神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.178 シャンソン

2024-05-23 04:43:51 | 言葉
    
    夕日に映える朴

 きょうは、少しシャンソンのことです。
(1)1981年に留学から帰って、翌年、すぐにフランス語を始めました。英語・露語・独語についで4つ目です。
 というと、すごいと思われるかもしれませんが、私の語学学習は、「辞書を引ければいい」というのが目標水準です。その理由は、日本語でうまい話ができないものが、外国語で流暢に会話などできるはずがないからです。
 このごろの語学講座を聴いていると、旅行に行ったときに店で値切る練習までしていますが、それはそういう需要がある人のことで、私は、高ければ買わないまでで、値切る気はありませんから、いらない学習となります。
 つまり、基本語と基本文法をいくらか習得すればよいので、ぐっと覚える量が少なくて済みます。あとは、出て来る度合いに応じて、必要なら覚える、使わなければ忘れる。

(2)やっぱり、ちょっと脱線したくなりました。「忘れた例」です。
 だいぶ後になって、スペイン語の講座を勉強した時のことです。
 スペイン語をやったのは、スペイン統一戦線のことや、ゲーリー・クーパーとイングリット・バーグマン主演の『誰がために鐘は鳴る』を見たからです。
 もちろん、上に書いた調子でやりました。古本屋で買っておいた文法書にサッと目を通して、辞書とテキストを手に勉強しました。そして、無事に半年が過ぎ、一応のことがわかりました。その結果どうなったかというと、使わなかったために元に戻りました。でも、ゼロではありません。この講座の最後に、ヒメネス?の詩が紹介されました。(正しく復元できたかは不明。)
 Qué es poesía ?   詩とはなにか。
  Poesía, él est tu.  詩,それは君自身だ。

 う~ん、いいですねえ。ロマンがあります。ネイティブの読んでもらって響きを味わってみてください。

   
   オリーブの花がいくらか開きました。

(3)そうそう、シャンソンです。
 1982にフランス語を始めました。
 最初はフランス革命の関係、のちにはカメラリズム(官房学)の関係もあり、和仏ともにそれなりの文献が集めてあるのですが、結論からいうと、フランス語も、スペイン語と同じ運命というか、結果となってしまいました。
 NHKの語学講座のこの時(4月~9月)の担当者は加藤晴久先生でした。英語の国広正雄先生の時に実力ある人だと思わされましたが、加藤先生もそうでした。
 講座のテンポも、説明内容も、テキストの書き方も、伝えたくて仕方ないと思わせる雰囲気にみなぎっていました。そうして、毎月(4月から9月まで)1曲ずつシャンソンを紹介してくれました。
 ここでは、そのうちの4月から7月の曲名とさわりだけ紹介します。興味がある方は検索してみてください。どれもオススメです。

(4)4月の曲: A la claire Fontaine :澄んだ泉で
   澄んだ泉のほとりを
   散歩していたところ
   あまりに水が美しく
   私は泉で水浴びを
   〔詩は全体で5節あり、下はリフレイン部分〕
   長い間
   あなたを愛したけれど
   これからも/あなたを忘れはしない

(5)5月の曲: Sentimentale:恋はセンチメタル 
   センチメンタルなの
   こうして 踊っていると
   星の下で
   あなたの腕の中に抱かれていると
   〔このあとは4節ありますが、形式はそろっていません〕

 (6)6月の曲: Les canotiers:舟遊び 
   水に沿って、川を下りながら
   舟遊びの舟が滑って行く
   水に沿って、1900年ごろ
   ルノアールが舟遊びの舟を描いた
   生活はこんなに便利ではなかったけれど
   人々はこんなに気むずかしくなかった
   恋びと同士のように舟をこぐのは喜びだった
   今ではみんな高速道路に代わってしまった
   〔このあとは、3節あります。往時への郷愁を歌った揺れるような良い曲です〕

(7)みなさん、ご存じでしたか。私は、この時聴いて新鮮に思いました。
 ちなみに、この後に紹介された曲については次のようになっています。
 7月の曲:Débranche ton Soleil:太陽を消して
 8月の曲:不明
 9月の曲:Ne me quitte pas:行かないで
 
 このあとも加藤先生は担当されたようで、その時につぎの曲をとりあげたようです。
 12月の曲:Hymne a  l'amour:愛の讃歌

   
    ユリが出ました。

(8)いくら勉強しても、しばらく使わなければ忘れてしまいますが、全部忘れることはないので、楽しんでます。どの言葉もおもしろくて耳学問としても最適です。
 今のロシアの状況を見るにつけ、自分がロシア語の道を進んでいたら、と思わされますが、韓国へ行ったとき、電車の中で、隣のボックス席の女性が何かを話してました。何を話しているのだろうかと聞き耳を立てると、一瞬ロシア人女性のように思いました。ところが、もっと聞いていると、韓国語〔朝鮮語〕でした。
 おばさんが話す大声では、味はあっても、あまり興味をそそられせんが、若い女性が話す韓国語はロシア語にも聞こえることがあるんですね。
 またまた、脱線しました。では。

   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする