(1)先ほど〔26日21:00〕、NHKスペシャル「魂のピアニスト、逝く」でフジコ・ヘミングさんを取り上げることがわかり、運よく見られました。
運よくというのは、実は、まだつい最近、フジコ・ヘミングさんが60代くらいの頃?をとりあげたドキュメンタリー番組の再放送があったばかりです。それで、てっきり追悼番組として再々放送するものとばかり思いこんでいて、最初の方だけもう一度見るつもりでいたところ、見ているちに別仕立てとわかったというわけです。
(2)2回分を見て、思うのは、苦労した人だということ、努力した人だということ、自分の哲学〔基本となる理念・考え方〕を持っていた人だということです。
苦労と努力と哲学に裏打ちされた信念の音を奏でた人だと思いました。
(3)驚いたのは最後の場面です。
スタッフがなんとかしてフジコさんの気を奮い立たせようとしてピアノの前に向かわせました。すると、しばらく鍵盤の位置を探るようにして指をなじませていましたが、ゆっくりと弾き始めました。
もちろん、目もよくみえず、耳もよく聞こえず、椅子に寄りかかっていたのでは、ショパンもリストも無理だったでしょう。いわば極限状態のフジコさんが選んだ曲がモーツアルトのピアノソナタ第11番イ短調でした。
(4)これは私の聞き間違いでないことを祈りますが、この曲は私の好きな曲です。
この曲の冒頭は、Andante grazioso〔アンダンテ グラッツィオーソ:優雅にゆったり〕です。平たくいうと、朝、ゆったりと朝食をとるとか、新聞を読む、という感じです。
フジコさんは、この冒頭をいくらか引いて、自らピアノを閉じました。これがピアノに接する最後となったそうです。
ちなみに、この曲に終わりの方に例の「トルコマーチ」があります。
ホタルブクロ
(5)27日(月)は朝早くにお出かけすることになりました。天気が心配です。
18:00頃の西の空。
18:30頃の西の空
大丈夫かな? ではここで。