A新聞に月2回「定年時代」というおまけの新聞が広告と一緒に入ってきます。
その表紙に「平穏死」という長尾和弘氏の記事がありました。長尾氏は開業医で在宅医療で何人もの方を看取られた方です。著書の「痛くない死に方」という本は映画にもなっています。
その中で、2年前に亡くなった主人のことを思い出しました。
亡くなる前の深夜、寒い時期でもあったのに寝ながらパジャマのボタンをはずして脱ぐ動作、そしてズボンまで脱ごうとする動作がありました。私は「寒いから着てて」と言ってボタンをかけ布団を掛けました。この動作が私はずっと不思議でたまりませんでした。
今日上記の記事を読み初めて合点がいきました。
死ぬ間際に命の炎を燃やすがごとく猛烈に暑がり始めるのだそうです。そして服を脱ぎ始めるのだそうです…まさに主人がそうでした。
そして主人は翌朝午前中に亡くなりました。
亡くなる数日前に「点滴どうしますか?」と訪問の医師に言われた時、主人は「しなくて良いです」とはっきり断りました。「針でなくお腹に貼る点滴もありますけど」とも言われましたが主人は断りました。看護婦さんから後で聞いたことですが、もう体がそういう状態の時に点滴すると体がむくんでしまって余計辛くなるそうです。お陰で枯れるように穏やかに亡くなることが出来ました。
医師であった主人はそのことを分かっていたのかはっきり断っていました。
3回忌を先週家族だけで自宅で行いましたが、ずっと不思議に思っていたことが今朝の新聞で分かりすっきりしました。
内容のあるブログでした。
我が家でも、老夫婦ですので、そんな時には、無理にでも着せてしまいそうですし、生きていてほしいという一心で点滴も受け入れてしまいそうです。
とても勉強になりましたし、覚えて置きたいお話でした。
ありがとうございました。
そうか、体がもうそうなってしまっているのだ・・と。看護婦さんからいろいろ教えてもらいました。