(1)23日、八王子市(高尾)まで墓参してきました。
「死者が生者を捉える」という有名な言葉がありますが、「私有財産の問題とこの墓地問題が人間に取り付いてきたこと、これらがかなり先まで人間を悩み続けさせるだろう」と、見えない目をいっそう細めながら考えてきました。
(2)私有財産問題は、年明けからの能登の地震や災害を見るとわかりますが、結局のところ衣食住の問題であり、人間の本当の自由の問題がいつ解決されるかということに関わります。
(3)前にも書きましたが、「アダムスミスの自由」と、こんどの「自民党の総裁選候補者の自由」は違います。どちらも「資本の自由」を射程に入れたものではありますが、スミスの自由は「封建的束縛をからの自由」を唱えたものです。いわば「敵は封建社会」です。
これに対して、9人の候補者がどれだけ意識しているかはともかく、「自民党の候補者の唱えている自由」は、「勤労者国民を保護するために築いてきた福祉社会制度からの自由」、つまり「敵は勤労者国民」です。
ウソだというなら、その証拠に、各候補ともいろいろと発言していますが、ずっと政権党の幹部だったのになぜ今までに実現できなかったのかと問えばはっきりします。その前に、政権党の主だった人たちが言っていることがバラバラというのは、そもそも政党として情けない。
(4)国民には2種類があります。「裕福な3~5%の国民」と「カツカツの95%の国民」です。ですから、政府や与党が「国民」といった場合、このどちらを指しているか要注意です。
たとえば、政府が「国民の要望に応える」と言ったとしても、あなたが入っているかどうかわかりません。しかし、政府や財務大臣が「国民のみなさま」といったときは必ずあなたも入っています。それは、増税などで負担が増える時だからです。
(5)政府や国家というのは、結局、私有財産をめぐる諸問題をどう解決するか、それをめぐって形成されているものです。そして、国民がどういう人をヨシとして選んで、選出された議員がどういう行動をとるか、その一つ一つが突き詰めれば、それぞれの私有財産に行きつきます。
たとえば、マスコミにはスポンサーがいます。政治家にもスポンサーがいます。でも、たいがい「大口のスポンサー」の声が優先されます。「人数が多い方」ではありませんね。「資金力の大きい方」です。忖度できなければ? 「自由」の身となるのみです。
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百日紅の実とシジミチョウ
(6)そうそう、墓地でした。
一面の墓苑を見渡すと、あちこちに立札が見えました。何が書いてあるかと思って近づいて見ると、1年以内に連絡がないと「無縁墓」となって改葬処分される旨の警告でした。
管理料は年間3000円だそうですから、銀行口座から自動引き落としにでもしておけば、かなり長期に墓参をしなくても済むはずですが、それもできないのか、やるようなつながりが希薄になっているのか、しばし考えてしまいました。
そのお宅も、元はどこかの寺に先祖代々の墓を持つ檀家はだったはずです。それが、どういう契機・理由かで「檀家から自由」の身となったものの、墓が必要となって墓を造ったところが、結局、放棄というかたちでしか自由になれない・・・。
(7)はて、あなた自身はどうなる。どうしてもらいたい?
霊を信じない人や、儒教のように「死後の霊の行くへ」を問題にしないまでも、「思い出」をどうするか。
墓でなく、碑を立てても、知る人がいなくなり、先祖崇拝もないとなれば・・・。どうしますかねぇ。
ではここで。
相変わらず見舞客が絶えません。ありがたいことで、毎日飽きることがありません。
すべてご近所の皆さんです。芳名は控えさせていただきます。
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多謝!多謝!