森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

人は物質でなく,人間に憧れる

2011年05月25日 08時31分22秒 | 音楽
深夜疲れたときに,安らぐために撮りだめした
「GUITAR STORIES」をみるのが日課というか,
いや,3週間ぶりに一気に見るというパターンになりつつあります.
その中で,なんとなく自分の老いと重ねて,
野呂一生のような雰囲気になりたいなと思ってしまいましたが,
顔の系統が違います.
ここに出演しているギターの先生たちはみな個性的で,
人生を楽しく生きているように見えます.
それは目先の楽観的,あるいは楽をするということでなく,
自分の憧れを追い求め,
最初はあこがれる他者であったのが,
だんだん,自分自身の中でも憧れをつくり,
それを追い求めるという感じです.

外部を意識していた若いころから,
自分自身を追い求めている中年以降.
人生というものはそういうもの.
自分の記憶を超える,その瞬間.
そして,新しい記憶をつくり,
前の記憶,つまり過去の自分をとてもほほえましく思う.
そのような人生でありたい,とこのシリーズを見て思います.

野呂一生のときの番組はyoutubeで検索したら,ありました.
since i've been loving youを弾いてくれています(2-5)  .  うまい!さすが!
しかし・・やはり,ジミーページはすごいと逆に思いました.
そして,youtubeにはまり,
PEGASUSでの野呂一生と櫻井哲夫(私はベーしストなので櫻井さんを尊敬しています)に久しぶりに出会い,その演奏を聴くと,
Led Zeppelin を思い出し,「Trampled Underfoot」を思い,
同時に日本人なので, B'z のBAD COMMUNICATIONを思い出すのです.
当時はまだ学生だったと思います.
これはZeppelinのパクリとか酷評されていますが,
ある意味,オマージュでもなく,パクリでもなく,
Zeppelinを聴け!と松本孝弘が言っているような気がします.
当時の日本は,そんな感じではなかったので.
タイトルはまさにCommunication break downをもじったもののように思えます.
彼のソロアルバムでは,元VOW WOWの人見元基をむかえて,
Communication break downをコピーしています.
人見のこぶしが笑えるけど,これもまさに神業であり,彼の美を感じるのです.

人間は人間に活かされ,その音楽を伝承し,
そして伝え続けます.
そう思えば,それを最初につくったひと,
つまり音楽を音楽として認識した人をとても尊敬するのです.