shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

カタバミの仲間

2023-05-23 05:30:30 | みんなの花図鑑
先日庭に咲いているムラサキカタバミを紹介したところ、さざんかさんから別のカタバミを含めて、並べたらどうかと助言をいただきました。
そこで、在来種と外来種(海外園芸種の逸出を含む)のカタバミの仲間についてご覧いただこうと思います。

・オッタチカタバミ
北アメリカ原産の帰化植物です。1965年に京都で見つかり、今や北海道から九州まで分布しています。
我が家では花壇やイチゴ畑の中に混じったり、サツキの垣根の中から立ち上がっているのを見かけます。
簡単に引き抜けるので除草は容易です。




在来種のタチカタバミとの見分け方は、葉柄や花柄が1ヶ所からいくつも出ている(下の写真)ことです。


・カタバミ
お馴染みのカタバミです。
地下に球根を持ち深く根を下ろします。また匍匐茎をよく伸ばして地表に広がります。このため種子による繁殖と併せて繁殖が速く、駆除はやっかいです。
我が家では芝生の中に入り込んだので、駆除は絶望的です。




・ウスアカカタバミ
カタバミとアカカタバミの中間種(雑種)ですので、在来種のカタバミの仲間になります。特徴は花弁の奥に朱色の輪が浮かんで見えることです。
葉がまんべんなく暗赤紫色に染まるのがアカカタバミ(カタバミの品種)で、緑色の地色に赤紫色がじわりと差しているのがウスアカカタバミです。
我が家ではアカカタバミはほとんど観られず、ウスアカカタバミが多く観られます。




・ムラサキカタバミ
南アメリカ原産で、日本には江戸時代の文久年間に観賞用として持ち込まれました。
鱗茎で増殖するので、スコップなどで鱗茎が細断されると、それだけ子株が増えます。
我が家では植えた覚えがないのに、本年玄関先に咲いているのを見つけました。別の植物に混じって入ってきたように思います。




・イモカタバミ
南アメリカ原産で、日本で初めて見つかったのは1957年です。現在は秋田・宮城県より南部に分布しています。
地下に球状の塊茎を持ち、非常にゆっくりと繁殖します。繁殖のスピードはムラサキカタバミの方が速いです。
我が家では数年前から花壇で観られます。


この他、野で見られるカタバミの仲間には、タチカタバミ、エゾカタバミ、ケカタバミ、アカカタバミ、ホシザキカタバミ があります。
また、園芸種には、ハナカタバミ、ベニカタバミ、フヨウカタバミ、インカノカタバミ、オオキバナカタバミなどがあります。

(ここまでの撮影: 2023/5/22 自宅にて)

ここからは山で見られるカタバミです。
・ミヤマカタバミ
国内では本州、四国、九州の、山地の林の下に生えるカタバミです。
花期は3~5月で、花期が過ぎると閉鎖花をつけます。花の後には、長さ約2cmの蒴果を作り、中に白い外皮に包まれた種子を作ります。
写真は新潟県の弥彦山で撮影しました。




コミヤマカタバミ
北海道、本州、四国、九州に分布し、深山の針葉樹林内に群生します。花期が6~8月なのと小葉の角が丸いことから、ミヤマカタバミやカントウミヤマカタバミ(関東地方南西部、伊豆半島、東海地方に分布)と区別できます。
写真は福島県の飯豊山で撮りました。曇天のため花が開いていません。


この他に、本州(中部地方)、九州に分布するオオミヤマカタバミがあります。

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
mariaさん おはようございます (shu)
2023-05-24 05:38:16
コメントありがとうございます。
今回ブロ友さんからのアドバイスで、カタバミの仲間をまとめて載せることにしました。
ウスアカカタバミは今回初めて名前を知りました。
アカカタバミがカタバミの品種で、ウスアカカタバミはカタバミとアカカタバミの中間種(雑種)になります。
その旨を本文に追記しました。
アカカタバミもウスアカカタバミも葉に特徴があります。葉の色を見るだけで分かると思います。
その後に花をご覧になると、納得されるのではないでしょうか。

カタバミは芝生に生える雑草の中で一番の困りものです。
ゴルフ場でもこれがグリーンに入るのを一番嫌がっているようです。我が家でも同様です。
とはいえ、小さな黄色い花は愛らしく、お好きな方もけっこういらっしゃるようですね。
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Unknown (maria)
2023-05-23 21:46:33
shu さん、こんばんは。
カタバミはたくさんの種類が有りますね。
余り詳細に観てなかった自分に反省です。
特にミヤマカタバミや、コミヤマカタバミは普段見られませんので、ありがたいですね。
オツタチカタバミもこれからは良く観察してみたいと思います。
いつも何気なくお花を観ていましたが、ウスアカカタバミも確認してみたいと思います。
これは葉も薄赤の様ですか?
カタバミは繁殖力が強いと思いますので、特にお庭に蔓延る種類は大変でしょうね。
いつも有り難うございます。
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なつみかんさん こんばんは (shu)
2023-05-23 20:23:47
コメントありがとうございます。
御地でもオッタチカタバミが増えているのですね。当地では近所でもよく見かけます。
1965年に日本で初めて見つかったのが京都らしいです。京都は国際都市だからかもしれませんね。

アカカタバミは先月の道草日記にも登場していましたね。我が家にもあるのですが、今年はまだ増えていません。
代わってよく見かかるのがウスアカカタバミです。この名を知ったのは実は昨日でした。我が家の芝生に生えているカタバミの30%ほどがウスアカカタバミです。
オオキバナカタバミは我が家にはありません。カタバミにそれほど関心を持って観ていませんでしたので、近所にあるかも分かりません。

山で見たいのは、コミヤマカタバミとオオミヤマカタバミです。
コミヤマカタバミは飯豊山で見ていますが、花が開いていませんでした。日本の高山で見られるのはコミヤマカタバミだけです。
オオミヤマカタバミは低山の植物です。まだ見たことがありませんが、小葉の縁が鋭く角張っていて、一目見たら分かりそうです。
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Unknown (なつみかん)
2023-05-23 19:02:03
春しか → 昼しか
です。
スマホは勝手に変えてくるので困ります。
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Unknown (なつみかん)
2023-05-23 19:01:10
こんばんは!
まだ明るいので、夜っぽくないですが‥

カタバミ科特集ですね。
オッタチカタバミ、増えましたねー
うちの庭でも咲いています。
その分、普通のカタバミが減りました。
ウスアカカタバミというのがあるのを知りませんでした。
今度花を見たら確かめてみますね。
こちらではアカカタバミが多いです。
逸出系では、イモカタバミ、ハナカタバミが結構勢いあります。
オオキバナカタバミも、終わったかと思っていましたが、一昨日花を見ました。
でも、一番好きなのはやはりミヤマカタバミですね♡

悔しいのが、春しか咲いてないこと。
朝も夕も閉じているので、滅多に花が見られないのです(T . T)
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さざんかさん こんにちは (shu)
2023-05-23 13:30:41
コメントありがとうございます。
先日は素敵なアドバイスをいただき、ありがとうございました。
実際ハナカタバミを含めて5種類のつもりでしたが、昨日の時点でハナカタバミは咲いてなくて、代わりにウスアカカタバミが入りました。
正直なところ、昨日までウスアカカタバミの名前は知りませんでした。
カタバミの中で葉が赤く、花も何となく赤いものがあるのは知っていましたが、別の種だと知ったのは昨日です。
これまでカタバミにはあまり興味がなく、庭にあるものはどれも除草の対象にしていたのです。

ハナカタバミは仰るように園芸種です。南アフリカ原産で、日本に入ってきたのは江戸時代です。
我が家には10年以上前からあり、今も花壇に残っています。花壇の植え替えの時に除草したりしましたが、またいつの間にか生えてきました。
先週まで咲いていたのですが、昨日は葉だけしか見られませんでした。また、過去の写真もありませんでした。
その他に、オギザリス何とかという園芸種が一時うちにありましたが、行方不明です。
もしかしたら、ハナカタバミと混じってしまったかもしれません。

風邪は先週38度を超える熱が出ました。
週末にはほぼ回復してテニスへ行ったりしていましたが、なかなか完治していません。
今日はおとなしく休んでいます。
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ran1005さん こんにちは (shu)
2023-05-23 13:12:28
コメントありがとうございます。
カタバミは、カタバミ科カタバミ属の多年草ですが、カタバミ属には何と850もの種があるそうです。
私が上げたのは、その中のごく一部です。日本の在来種は少なく、最近は外来種が増えてきています。

オッタチカタバミが日本で最初に見つかったのが1965年で、これは東京オリンピックの翌年です。
しかし今では北海道から九州までで見られるので、繁殖力がすごいですね。
オッタチカタバミの背丈は、高いものは50cmほどになります。サツキの植え込みの中から頭を出して、花を咲かせていたのには驚きました。
在来種のタチカタバミは、我が家では観ていません。これまでカタバミにはあまり興味がなく、散歩道でもよく観ていませんでした。
これを機に、近くにタチカタバミがあるか調べてみようと思います。
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shuさん、おはようございます (さざんか)
2023-05-23 10:06:37
ご自宅に5種類のカタバミが生えていると書いておられたので、見せて頂きたくなり、余計なことを言ってすみませんでした。
お世話をおかけしました。
私は、カタバミ、アカカタバミ、イモカタバミ、ムラサキカタバミ、ハナカタバミかと思っていましたが、違いましたね。
ハナカタバミは園芸種でしたか。
山にはミヤマカタバミがあるんですね。
これは私には見られないです。
こうして拝見すると、自分に如何に知識がないか痛感しました。💦
風邪をひかれたようでいけませんね。
今日は今14℃、寒いです。
お大事になさって下さい。
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カタバミ (ran1005)
2023-05-23 09:12:34
カタバミは葉に特徴が在るので判りやすいですが、種類は沢山在るのですネ。
細かく調べた事はありませんが、オッタチカタバミはごく普通に見るカタバミより
かなり背が高く咲きますか?
葉柄や花柄が1ヶ所からいくつも出ている所を観察すれば確定できますネ。
ミヤマカタバミは山野で見かけますネ。
ミヤマカタバミも葉の角で判断するのですか・・・
私は葉迄細かく観察して居ませんでした。
shu様の観察眼は凄い!牧野富太郎博士の様ですネ。
返信する
attsu1さん おはようございます (shu)
2023-05-23 08:10:58
コメントありがとうございます。
植物観察会に継続して参加されていらっしゃるのですね。
オッタチカタバミはやはり増えているのですね。
今回載せた前半の5種のカタバミは、いずれも昨日撮影したものです。
どれも植えた覚えはないので、いつの間にかどこかからやってきたものばかりです。
一旦来ると、ずっと居座りそうです。なかなかしぶといものばかりです。

カタバミの葉はヤマトシジミの幼虫が食草とするそうです。
これだけ繁茂していると、餌には困らないでしょうね。

谷川岳から帰って風邪を引きました。
じっとしていないからかもしれませんが、なかなか完治しません。
今日は雨ですから、じっとしていようと思います。
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おはようございます^^ (attsu1)
2023-05-23 07:44:38
オッタチカタバミ、
先月の植物観察会で、見たんですが、
やはり、在来種のタチカタバミより、広がっているのを感じました。
タンポポと同じですね(T_T)

それでも、カタバミはそんなにめちゃくちゃ広がる訳でもなく、程よく咲いているので、
この時期から暑い時期を楽しませてくれる花のイメージを持っています。

ミヤマカタバミ、
行動範囲だと、白いカタバミを見ないので
何か清楚な雰囲気もあり、可愛いカタバミですね

昨日の暑さから、3月の気温、こんなに変化しないでも良いのにって思う今朝でした(T_T)
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