6年生のT君は、何時もきちんと練習してくる真面目な男の子です。
お母さんが声をかけなくても、毎日ピアノの練習するそうですし、
サッカークラブでも、かなり活躍しているみたいです。
その上、学校の成績も良いのですから、
私を含め、世のお母さん達にとっては、羨ましいような男の子なのです。
ただ、T君は自己主張をしない子ので、私は何時も、わざとT君に質問をします。
「T君、この曲と、この曲、どっちが弾きたい?」
するとT君は、必ず「どっちでもいい。」と言います。
「もっと宿題出してもいい?」と尋ねても「どっちでもいい。」と答えます。
何を聞いても、答えは必ず「どっちでもいい。」なので、
T君も、いつか自己主張する時があるのかな~と、常々思っていました。
先日のレッスンの際、そんなT君に、
「次の宿題は、『エリーゼの為に』にしようか?」と尋ねました。
すると、T君は、小さく頷いたのです
T君にピアノを指導して3年になりますが、こんなことは初めてです
「そう? じゃあ、そうしようね 」と言うと、T君は嬉しそうに笑いました。
T君が初めて自己表示した「エリーゼの為に」
もしかしたら、ずっと憧れていた曲だったのかしら?
そしてT君は、どんな風に練習してくるのかな?
次のレッスンが楽しみです