 その②)

2022-10-18 05:29:52 | みんなの花図鑑
先ずはこの花です。
なつみかんさんのブログでも紹介されていました。




サンインヒキオコシ(山陰引き起こし、シソ科ヤマハッカ属の多年草)です。
この植物は、北陸地方の西部から、山陰、九州北部にかけて分布します。四国のみに分布するミヤマヒキオコシの変種であり、葉の幅がより広く、花がより大きいという特徴があります。

続いてはこの花です。ススキの根元に咲いていて、手前の植物の葉が邪魔してうまく撮れませんでした。




ナンバンギセル(南蛮煙管、野菰、ハマウツボ科ナンバンギセル属の多年草)です。
この植物はイネ科の単子葉植物(イネ、ススキ、サトウキビなど)の根に寄生します。葉緑素が無く、寄主の根から吸収した栄養分に依存して生育します。

キク科の植物が2つ続きます。
先ずはお馴染みのこの花です。


ノコンギク(野紺菊、キク科シオン属の多年草)です。ノコンギクは変異種が多いといわれています。ここで咲いているものは、標準的なものだと思います。
頭花の大きさは2.5cmほどでした。

もう1つはこの花です。ノコンギクより二回りほど大きく、頭花は5cmほどありました。


ハマギク(浜菊、キク科キク属の多年草)です。青森県から茨城県までの太平洋側に分布し、海岸の陽当たりのよい崖や砂地に生えます。
花が大きく美しいので、古くから栽培されているようです。

次はキツネノマゴ科の植物が2つ続きます。
先ずはこの花です。写真は後ろ姿しか撮れませんでした。


スズムシバナ(キツネノマゴ科イセハナビ属の多年草)です。近畿レッドデータブックでは絶滅危惧種Aとなっています。
本州(近畿以西)、四国、九州、朝鮮半島南部、中国大陸中部に分布し、石灰岩・緑色岩地を好むようです。数を減らした原因のひとつが、シカによる食害です。

次もキツネノマゴ科の青色の花です。こちらは何とか前向きの花を見つけました。




ユキミバナ(雪見花、キツネノマゴ科イセハナビ属の多年草)です。かつてはスズムシバナと同種として考えられていましたが、1993年に新種として発表されました。
福井県と滋賀県に分布しています。

次の花はなつみかんさんのブログで最近紹介されていますので、お馴染みの方も多いことでしょう。タデ科の植物です。


そうです。サクラタデ(桜蓼、タデ科イヌタデ属の多年草)です。日本では、本州、四国、九州に分布し、日当たりの良い水辺や湿地に生育します。

次はマメ科の植物です。


そうです。タヌキマメ(狸豆、マメ科タヌキマメ属の多年草)です。日本では,本州、四国、九州に分布し、陽当たりがよくやや湿ったところに生えます。
「タヌキ」の名にふさわしく、萼に毛が生えています。

最後は、fukurouさんが試験管ブラシと仰る花です。




そうです。サラシナショウマ(晒菜升麻、更科升麻、キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草)です。
この花は白山などの山で8~9月に観ますが、京都では10月に咲くようです。

植物生態園では、この他にもシロネ(白根、シソ科シロネ属の多年草)、メドハギ(筮萩、マメ科ハギ属の多年草)などいくつかの花が咲いていました。
また、実が生っていた草木がたくさんありましたが、今回ブログでご紹介するのはこれでおしまいです。

植物園から比叡山がきれいに見えましたので、ご紹介します。
  

最後に正門を入ってすぐの花壇と、正門前のケヤキ並木、そして池にいたカモ(マガモ、カルガモ)をご覧いただいて、京都府立植物園のご報告を終わりとします。
ご覧いただき、ありがとうございました。








2022/10/15

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6 コメント

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Unknown (なつみかん)
2022-10-18 07:13:00
おはようございます。
全問正解と言いたかったのですが、白いノコンギクはシロヨメナと間違えました。
シロヨメナ、ヤマシロノギクなど、生態園の常連です。

私が見たのと同じ花も多いですが、サラシナショウマはまだ咲いていませんでした。
伊吹山では9月上旬に咲いていましたが、低地ではかなり遅く咲くのですね。
ナンバンギセルとタヌキマメがまだ咲いていたのには驚きです。

池にはマガモとカルガモ、やはりいましたね。
私が見た鳥についてはクイズが終わったら(笑)投稿予定です。
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サンインヒキオコシ (fukurou)
2022-10-18 07:32:26
shu様
おはようございます。
サンインヒキオコシがどうも覚えられません。
山陰の鳥取出身なので覚えなければと思っているのですが。(笑)
ハマギクはダメでした。
スズムシバナとユキミバナの区別がつきません。
なつみかんさんも載せておられましたが。
クイズ形式だと写真の隅々まで見ている自分に気が付きました。
返信する
なつみかんさん おはようございます (shu)
2022-10-18 08:24:52
コメントありがとうございます。
なつみかんさんには簡単でしたね。

ノコンギクとシロヨメナは、花を上から見ただけでは区別できないかもしれません。
せめて舌状花が薄青紫色ならノコンギクとはっきり言えますが、この花は真っ白でした。
ヤマシロギクはイナカギクの別名ですね。頭花かやや小さく舌状花が丸みを帯びているので、区別できると思います。
いずれにしても、この時期に咲くキク科の植物は悩ましいです。

私が訪ねた日は、ヒヨドリがたくさん飛び回っていました。
写真が撮れたのはカモの他にはシジュウカラだけでした。
サンコウチョウのようなの声を聞いたのですが、姿を見ていません。
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fukurouさん おはようございます (shu)
2022-10-18 08:45:44
コメントありがとうございます。
私もサンインヒキオコシを観るのは初めてでした。母種のミヤマヒキオコシも観たことがありません。
ヤマハッカ属の仲間で最初に覚えたのがカメバヒキオコシです。
他に山野で観て知っているのは、ヤマハッカだけのように思います。
この仲間は、狭い地域でしか分布しないものが多く、サンインヒキオコシもそうだと思います。
仮に普段行かない山に出かけこの仲間を観ても、名前を言い当てるのは私には無理のように思います。

府立植物園には海浜植物もたくさんあります。ハマギクは恐らく海浜植物だと思います。
ユキミバナは、花の大きさがスズムシバナより小さいようです。
また、ネット情報でスズムシバナの茎が立っているのに対し、ユキミバナは匍匐すると書いてありましたが、今回観た範囲では確認できませんでした。
返信する
植物園の花 (keitann)
2022-10-20 22:09:06
こんばんは。

山では本来のその山に自生する花しか見られませんが、植物園だと様々な花が見られるのが良いところですね。
ヒキオコシは種類が結構あって、サンインヒキオコシは広島の山に行ったときに見ました。ミヤマヒキオコシは四国の石鎚山系の山や徳島の山でもよく見られますよ。こちらの方が母種なんですね。
変種であるサンインヒキオコシの方がミヤマヒキオコシより大きいです。このほかにも何もつかないヒキオコシもあり、先日高知の山で見ました。
香川の山にはタカクマヒキオコシというのも咲きますよ。どれもヤマハッカに似た顔をしています。
ユキミバナは名前は知っていますが、実物はまだ見たことがありません。スズムシバナの方は我が家にも咲いていて、これは種をこぼして良く増えますが、ユキミバナとの違いが画像を拝見してもよくわかりませんね。
ハマギクも自生のはまだ未見ですが、園芸店などに行くと売られています。
ナンバンギセル、タヌキマメは実家の近くに自生しているので、毎年、見ることができます。
サクラタデは最近、野山であまり見られなくなったので、去年、庭に植えたところ、今、綺麗に咲いてますよ。
山野草は山で見るのがいちばんですが、昨今の環境の変化からそうも言っておられず、植物園や自宅の庭でも見られたら幸せと思っています。
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keitannさん こんばんは (shu)
2022-10-20 22:58:04
コメントありがとうございます。
私の場合、ヒキオコシの仲間のうち、山野でこれまでに観たのはカメバヒキオコシだけです。
サンインヒキオコシは、今回初めて観ました。ミヤマヒキオコシも、ただのヒキオコシも観たことがありません。ヤマハッカは知っています。
もともと低山にあまり行っていないので、山草についての知識が少ないです。

ユキミバナはスズムスバナより花が小さいようです。
植物園で観た花では、ユキミバナの花弁に見える白い脈(花脈)は、スズムシバナよりはっきり浮き出ているように見えました。
しかし、そのことについて図鑑等には記載がありませんでした。

ハマギクは古くから園芸用に育てられているようです。
京都府立植物園では、希少種や絶滅危惧種の保全に力を入れています。
私の場合、ここでしか観たことのない植物がたくさんあります。
今後は都内の神代植物公園などにも行ってみたいと思います。
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