そんな事があった次の週、その生徒さんはレッスンにやって来ました。
何時ものようにレッスンが始まりました。
私は、先週の電話の事は何も話さず、生徒さんも何も言いませんでした。
ただ、私は、何時もより注意深く指の形を見ました。
生徒さんの指は、きちんと脱力が出来ていて、
極々ゆるいカーブを描いていました。
でも、カーブを描いてはいるのですが、昔の指導を受けた方から見ると、
真っ直ぐの指に見えたのかもしれません。
ただ、このゆるいカーブも、高学年以降、大人になるに従って
綺麗な弧を描くようになります。
それは骨の発達と関係しているのだと思います。
私は、そのお祖母さんに、
「お孫さんが6年生になった時の、指の形を見てくださいね。」と
言いたいな~と思いました。
その後、その生徒さんは、中学受験を理由に6年生の夏に辞めるまで、
ずっとピアノを続けてくださいました。
お忙しいご両親に代わって、私は小学校の音楽祭を見に行ったり、
楽しい思い出も沢山出来ました。
そして予想通り、10歳を過ぎた頃から、指の形は安定してきました。
骨の成長と共に、意識しなくても、指は綺麗な弧を描くようになったのです
今はサッカーに夢中な中学生になったそうですが、
きっと、彼は今でも音楽やピアノは好きなんじゃないかな?
そうだといいな~と、ららみ先生は思っています。
--------------------
2時間