ばたん、きゅー・・・ 2011-06-29 05:12:06 | 日々 このごろ、仕事から帰ってきたら、ふっと力が抜けた途端、気が付いたら数時間が経っていた…という毎日を過ごしております…。 患者さんや家族さんに、何か、短期的な目標を持てるといいですね…とお話ししながら、生活のお手伝いをしてはおりますが…。 私の目標は…。 何にしよ? とりあえず、大学時代の同級生にメール、メール…。 『私を連れ出す計画を練ってくださいまし。』 『じゃ、お泊りでーーー。』 (友人は、このような企画を、私への「接待」と呼んでくれてます) おお。友よー。 ありがとー。 ってなわけで、これを「お楽しみ」にやってこかー。
努力 2011-06-25 13:19:04 | 言葉 「努力できることが才能である」 *松井秀喜* 同じような言葉を身近な人からも聞きました。 「僕はばかなんだよ。だから、どうやったらいいのかって必死に考えて、やっていくから、それを人に教えられるんだ。天才は、ぱぱっとやっちゃうからね、教えてもらっても、なんだか、わからないんだよ、すごすぎて。」 と。 ああ。 努力ってねー。 努力って、何らかの結果を迎えてからわかるものだよね…。 少なくとも、結果の中で、少しでも、数パーセントでもいいから、「いい結果」を自分で実感できてこそ、「努力」って感じられるんだろね…。 最近、息切れ中…。
金魚ちゃん、すくすく 2011-06-11 15:10:16 | 緩和ケア病棟 病棟で飼っている金魚ちゃん。 とっても大きくなってきました。 そろそろ、色もつきはじめて…。 まだ、赤い色ではないのですが、親の色がわかる?子もいます。 なんたって、かわいーーー。 たくさん生まれたので、病棟だけでは飼い切れなくて、ほかの部署にも里子に出しました。 そしたら。ですね。 同じ金魚ちゃんでも、ほかの部署は病棟ほどかまってもらえないせいか?水槽に顔を近づけると、ぱーーーっと逃げちゃうんですね。 でも。 うちの子?たちは、水槽に顔を近づけると、みんな寄ってきてくれるんですねー。 かわいい! そりゃ、患者さんや家族さんが覗き込み、朝晩と私と先生が覗き込み…。話しかけ…。 単に、腹が減っているので、えさをくれ!と言っているだけなのかもしれませんが…。 水槽に顔を近づけると寄ってくる子たちは、とっても元気です! とっても愛着を感じてしまって、誰にもあげたくない!と思うほどですが、ほしいと言ってくれる人にはお渡ししようと思っています。 大切にしてくださる人のところで幸せになってもらいたいですからねー。
その時 2011-06-04 19:50:15 | 患者さん 急速に病状は悪化していました。 田代さん(仮称)、88歳、肺がんの男性。 夜。 夕食の時間帯が終わった後、私は、自分の仕事をこなしていました。 自分の仕事。 それは、病院全体のテレビの地デジ化に伴い、テレビの工事を患者さん全員に説明しなくてはならず、病棟の患者さんのお部屋を訪ねていた時でした。 田代さんの病状は、このところ、思わしくありません。 急速に腎機能障害が進行しており、びっくりするほどのK(カリウム)の値になっており、とりあえず、田代さんの体に負担がない程度に治療を行って、そのことについて医師から説明があった後のことでした。 ポンは思いました。 もし。ひょっとして、体調が落ち着いていて、お話ができる状態なら、テレビの交換のお話ができるかな…。 地デジ化に伴うテレビの交換は、ずっと、ずっと、以前から予定されていたことでした。 でも、工事の日程や患者さんやご家族への説明方法に疑問があったので、それを担当部署に聞いてから患者さん・ご家族に説明に行こうと思っていたのですが、自分の業務の忙しさを口実に、担当部署に詳細を確認することをすっかり忘れていました。 そして、あわてて確認したこの週末。 テレビの入れ替えはすぐそこ。 病室を周って、説明しなきゃ。そんな気持ちが自分を支配していました。 田代さんは、病状が進んでいるとはいえども、自分で自分の意思を伝えられる状態。 もしかして、テレビの交換のことを伝えられるかもしれない。 そう思って、お部屋を訪れました。 もちろん、田代さんに最初に声をかけるのは、『自分の伝えたいこと』ではなく…。 ポン:胸の痛みは治まりましたか? 最初は、そう声をかけました。 田代さんは、「大分、治まってきた。」と答えてくれました。 が。 田代さんは、私がそばで話をしていると、こう、いいました。 『最近、眠たーて、しゃーない。このまま、楽なったら、死んでるんとちゃうかな。もう、ポンさんの顔をなごー(=長く)みれんと思う。ポンさんに、出会えて、ありがとう。ポンさんに出会えて、ありがとう。』 その日のカンファレンスで、私は「このところ、田代さんは自分のことを、とんと話さなくなった。」と発言したばかりでした。 自分が持っていた書類を手放し、田代さんの手を握りながら、泣きました。 「田代さんに出会わせてもらって、それをありがとう、ゆうのは、私の方です…。」 あほ。 あほ。 ばか! 一瞬、こんな気持ちが心を貫きました。 自分の用事を優先しようとして、患者さんのところを訪れたら、患者さんの言葉。 やらなきゃならないことをこなさなきゃ…。 できないと、またできてないと自分の至らなさを批判される…。 (最近、病棟では自分ができていないことを責められるというような気持ちになってしまうことが多々ありました) そんな焦りの気持ちで田代さんのところを訪れたのですが、田代さんの体と気持ちは、ポンが思う以上のところにあった…。 お部屋から帰ってきて、何とも情けない気持ちでいっぱいになりました。 「今、田代さんにとって、地デジ化なんて、どーでもいいことやん、おまえは、どうして、そんなにやらないといけないことを遂行しようとしてるんだ。」 ナースステーションに帰ってきてから、自分が情けなくて、情けなくて、涙が止まりませんでした。 私は、本当に、田代さんの気持ちを受け止められたのだろうか。 私は、自分の至らなさもたくさんあることを自覚しています。 でも、なんとか、患者さんにできることはないかと日々、考えている者です。 それは、周りのスタッフ、そして患者さんやご家族が、100%認めてくれていることかどうかはわかりません。 自分が自分の用事で部屋を訪れ、事を済まそうとしていたタイミングの悪さにがっかりしつつも、このタイミングで私の言葉を投げかけてくれた田代さんの手を握りながら、私はいいました。 『田代さん、まだ、終わってないよ。私は。また田代さんに会いに来る。田代さんが少しでも楽になるように、考えてみるから。」 緩和ケアやコミュニケーション技法というところで、私の答え方はどうだったのでしょう。 でも、私は、そう言った。 私は、そう伝えたかった。 私は、そう伝えられると思った。 感覚的なものでしかないことかもしれません。 これまでのやりとりがあるからこその会話のになったのだと思っています。 それにしても、お部屋を訪れたきっかけが、地デジ化に伴うテレビの入れ替え、自分の用事、病院の用事、というのが「どうやねん」と思わずにはいられません。 田代さんのお部屋のテレビの入れ替えは、予定された日でなくてもいい、予定された日じゃないほうがいい。 それを病院の当該部署に伝えるつもりです。 今、この時間。 今しかない時間。 それを大切にするために。