一昨年の秋、解からないことをいっぱい残したまま......人は死んでいってしまうんだよね、という辻さんとポール・ボキューズの笑い話のようなほろ苦い話を書きましたが、洲之内徹さんの「耳の鳴る音」という話を読んでいたら同じようなことを書いていました。
博物館を追出されて夕暮の猿沢の池のほとりを歩いて来ながら、私はふと、人間は何も分からずに死んでしまうんだなあと思った。人間といってもつまり私のことだが、そう思って眺める水の涸れた池の眺めは淋しい眺めであった。
あら、ちょっとさびしい感じになってしまいました。
去年11月だったか12月に入ってからだったか、よくある食いしん坊バンザイみたいな短い番組だったと思いますが、チャンネルを変える時たまたま見たのがありました。
人間の骨を研究しているという方を取材していたのですが、江戸時代の男の頭蓋骨にはある種の痕跡がしばしば見つかるといいます。
クイズみたいに何かなと思っていると、それは梅毒だそうです。
ちょっと正確なパーセンテージは聞き逃しましたが、驚くほどの割合でした......
当時のひとも分かってはいたらしいですが、やめられなかったんじゃないかという話です。
志ん生の噺に、憑かれたように吉原に通うおとこを指して「女郎買いの決死隊みたい」なんて言い回しがありましたが、文字通り決死隊だったと分かって笑いました。
最近知ったことがそれ?と言われそうですが、そのとおりです。
年の始めから卑近でごめんなさい。
書いたあと、何だか、これが五分弱の番組の内容かという疑問がわいてきました。
博物館を追出されて夕暮の猿沢の池のほとりを歩いて来ながら、私はふと、人間は何も分からずに死んでしまうんだなあと思った。人間といってもつまり私のことだが、そう思って眺める水の涸れた池の眺めは淋しい眺めであった。
あら、ちょっとさびしい感じになってしまいました。
去年11月だったか12月に入ってからだったか、よくある食いしん坊バンザイみたいな短い番組だったと思いますが、チャンネルを変える時たまたま見たのがありました。
人間の骨を研究しているという方を取材していたのですが、江戸時代の男の頭蓋骨にはある種の痕跡がしばしば見つかるといいます。
クイズみたいに何かなと思っていると、それは梅毒だそうです。
ちょっと正確なパーセンテージは聞き逃しましたが、驚くほどの割合でした......
当時のひとも分かってはいたらしいですが、やめられなかったんじゃないかという話です。
志ん生の噺に、憑かれたように吉原に通うおとこを指して「女郎買いの決死隊みたい」なんて言い回しがありましたが、文字通り決死隊だったと分かって笑いました。
最近知ったことがそれ?と言われそうですが、そのとおりです。
年の始めから卑近でごめんなさい。
書いたあと、何だか、これが五分弱の番組の内容かという疑問がわいてきました。