富山きのこクラブ

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INAXの「考えるきのこ展」に行ってきました

2008年12月16日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様へ

植物園の橋屋です。
昨日、大阪市中央区の伊藤忠ビル1階にあるINAXギャラリーで行われている「考えるきのこ展」に行って来ました。平日の朝一番に入ったため、居られたのは3人連れの1組だけで非常に静かでした。中の1人はどこかで見た顔だな?と思っていたら、幼菌の会の方でした。世の中は狭いものです。

展示は大阪自然史博物館(佐久間さんのところ)や西尾製作所のきのこの標本やきのこ切手の本を出された飯沢さんのきのこ切手と文献、また千葉県立中央博物館(吹春さんのところ)所蔵の古い菌類図譜、小寺さんの撮られた顕微鏡写真、青木さんの遺品やスケッチ、池田先生の描かれた「北陸のきのこ図版」の原画など、会場はコンパクトですが非常に中身の濃い展示です。

この展示は来年2月まで大阪で開催され、その後、名古屋、東京へ移動し長く開催されますので、ご都合さえ合えばぜひ一度は足を運んでください。行っただけの価値はある展示でした(INAXのHPで調べると休館日や会場の地図もすぐにわかります)。

展示で見ていただきたいものには、池田先生の描かれたきのこの絵など多数ありますが、私の一押しは青木さんが使っておられた顕微鏡です。青木さんはこの顕微鏡で素晴らしい検鏡図を描かれました(一部はいっしょに展示してあります)。そう思うと私には顕微鏡が光り輝いて見えました。そして私たちはこの偉業を、兵庫の名部さんが今年にまとめられた「日本きのこ図版」で目にすることができるのです。1人の研究者の活動は、池に落とした石によってできた波のように、全国のアマチュアに大きく影響を与えつつあります。
この顕微鏡をぜひご覧になってください。

_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園   橋屋 誠 _/_/_/_/_/