(旧ブログ http://nikologla.blog27.fc2.com/blog-entry-2565.htmlより転載)
お待たせいたしました。
今週のでんちゃんストーリーです。
前回までのお話はこちらです。
ビーグルのでんちゃん 出会い1
ビーグルのでんちゃん 出会い2
「僕17kgもあったんだよ~。」 ビーグルなのにニコより重い(笑
我が家に来たとき、でんちゃんは17kg超え、でした。
ビーグルにはあるまじき体重。
夫が密かに「ブルドッグ入ってないかな。
もし入ってたら、ビーグルじゃなくて、ブーグルだね」と呟いたほど。
これを、療法食とキャベツで絞っていきます。
おやつは、本当にぽっちりでした。
犬用ビスケットを包丁で何等分にも分け、
ただでさえ少ないドライフードを少し取り分けておいて、
ほんの一粒ずつ、おやつとして与えたりしていたのでした。
当時通っていた小さな動物病院の、
K先生というハゲちゃびんのキューピーみたいな院長は、
その頃でさえ70歳を超えていらっしゃいました。
ハゲキューピーが「もっと絞れ」「まだ痩せられる」と、
毎度笑いながら励ましてくれたおかげで、
かれこれ2年ほども経つと13kg前後まで落ちました。
足取りもだいぶしっかりしてきて、
散歩中に「のたのた」ではなく「スタスタ」と歩くことも!
「ハゲちゃびんキューピー先生とママとパパのおかげです~。」
私達は「今日のでんちゃんはスタスタビーグルだった」と、
わざわざ日記にまで書き留めるほど、その姿を喜びました。
「でんちゃんやったね!」
スタスタビーグル、略してスタビーの日々は、実に幸せで、
そして実に短かったなぁ・・。
でもね、ボールを投げると、咥えて戻ってくる、
ということもできるようになったのです。
戻ってくる時が可笑しかった。
おやつを目当てに、一所懸命走って戻ってくる。
どすどすどす!どすどすどす!
重たいながらも、確かに走って戻って来た。
不覚にも、涙がこぼれちゃいました。
ああ、ようやく走れるようになった。ようやく犬らしくなった!
「ボールと僕♪走っちゃったよ~、へへへ。」
フロントラインかなにかで、病院に行った折、私は自慢しました。
でんちゃんは、お座りだって待てだって伏せだって、
ボールの「持って来い」だって、教えればすぐにできちゃう。
この犬、天才かもしれません!
ハゲキューピーは、笑いを噛み殺しながら、
「うーん、それはね、お宅に来る前に、全部できたんじゃないのかな」
と、誠に理屈の通ったことを言いました。
・・・・そ、そ、そうかもしんない・・。
でんちゃんは、本当は既にできることを、
小出しに披露していただけかもしれませんね。
そんなことにも気づかなかった。間抜けで可笑しい思い出です。
我が家に来る前、数年間は別のお家で暮らしていた。
どんなものを食べ、どんな病気にかかっていたのか、
わからないことだらけなのです。
我が家の車はハッチバックのコンパクトカーですが、
でんちゃんは、散歩中にスライドドアのワゴン車を見ると、
必ず近寄って行きました。
運良くスライドドアが開いていれば、ずんずん乗り込もうとします。
私はまたハゲキューピーに訴えました。
たぶん、前の飼い主は、そういう車に乗ってたんだ。
自分を捨てた飼い主の車に、でんちゃんは乗り込もうとするんだ。
なんででんちゃんは、そんなことをするんだろう。
「ひどい飼い方をされていたでんちゃんだけれど、
少なくとも車に乗って、楽しい思いをしたことがあるのかもしれない。
楽しい思い出もあったんだと、喜んであげようよ」
ハゲキューピーは、そう言って笑ってくれました。
「えへん!僕はそういう律儀な犬なんだよ!」
ダイエットにまずまず成功し、去勢手術も無事に済ませたでんちゃんは、
ある日、散歩の途中、「きゃん!」と鳴いてうずくまりました。
前脚の付け根(肩のあたり)が痛かったらしい。
その後も、平坦な道で転んでしまったり、
日によっては歩きたがらなかったり・・・。
ハゲキューピーがレントゲンを撮ってくれて、
関節の石灰化が進んでいる、前脚の関節には痛みがある、
と教えてくれました。
だから、散歩はほどほどに。走らせてはダメ。
痛がるようなら、痛み止めを飲ませ、養生すること。
そのように心がけていても、でんちゃんの関節痛は、
日を追うごとにひどくなっていくようでした。
そんなある日、買い物に行こうと自転車で走っていたら、
対岸の歩道に、犬を乗せたバギーを押す人が!
急いで車道を渡り、追いすがりました。
それは犬用のバギーですか?どこでお買い求めになりましたか?
心臓病のフレンチブルドッグを乗せた飼い主さんは、
インターネットショップで買った、と教えてくれました。
忘れないようにそのお店の名前を唱えながら帰宅し、
早速そのショップで犬用のバギーを購入。
届いてすぐ、でんちゃんを乗せてみたら、
あらまぁ!でんちゃん、かなりご満悦でした。
真っ赤な可愛らしいバギーを押して、
私とでんちゃんは「子連れおおかみ」の父ちゃんと大五郎みたいに、
公園や野原まで出かけることになったのです。
野原に着いたら、でんちゃんを地面に下ろす。
帰りはまた、子連れおおかみで。
雨の日は、ビニールカバーをかけて、静々と出かけます。
こうして養生したおかげか、でんちゃんは再び、
ほんの一時でしたが「スタビー」に戻ったのです。
二度と自力では行けないと思っていた公園に歩いて行けた日も。
駅まで自力で歩いて夫を迎えに行った日も。
数えるほどではありますが、そういう「復活の日」もあったんですよ。
でも、我が家で過ごした5年と10ヵ月とちょっぴりの間の、
およそ半分・・・3年弱を、でんちゃんはバギーとともに過ごしました。
折りたたんで車に積んでおけば、ぱたっと組み立ててすぐ乗せられる。
ホームセンターや、ドッグカフェにも、「マイバギー」で乗りつけました。
本当は、自分の足で歩いて欲しかったけれど、
バギーに乗っかったでんちゃんは、それはそれで愛らしくて、
中に敷くタオルを選んだり、虫除けをセットしてみたりと、
バギー生活をも楽しみました。
「あたしもバギー乗ってみたいな♪続きはまた来週でーす。」
続き→ビーグルのでんちゃんが走った日2
お待たせいたしました。
今週のでんちゃんストーリーです。
前回までのお話はこちらです。
ビーグルのでんちゃん 出会い1
ビーグルのでんちゃん 出会い2
「僕17kgもあったんだよ~。」 ビーグルなのにニコより重い(笑
我が家に来たとき、でんちゃんは17kg超え、でした。
ビーグルにはあるまじき体重。
夫が密かに「ブルドッグ入ってないかな。
もし入ってたら、ビーグルじゃなくて、ブーグルだね」と呟いたほど。
これを、療法食とキャベツで絞っていきます。
おやつは、本当にぽっちりでした。
犬用ビスケットを包丁で何等分にも分け、
ただでさえ少ないドライフードを少し取り分けておいて、
ほんの一粒ずつ、おやつとして与えたりしていたのでした。
当時通っていた小さな動物病院の、
K先生というハゲちゃびんのキューピーみたいな院長は、
その頃でさえ70歳を超えていらっしゃいました。
ハゲキューピーが「もっと絞れ」「まだ痩せられる」と、
毎度笑いながら励ましてくれたおかげで、
かれこれ2年ほども経つと13kg前後まで落ちました。
足取りもだいぶしっかりしてきて、
散歩中に「のたのた」ではなく「スタスタ」と歩くことも!
「ハゲちゃびんキューピー先生とママとパパのおかげです~。」
私達は「今日のでんちゃんはスタスタビーグルだった」と、
わざわざ日記にまで書き留めるほど、その姿を喜びました。
「でんちゃんやったね!」
スタスタビーグル、略してスタビーの日々は、実に幸せで、
そして実に短かったなぁ・・。
でもね、ボールを投げると、咥えて戻ってくる、
ということもできるようになったのです。
戻ってくる時が可笑しかった。
おやつを目当てに、一所懸命走って戻ってくる。
どすどすどす!どすどすどす!
重たいながらも、確かに走って戻って来た。
不覚にも、涙がこぼれちゃいました。
ああ、ようやく走れるようになった。ようやく犬らしくなった!
「ボールと僕♪走っちゃったよ~、へへへ。」
フロントラインかなにかで、病院に行った折、私は自慢しました。
でんちゃんは、お座りだって待てだって伏せだって、
ボールの「持って来い」だって、教えればすぐにできちゃう。
この犬、天才かもしれません!
ハゲキューピーは、笑いを噛み殺しながら、
「うーん、それはね、お宅に来る前に、全部できたんじゃないのかな」
と、誠に理屈の通ったことを言いました。
・・・・そ、そ、そうかもしんない・・。
でんちゃんは、本当は既にできることを、
小出しに披露していただけかもしれませんね。
そんなことにも気づかなかった。間抜けで可笑しい思い出です。
我が家に来る前、数年間は別のお家で暮らしていた。
どんなものを食べ、どんな病気にかかっていたのか、
わからないことだらけなのです。
我が家の車はハッチバックのコンパクトカーですが、
でんちゃんは、散歩中にスライドドアのワゴン車を見ると、
必ず近寄って行きました。
運良くスライドドアが開いていれば、ずんずん乗り込もうとします。
私はまたハゲキューピーに訴えました。
たぶん、前の飼い主は、そういう車に乗ってたんだ。
自分を捨てた飼い主の車に、でんちゃんは乗り込もうとするんだ。
なんででんちゃんは、そんなことをするんだろう。
「ひどい飼い方をされていたでんちゃんだけれど、
少なくとも車に乗って、楽しい思いをしたことがあるのかもしれない。
楽しい思い出もあったんだと、喜んであげようよ」
ハゲキューピーは、そう言って笑ってくれました。
「えへん!僕はそういう律儀な犬なんだよ!」
ダイエットにまずまず成功し、去勢手術も無事に済ませたでんちゃんは、
ある日、散歩の途中、「きゃん!」と鳴いてうずくまりました。
前脚の付け根(肩のあたり)が痛かったらしい。
その後も、平坦な道で転んでしまったり、
日によっては歩きたがらなかったり・・・。
ハゲキューピーがレントゲンを撮ってくれて、
関節の石灰化が進んでいる、前脚の関節には痛みがある、
と教えてくれました。
だから、散歩はほどほどに。走らせてはダメ。
痛がるようなら、痛み止めを飲ませ、養生すること。
そのように心がけていても、でんちゃんの関節痛は、
日を追うごとにひどくなっていくようでした。
そんなある日、買い物に行こうと自転車で走っていたら、
対岸の歩道に、犬を乗せたバギーを押す人が!
急いで車道を渡り、追いすがりました。
それは犬用のバギーですか?どこでお買い求めになりましたか?
心臓病のフレンチブルドッグを乗せた飼い主さんは、
インターネットショップで買った、と教えてくれました。
忘れないようにそのお店の名前を唱えながら帰宅し、
早速そのショップで犬用のバギーを購入。
届いてすぐ、でんちゃんを乗せてみたら、
あらまぁ!でんちゃん、かなりご満悦でした。
真っ赤な可愛らしいバギーを押して、
私とでんちゃんは「子連れおおかみ」の父ちゃんと大五郎みたいに、
公園や野原まで出かけることになったのです。
野原に着いたら、でんちゃんを地面に下ろす。
帰りはまた、子連れおおかみで。
雨の日は、ビニールカバーをかけて、静々と出かけます。
こうして養生したおかげか、でんちゃんは再び、
ほんの一時でしたが「スタビー」に戻ったのです。
二度と自力では行けないと思っていた公園に歩いて行けた日も。
駅まで自力で歩いて夫を迎えに行った日も。
数えるほどではありますが、そういう「復活の日」もあったんですよ。
でも、我が家で過ごした5年と10ヵ月とちょっぴりの間の、
およそ半分・・・3年弱を、でんちゃんはバギーとともに過ごしました。
折りたたんで車に積んでおけば、ぱたっと組み立ててすぐ乗せられる。
ホームセンターや、ドッグカフェにも、「マイバギー」で乗りつけました。
本当は、自分の足で歩いて欲しかったけれど、
バギーに乗っかったでんちゃんは、それはそれで愛らしくて、
中に敷くタオルを選んだり、虫除けをセットしてみたりと、
バギー生活をも楽しみました。
「あたしもバギー乗ってみたいな♪続きはまた来週でーす。」
続き→ビーグルのでんちゃんが走った日2