それぞれの病院では、入院患者さんの食事摂取量はどうやって表現しているのでしょう?
おそらく、主食と副食を分けて、目分量で数字にして表していると思います。それ以外の表現方法をとっている病院に出くわしたことは、まだありません。
例えば、主食8割、副食3割、といった具合に。
これ、まったくの目分量+観察した人の主観が入っている表現であります。別に、食事量は大体がわかればいいので、この表現で困ることはないのです。
が。(でた!いつもの言い回し。)
これを申し送りなどで表現すると、ちょっと混乱が起きるようです。
主食8割、副食3割といった時には、「主食8割、副食3割」とは申し送りをしません。
どういうかというと、
『8分の3』、なのです。
分母は主食、分子は副食ということです。
8分の3なら、そう違和感がないのですが、2分の1と言ったら、どうでしょうか?
2年近くうちの病院で勤務していた医師が「え~~~?」ってびっくりしていたのは、2分の1といったら、主食2割、副食1割ではなく、
「食事量の全体の半分」と捉えていたからでした。
納得。それは当然だ。
ある医師はいいます。
「そんな間違った分数を使うべきではない!混乱のもとだ!そんな分数は存在しない!」
でも、存在しているのです、「馴れ」で。
医師だって、私たちが表現している食事量が理解できていると、そう違和感を感じないらしいですが、違和感を感じると、とことんとんとん違和感を感じるみたいです。
どうして、こんな表現をするのか、深くつきつめて考えたことはありません。ただ、私たちの言い回しにびっくりしていた医師の気持ちは理解できます。
新人の医師たちには、ひょっとしたら、あらためて説明しないとわからないことかもしれませんね。
「分数表現」をしない病院ってあるのかしら?
医師たちの混乱を知っていながら、そこんとこは、概ねの食事量がつかめたらいいことなので、医師に「馴れてもらえばいいや」と思っているポンなのでありました。
こんな些細なことよりも、もっと馴れてもらいたい事柄があふれておりますから。