緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

親金魚ちゃん

2011-11-27 20:27:34 | 緩和ケア病棟

 病棟で飼っている赤ちゃん金魚の親たち。

 今も、元気です。

 再度、お伝えしますが、大きさは小鯵以上、もとは、お祭りの金魚すくいの金魚ちゃんです。
 




 とってもかわいくて仕方ありません。


 そーっと水の中に手を入れると、手の周りでほよほよ~~~っと泳いでくれます。

 
 春になったら…。
 また子作りに励むのだろうか…、愛しの「やつ」たちは…。


 

もしも。

2011-11-26 23:05:38 | 日々の「ケア」

 症状というのは、主観的なもの。
 確かに、つらそうだな、というものは、外見や画像でみえるには、みえる。
 だけど、客観的なものが示すものがその人にとっての、つらい症状のすべてではないことは、緩和ケアをやっていると容易くわかります。


 患者さんにとっての、症状のつらさ。
 その人が苦しんでいる症状そのものを、コピーしたかのように、100%そのままで、理解することは、その人ではない以上、無理なことだと思います。

 だからといって、理解できない、と諦めてしまうことは、ケアに携わる者にとっては、ご法度。



 今日、ふと、思いました。



 その人の、苦しい症状を。
 たとえば。
 10秒ルールで、そばにいる人が経験または体感できる何か、システムいや、人間の機能があれがいいのに…、と。


 経験または体感できるのは、感覚のこと。
 患者さんとそっくりそのまま経験してしまうと、10秒でもえらいことになる可能性があるから。


 
 さて。果たして、こんなシステムが人間にあるとして、経験したくない人もいるだろうに。
 その時には、経験させてもらう側が選択できるとして。
 

 
 そうしたら、今の医療や緩和ケアはもっと、もっと、患者さんのニーズにお応えすることができるのかしら…。



 おそらく。
 答えは、No!でしょうなー。
 



 自分が、相手が経験していることそのものを経験していなくても、相手のことを気遣って、または文献や先駆者さんたちがどう言っているのか、などをいろいろ加味して、相手の経験を理解しようとし続けることが大切だからでしょうなー。


 ひょっとしたら、患者さんの感覚そのものを、経験できても、残念な医療者なら、「そんなはずはない」と判断してしまうかもしれない…。


 子宮がんや卵巣がんの患者さんの気持ちは、男性には全く分からない。
 前立腺がんなどの患者さんの気持ちは、女性には全く分からない。

 そんなことはないはず…。




 私は、患者さんのつらさを、どんな感じだろう?と本気で同じ感覚に置かれてみたいと、個人的な興味範囲で思うことがあります。
 もちろん、それがないと、ケアできないということはありません。

 本当につらそうにしている、または、つらいと判断できるけど、ケロッとしている患者さんをみていると、同じ感覚をもらえないかな?と思うことがある…。


 
 あまりにも簡単に、自分以外の人のことを理解できることが、もともとの人間の機能に備わっていると、人間の他者に対する思いやりって、意味がなくなるのかもしれません。
 
 過不足なく、相手を思いやったりお手伝いをしたりすることは、本当は不可能かもしれません。

 でも、過不足があったら、もう一度考え直して、またやってみる。
 そんなやり取りが、医療または看護に必要とされているのだと思います。



 それが、対象が「人間」である、医療または看護の定めだと思います。


 

 

ありえないことかもしれないけど、あると思う

2011-11-23 21:49:49 | 患者さん

 松岡さん(仮称)のお父さんは、先日、亡くなられました。

 娘さんは、周りの親族は認めつつも、びっくりするくらい、お父ちゃんっ子でした。

 娘さんとは入院中、何度もお話をしました。今後の方針、治療や他愛もない話などなど…。
 会話を重ね、お会いするうちに、私は娘さんを幸子さん(仮称)と呼ばせていただくこともできました。


 
 幸子さんは、私がちょくちょく訪れる、お店の店員さん。
 最初に出会った時から、あのお店の店員さん!とわかりました(それくらい、お店に行っているということですなー)。
 
 日勤を終えて、久しぶりに立ち寄ったところ。
 幸子さんが走ってきました。



 実は、幸子さんは、心底、お父さんである松岡さんのことを大切に思っておられました。
 おそらく、前世は夫婦だったのではないか?と思えるほど。

 だから、幸子さんがどれほど悲嘆にくれているかは想像がつくことだったので、どう過ごしているかな、というのは気がかりでした。


 
 幸子さん。
 私を見つけるなり、走ってこられ、「お世話になりました、ありがとうございました」とおっしゃってくれました。
 商品が陳列されている、普通のお店の場面。ちょっと、照れ臭かったですが、私も幸子さんがいるかも?と思っていたので、そのまま、お話を聴き続けました。




 その、お話。



 とても、よくわかる。
 とても、不思議。
 でも、不思議なことが理解できるくらい、起こってもおかしくないこと。

 そんなことを、幸子さんは話してくれました。



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 お父ちゃんが死んでから、うちの犬が、急に歩けなくなってなー。
 くりっとした目、してるんよ。でも、どよよんとした目になって。歩くのもやっとくらいになって。
 もう、10年生きてるから、このまま、老衰で死ぬかもって、娘とも話しとったんよ。
 くーちゃん(仮称)、私の腕の横に来て、くんくん、鳴くんよ。
 そんなこと、今までになかったのに。
 あの、とろーんとした目でね。

 で、うち、気が付いたんよ。
 あ、お父ちゃんやって。お父ちゃん、死ぬ前はあんな目、しとった。くーちゃんとおんなじ目、しとった。
 何で、気が付けへんかったんやろ。
 絶対、くーに、お父ちゃんがおるんやって、思った。
 くーに向かってゆうたんよ、お父ちゃん、お父ちゃんがおるんやろ、って。
 
 お父ちゃんが来てくれるのは嬉しいけど、私、ゆうたんよ、くーは、もっと歩きたいやろし、お父ちゃん、わかったから、くーを歩かせったってよ、って。
 お父ちゃんが死んだあと、もう、戻ってきたらあかん、ってゆうててん。
 私は私でやっていくから、って思とったから。

 あれは、絶対にお父ちゃんや。
 そのあと、クーが歩き出して、くーがパチッと目、開けてなー。


*************************************************************


 このお話を聴いたとき、私は疑うことは全くありませんでした。
 たぶん、たぶん、たぶん。
 愛犬ちゃんに、松岡さんがいたのだと思います。きっと、そうです。
 幸子さんのことが心配なのか、幸子さんの本当に最後のあいさつをしたかったのか、それはわかりませんが、松岡さんが幸子さんのそばにいたかったのだと思いました。



 話を聴いているお店で。

 私は、「へ~~~~~~~っ」っと、大きな声で関心しておりました。




 うん。
 やっぱり、くーちゃんが、しゅーんとしていたのは、松岡さんがくーちゃんの身を借りて、いたのだと、思う。
 それくらい、松岡さんも、幸子さんへの思いを、ちゃんと伝えたかったのだと思う。
 

 そう思う。
 そうだと、思う。



 松岡さんと幸子さんの結びつきを、日々のケアで感じてきたから。
 
 そう、思う。
 

原稿、完成

2011-11-18 04:57:59 | 日々

 突然の原稿を依頼され、悶絶しておりました。
 今週の初めに依頼を受けて、締め切りが本日っ。

 
 今回の原稿にはこれといってテーマがないので、かえって、頭を抱えてしまいました。
 いつもなら、結構、悩みつつも、ぱぱぱーーっと仕上げることができるのですが…。

 そしてー。

 今。

 完成いたしましたー。


 はぁ。疲れました。
 
 

怒っちゃだめっ

2011-11-13 20:37:44 | 言葉

 「目の前の出来事には何の意味もありません。怒るか怒らないかを決めるのはあなた自身です。その出来事に対して意味をつけているのは自分自身だからです。」 
 *嶋津良智*

 
 最近、イライラしていることがとても多くなっていると、自分でもよくわかります。
 怒りを通り越して、諦めかけているところもあります。

 このままではよくない…。そう思いつつも、『私にとっての』理不尽さが私を「つんつん」「ほれほれ」ってつついてくる。
 
 あかんな…。
 あかんな…。


 要は、考え方を変えれば、感情をコントロールできる、ということですが。

 修行が必要です。

 いえ。こうやって、あかんあかんと思いながらも、怒っている自分をよしとすることなく、怒っちゃだめだと自分に言い聞かせ、うまくいかなくてがっくりきて。
 また怒ってがっくりきて…。

 そのたびに振り返り、何とかイライラしないようにいい方法はないかな?ともがいてみて。
 みんなはどう考えるのだろう?と意見を聴いてみたり。
 意見を聴いてもやっぱり、自分は間違っていないっ、と鼻息が荒くなったり…。







 
 自分が変わるということは、自分の考えを曲げるということではなく、物事の見方が変わるということなのだろうなぁ。
 出来事が、自分次第でいろんなことを教えてくれているのに、それをキャッチし損ねてるなあ、私。



 

冬が来ますけど…

2011-11-12 21:11:56 | 

 夏までに3㌔は痩せるぞっ。


 そう思いながら、今日を迎えました。

 はい。
 
 当然?目標は達成しておりません。とほほ。


 実は。
 兄貴が単身赴任をして、ジョギングなどなどをしまして、久しぶりに会ったら結構、ほっそりとしているのをみて。


 だからー。
 始めました。

 安価なダイエットっ。



 残念ながら、ジョギングを始めていますが、目覚ましい成果はみられていませんが、まだまだ続けるつもりです。
 

 

 夏はとっくに過ぎましたが、成果が得られた時が、自分にとっての「夏」なのかもしれませーん。
 (ああ、なんてわけのわからん言い回し)


 

 なんとか、がんばってみます。
 

むくみのプロ

2011-11-08 21:34:55 | 日々の「ケア」

 今、リンパ浮腫について、学んでいます。

 今までに患者さんにリンパ浮腫のケアを何度か、行ったことがあります。
 文献をいろいろ読んでみて、圧迫療法については、スタッフの手を借りて、包帯を巻く練習をしたりしながら、なんとかやってみてましたが、ちゃんと学んでみたい、という気持ちになってきました。

 本当は、昨年、学びたかったのですが、残念ながら選考に落ちてしまい、今年、再チャレンジしたところ、何とか学ぶことができることになりました。


 今は、理論について学んでいます。
 これまでに文献で読んだことや、別の研修に行って学んだことが、一気につながって、はっきりと理解できたように思います。
 うーん、納得☆ということもいくつかありました。

 リンパ浮腫に関心を持ち、リンパ浮腫の患者さんの治療を行っている医師からのお話も興味深いものがありました。




 リンパ浮腫の患者さんのケアをしようと思ったら、リンパ浮腫以外の「むくみ」についても知らないといけません。
 それは、治療法が違ってくるかもしれないからです。
 
 むくみをみたら、それがリンパ浮腫かどうかを見分けることが必要、ということです。

 むくみの原因にはいろいろあります。

 そこで、思いました。
 
 ああ。リンパ浮腫のケアに携わっている方々は、要は、「むくみのプロ」なんだなーと。

 
 
 リンパ浮腫と診断するには、医師が一緒にケアに参加してくれることが望ましいと思いますが、自分も何とか、その診断ができるようになりたいと思います(診断ができる技術を持つ、ということね…)。