緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

爪を切ってないなぁ

2014-07-24 19:51:29 | 日々の「ケア」

 昨日、自分の爪を切っていて思いました。



 そういえば、最近、患者さんの爪を切っていないなぁ。



 患者さんの指で酸素飽和度(SpO2)は測定していて、患者さんの指とは毎回のようにお付き合いがあるというのに。





 患者さんの指を、「測定」とか「観察」という目でしかみれていないんだなぁとしみじみ考え込んでしまいました。




 







 きっと、誰かが私の代わりに爪を切ってくれているんだわ…とも思いますが、おそらく、今の病棟のスタッフみんなに、爪を切るような余裕がない…。

 病棟で爪切りが出現?しているのを見かけることもあまりないし…。

 患者さんの爪を切るには、ちょっとした時間を作る必要がある。

 ちょっとした時間なのだけど、爪を切ることは、患者さんのケアの優先順位としては、かなり低くて、それよりも先にやらないことがあまりにも多すぎて、注目すらできていない。

 



 

 などなど…。


 考え込んでしまいました。



 ちょっとね、さみしいなぁと思いまして…。


 たらたらと書いちゃいました。


 




 

また、同じ話題ですみません

2014-07-07 22:19:01 | 日々の「ケア」

 昨日の、悩んでいる患者さんについて。



 今日は、カンファレンスでそのことを話し合ってみました。
 話し合いのテーマを「振って」みました。



 


 患者さんは自分の現状があまりにも圧倒的過ぎて、認識が偏っていること。
 患者さんは、かなり病状が進行しているにも関わらず、今も「治ること」をスタッフに求めていること。
 患者さんがある程度、怒りをスタッフにぶつけるのは仕方がないこと。




 こんな話がでました。







 でもね、それって、スタッフは十分にわかっているんですね。

 


 「それでも。」





 
 そう、この、「それでも」ってところの気持ちの行方をどうしていくかというところは、チームでの話し合いに必要なところだと、私は切に思います。



 病気とともに生きている患者さんの気持ちは誰だってわかっている。
 それをわかっているけれども、あまりにも患者さんの要求が自分たちが応えられるもの以上のものだと、お相手が患者さんだから、ゆえ。

 そのニーズに応えられないと、
 結局のところ、スタッフの後悔やら、傷となって残ることがある…。



 
 何が言いたいのかというと…。





 申し訳ありませんが、患者さんやご家族をケアするスタッフも、実は、とってもケアを必要とする存在なのです。



 そういうことなのです…。





 もちろん、患者さんの安寧を犠牲にしてまでの、スタッフの安寧はスジが違っていると思うのですが、本当に、本当に、スタッフが、どんなにがんばっても、がんばっても、患者さんには満足をしてもらえず、罵倒されてばかりで。
 罵倒される原因は、患者さんの性格やこれまでの人生や病状に関連するので、病気が悪いのだ…という見方ももちろん、できますが…。



 正論だけでは片づけられない人の心。



 それでも、

 私たちは、患者さんやご家族を見捨てることはありません。
 絶対にありません。



 これは、言葉だけでは伝わるものではありません。
 日々の、その時々の、患者さんと私たちの時間で患者さんに受け取ってもらえるかどうかによって、ずいぶんと違ってきます。




 だから、
 自分たちのストレスマネジメントというのは、とっても大切なんだと痛感します。




 エネルギーを振り絞って生きている患者さんが生きていくのをお手伝いするには、私たちも、自分のエネルギーを注ぐ必要がでてきます。
 それは、すべてが意図的ではなく、義務としてではなく。

 相手も人、自分も人というスタンスをとりながらのお手伝い。






  

 きれいごとと、現実の、私たちが抱く疲労…これって、「ダークな」部分なのかな…。


 この折り合いを、日々つけていけるように、チームが話し合いをしながら、お互いをサポートしながらやっていくしかありませんね。




 



 



 
 

疲弊…

2014-07-06 20:29:09 | 日々の「ケア」

 ああ、疲れちゃったなぁ…と、患者さんのケアでは珍しく自分が感じること。


 ある患者さんのケアで、病棟全体が疲れ切っています。
 本当に、すごいんです。



 自分ももれなく…。
 



 どんなに一生懸命にお手伝いをしても、「もっと、もっと」と要求も増えていき、それを当然と思われているかのような…。


 あの看護師はいい、あの看護師は嫌い、あの看護師さんを呼んできて…。
 言葉の一言を使い間違うと、えらいことになる。
 お気に召さないと、烈火のごとく、スタッフに怒りをぶつけてくる。


 
 一度、お部屋にいくと、この患者さんの用事は延々と続き、30分以上かかることもあります。
 
 できるだけ、先手を取れるように、患者さんがいつも頼む用事は、言われる前にちゃんとこなせるようにはしていますが…。



 さすがに、今日は疲れました。



 病棟内で、愚痴が増えています。

 私も、今日、愚痴ってしまった。


 受け持ち看護師も疲れ果てていて、今日は担当をはずれてもらいました。



 
 ええ、ええ。

 わかっています。
 病気の患者さんが現状を受け入れられずに、うまくいかないことはスタッフが悪い、と思ってしまうことも。
 怒りは心の痛みの表れであることも。
 わがままになることだってあることも。




 しかし、なぁ。


 病気だからって、何でも許されるわけじゃない…。


 個室代は払えないけれど、有料の部屋から出たくない…とか…、
 

 みんな、いいお部屋で過ごしたいに決まっている。
 お金がないから、いろんなところを切り詰めて、我慢している人だってたくさんいるのに。


 本当に、正直に言うと、「ごね得」やなぁ、と思います。





 ほかにも、ほかにも、理不尽なことだっていっぱい、おっしゃっている…。
 



 ええ、ええ、わかっています。
 お相手は病気の方なんですから…。





 しかし、なぁ。




 ・・・ってな感じで、愚痴は止まりません。



 
 患者さんは私たちのエネルギーを吸収しながら生きておられるな、と思います。

 だから、自分たちが、どうやってエネルギーを盛り返すかが大切になってきています。




 まさに、こんな時にチーム力が問われますなぁ。




 患者さんが楽になれますように…、私たちのケアが何とかうまくいきますように…とか、
 祈らんばかりです。

 もう、祈るしかありません。
 

 

 そうそう。
 明日は七夕。



 短冊に、平和の祈りをささげてきました。
 



 

 愚痴でした…。