shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

カモのまとめ(~2021-22冬)

2022-02-28 22:31:53 | 
これまでに観たカモについてまとめてみた。
掲載の順序は「決定版 日本のカモ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著」の順に従い、特徴も同書から引用した。但し体長は「山渓ハンディ図鑑7 新版 日本の野鳥」から引いた。
写真は自前のものを使い、♂の成鳥を中心に掲載したが、♀も分かる場合は掲載した。
記載されていないカモは、まだ観ていない、または写真がないということ。年々更新していきたい。


水面採餌ガモ
■オカヨシガモ
Gadwall

カモ目カモ科マガモ属
Anas strepera
丘葦鴨/L50cm
マガモより小さく、ヒドリガモよりやや大きい中型のカモ。マガモよりスリムな体形で頭は丸みがあり額が高くなっている。嘴はヒドリガモより細長い。飛翔時は白い翼鏡が目立つ。


■ヨシガモ
Falcated duck

カモ目カモ科マガモ属
Anas falcata
葦鴨/L48cm
中型のカモ。頭部は前から見ると幅が狭く扁平。後頭の羽毛が♂♀ともにやや長く房状に伸びるが、♀はあまり目立たない。嘴と足は灰黒色。嘴は水面採取ガモの中では細長い。尾羽は短め。


■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon

カモ目カモ科マガモ属
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm
中型のカモで、マガモとコガモの中間の大きさ。体形はずんぐりとしていて頸、嘴は短め。頭は丸みがあり、額が少し出っ張っている。尾羽は比較的長い。(下の写真は♀)




■アメリカヒドリ
American Wigeon

カモ目カモ科マガモ属
Mareca americana
アメリカ緋鳥/L48cm
ヒドリガモと同大かやや大きい中型のカモ。体形はずんぐりとしていて、頭の形は額が高く盛り上がり、嘴は太やや短めめ。青灰色で先端と基部に黒色部がある。足の色は灰色がかった黄土色、灰緑色、灰色。(下の写真は♀)




■マガモ
Mallard

カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
カルガモとほぼ同じ大きさの大型のカモ。水面採餌ガモの中では、太めのがっしりとした胴体で重量感がある。飛翔は、幅広い翼で比較的ゆっくりと羽ばたく。翼鏡は青く、それを挟むように前後に白帯があり目立つ。


■カルガモ
spot-billed duck

カモ目カモ科
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
大型のカモで、マガモとほぼ同じ大きさ。♂♀の羽色、模様は似通っていて違いが少ない。全身ほぼ黒褐色で顔と頸は淡色。嘴は黒く、先端に目立つ黄橙色部がある。足は赤味のある橙色。翼鏡は群青色で、翼鏡を挟んで前後に狭い白色帯がる。白色帯はマガモより狭く、大雨覆の白色帯はほとんどない個体も多く、個体差がある。大雨覆が通常より広い個体はマガモとの雑種の可能性も考慮する必要がある。


■ハシビロガモ
Northern shoveler

カモ目カモ科マガモ属
Anas clypeata
嘴広鴨[/L50cm
コガモより大きい中型のカモで、平べったい、しゃもじのような大きい嘴が最大の特徴。(下の写真は♀)




■オナガガモ
Northern Pintail

カモ目カモ科マガモ属
Anas acuta
尾長鴨/L♂75cm、♀53cm
他の水面採餌ガモに比べ体がスリムで頸が長く、尾羽も長い。(下の写真は♀)




■コガモ
Common Teal

カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
日本で見られる水面採餌ガモでは最小のカモ。飛翔は速くて軽快で、群れでの編隊飛行はシギチドリによく似ている。嘴はほぼ黒く、足は黄土色、緑黄色、緑灰色。



潜水採餌ガモ
■ホシハジロ
Common pochard

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya ferina
星羽白/L45cm
キンクロハジロより大きく、スズガモと概ね同大。嘴の付け根が分厚く顔がやや長い。頭部は横から見ると、中央部が高く盛り上がり、山型に見える。しかし潜水の前後などに羽毛を寝かせると額が低くなり、嘴から一直線になだらかなスロープを描くオオホシハジロに似た形状になるので注意が必要。嘴は先端と基部が黒っぽく、その中間部に淡い青灰色の帯があるのが特徴だが、♂エクリプスや幼鳥、夏期の♀ではこの淡色部が縮小もしくは消失して嘴全体が黒っぽく見えるため、オオホシハジロとの識別は他の特徴も総合して判断する必要がある。翼鏡は灰色~灰褐色で、遠くを飛んでいてもキンクロハジロやスズガモとの区別に役立つ。


■キンクロハジロ
Tufted duck

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya fuligula
金黒羽白/L40cm
スズガモより一回り小柄でコンパクトな印象を与える潜水採餌ガモ類。横から見た頭部は正方形~円形の印象で、後頭に房状に垂れ下がる冠羽がある。嘴先端部の黒斑はスズガモより広く、ホシハジロより狭い。年齢・性別を問わず、体上面がスズガモ・コスズガモより暗色傾向である点が、識別の目安の一つになる。


■スズガモ
Greater Scaup

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya marila
鈴鴨/L45cm
キンクロハジロより一回り大柄でがっしりした印象を与える潜水採餌ガモ類。嘴はキンクロハジロやコスズガモより基部が厚く頑強に見える。頭は前頭部が盛り上がる丸い形状で、冠羽はない。翼上面には次列風切から初列風切に及ぶ白い翼帯があり、キンクロハジロのパターンと概ね同様で、次列風切のみが白いコスズガモとの有効な識別点の一つになる。(下の写真は♀)




■ミコアイサ
Smew

カモ目カモ科アイサ属
Mergus albellus
巫女秋沙/L42cm
カワアイサやウミアイサより小型で全体に短い体型。嘴は短く灰色。中・小雨覆の白色部が大きな楕円形のパッチを形成し、飛翔時に目立つ。(写真は♀)


カモの観察は3月に入っても続けていく予定。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
shuさん、こんばんは (さざんか)
2022-02-28 23:40:20
カモのまとめ、有難うございます。
綺麗な画像で、特徴がよく分かります。
名前は皆さんの投稿で知っていますが、半分くらいしか実物を見ていません。
shuさんは石川県や宮城県まで出かけられてカモをご覧になられましたね。
随分楽しませて頂き、有難うございました。
このページは保存版ですね。
返信する
おはようございます^^ (attsu1)
2022-03-01 07:03:24
たくさんのカモを見られましたね^^
見たことあるもの、無いものあり、
写真だけじゃなくて、分かりやすい説明もあり、
さざんかさんじゃないですが、辞典のようです。

水面採餌ガモ、潜水採餌ガモ、分かりやすい分類!!
キンクロハジロとかも、カモの仲間なのを
初めて知りました(@_@)

3月スタート、健康管理しながら、
頑張って行きましょう(^.^)/
返信する
さざんかさん おはようございます (shu)
2022-03-01 08:22:53
暖かい日が数日続きました。江戸川沿いのカワヅザクラが開いたかもしれませんね。
さて、コメントありがとうございます。
今冬はオオハクチョウ、コハクチョウ、そしてカモを観るのにあちこち出かけました。
遠くは、トモエガモの越冬地として知られる石川県の片野鴨池、オオハクチョウとマガンが越冬する宮城県の伊豆沼に行きました。
しかし、両方に行って分かったことは、カモを近くで観るには、都市部の公園の方がいいということです。
都市部の公園の中には餌やりをしている所もあり、そこではカモは人を恐れず、むしろ近づいてきます。
餌やりをしていなくても、都市部の公園ではカモは比較的人に慣れています。
また、池の大きさが比較的小さく、カモを観やすいところが多いように思います。
珍しいカモでも、数羽が他の種に紛れていることが多く、今後は都市部の公園を中心に観に行こうと思います。
来年、このページが進展していることをご期待くださいませ。
返信する
attsu1さん おはようございます (shu)
2022-03-01 08:35:08
いつも朝一番のコメント、ありがとうございます。
本文に引用しました「決定版 日本のカモ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著」には46種のカモが掲載されています。
今回、このページには13種のカモを載せることができました。「図鑑」の1/3にも達していません。
来年は掲載数を20種まで伸ばせるよう、頑張っていこうと思います。
図鑑によるかもしれませんが、例えば「山渓ハンディ図鑑7 新版 日本の野鳥」では鳥の写真はすべて左を向いています。
今回、私はそこまでこだわりませんでしたが、next version では写真の質も上げていきたいです。

そうそう、そのためにも健康管理が大切です。
今日は大腸内視鏡検査、明日は3回目のワクチン接種です。
返信する
冬のカモ類 (ran1005)
2022-03-01 09:44:56
冬季、飛来するカモ達!
とても興味深く拝見しました。
ずいぶん遠くまで、カモ達を追って撮影されたんですネ。
諏訪湖ではヨシガモ・ハシビロガモ・アメリカヒドリガモ以外、すべて飛来して居ます。
只、私のカメラも技術も劣悪でshu様のような記録は出来ません。
まるで図鑑の様な、素晴らしい写真集ですネ。
現在、天竜川の河口にホオジロガモのツガイが1組
逗留しております。
盛んにウォーミングアップをして居るのでまもなく北帰行すると思われます
この冬は、オカヨシガモと、ホオジロガモの新顔を観察する事が出来ました。
来年はどんな新顔に出会えるか、楽しみです。
返信する
ran1005さん こんにちは (shu)
2022-03-01 10:56:11
コメントありがとうございます。
ran1005さんのブログを拝見し、すぐにでも諏訪湖へ参じたい思いです。
しかし、所用が重なり、出かけられないでいます。
3月中旬に八ヶ岳へ出かけますので、道中にお邪魔したいと思っております。
ホオジロガモも、カワアイサもまだ観たことがないカモです。
もし、今年観られなければ、来冬に再び出かけるつもりです。

うちの近くの池にはまだオオハクチョウが40羽以上います。
餌やりをしているので、渡去の時期が遅いのだと思います。
オナガガモは少し数が減りましたが、まだ50羽以上います。
ホシハジロも100羽程度います。
恐らく4月まではいると思います。
返信する
遅くなってしまいました (ninbu)
2022-03-01 20:49:09
shuさんこんばんは。
今朝、コメントを入れたつもりが、手違いで遅くなってしまいました。<m(__)m>

カモのまとめ、素晴らしい写真集です。(^.^)
一口にカモと言ってもずいぶん多くの種類がいるのですね。
また、分類の仕方に、「水面採餌ガモ」と「潜水採餌ガモ」があるのですね。
私が出会ったことのあるカモはまだほんの一部ですが、解説がよくわかりました。
これから出会うカモを見るときの参考にさせていただきます。
カモの仲間でも、アメリカヒドリやホシハジロ、キンクロハジロ、ミコアイサ
のように、カモという名前が付かないものもあるのも初めて知りました。
続編があるのであれば、楽しみにしています。
返信する
ninbuさん こんばんは (shu)
2022-03-01 21:33:54
コメントありがとうございます。
カモを分類するのに、分類学上の分類とは別に、水面採餌ガモと潜水採餌ガモに分けるやり方があります。

マガモ属に含まれるカモなどは、潜って餌を採ることをせず、水面にある餌を嘴でろ過したり、浅い水底に頸を突っ込んだりして餌を採るので、水面採餌ガモと呼ばれています。
一方、ハジロ属に含まれるカモなどは、潜って餌を採るので、潜水採餌ガモと呼ばれています。
水面採餌ガモは潜るのが苦手ですが、決して潜水できないわけではありません。
以前、オナガガモがカラスに襲われ、突然潜水して難を逃れたのを見ました。

このまとめは、来冬も続けていきたいと思っています。
返信する
分かりやすい! (なつみかん)
2022-03-01 22:15:38
shuさん、こんばんは。
カモ図鑑、ありがとうございます!
説明も写真も分かりやすく、保存版に刺せていただきたいと思います。
この中では、アメリカヒドリとスズガモは未見です。
スズガモは淡水にも来るのですか?
一度は見てみたいです。
ハシビロガモは地元に沢山いますが、こんなに頭が黒っぽくありません。
光の当たり方でしょうか?

日本カモ識別図鑑というのがあるのですね。
ちょっとほしいカモ・・・
返信する
なつみかんさん こんばんは (shu)
2022-03-01 22:36:07
コメントありがとうございます。
今日は大腸内視鏡検査で、1日がつぶれてしまいました。
なつみかんさんのところにお邪魔できず、ごめんなさい。
幸い検査で異状はなく、安心して過ごせます。

さて、スズガモですが、カモ識別図鑑から引用します。
(引用はじめ)
主に内湾、河口、港に生息。東京湾や伊勢湾では万単位の大群が越冬する。
淡水域の湖沼や公園池にもいるが数は少なく、幼鳥の割合が高い傾向がある。
(引用終わり)
私が観た場所は谷津干潟(海水)でした。光によって頭が緑色に見えますが、このような写真しか撮れませんでした。
ハシビロガモの頭も、同様に緑色に見えます。よい写真が撮れず残念でした。

今朝のメジロのお写真を見ると、メジロの色は保護色かなと思いました。
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