さすがに、全国津々浦々だと、そのつどUPしたい気持ちもあるが、日中の仕事以外に、深夜まで懇親が続くために、時間が破たんし、ブログまで回らないのも事実である。
木曜は学部で講義、大学院で講義、その合間に会議を二つ。例の如く、電車に飛び乗り、新幹線の最終で小倉入り。
小倉駅では人の流れに逆らい、進む自分が空しい。
翌日、小倉で講義。当り前の事実を話しているときは、学生の目が死に、あたりまえでない事実を話すときは学生の目が生きる。
それが教育なのだが、やはり、臨床家としての自分がいつもいて、普遍的な知識をつけようとするときに、目が死んでしまうと、感情的になる。
少し、感情を使い、注意を与えるが、それが逆に身体的反応となってしまう学生もいる。
いつも、~としての自分が、それを邪魔するが、それが自分らしさなのかもしれないと思いながら、福岡の病院に向かう。
~としての自分を捨てることができるのか・・・ セラピストとしての自分、教育者としての自分、研究者としての自分、なんか勝手にコラボしているように言っていたが、どうも違う。
なぜなら、社会人、医療者としての自分が教育者としての自分を邪魔するからだ。
この「~として」を捨てることができたときに、何かが見えるのかもしれない。
それをリセットすることができるのか、すべてを捨てる勇気があるのか・・・などなど・・・
しかし、それを捨ててしまうと。<私>というものが存在するのか。あ~重い。
肉体は存在しても、私の<記憶>がすべてなくなれば、それでも<私>は存在し続けるのか、<私らしさ>とはなにか。などなど、やはりデカルト問題にぶちあたる。
結局は、解釈している、何かの立場にたっているだけじゃないか・・・と。
その解釈する脳が私らしさであり、逆にそれが秩序だったり、無秩序にしたりするのだと思う。
臨床家としての自分を捨てることができたとき、自分は教育者になるのかもしれないが、逆にそれが現代の医療の秩序を乱してしまう危険性もある。臨床実習と教育実習は性質が違う、が・・・ 今の臨床実習システムがある程度の、<人間>に対する秩序を作っているのかもしれない。教育現場が崩壊しているのは、その秩序が作られていない可能性がある。
難しい難しいと思いながら、大野城駅で降りて、原病院へ。
園田先生といろんな複雑な思考過程、システム問題、フレーム問題、観察者の視点などなど、研究会のことについて話をする。
その後、朝倉健生病院の小鶴先生、そしてうちの学生たち、ほかの病院で実習している学生たちを中州に呼び、懇親会をする。
笑顔がよい。
翌日の土曜日、朝倉健生へ。
学生のいろんな言い分があるが、そんなことは患者さんは知ったことでない。徹夜しようが睡眠1時間であろうが、8時間であろうが、知ったことでない。
その経験が土壌になるが、その土壌を作るのには、しばらく時間がかかるし、困難にぶち当たる。
開拓と一緒なんだよ。
いろんな自分の歴史を語ったが、人は見かけによらず(自省も含め)。見えない自分に本質があるし、見えない他者に本質がある。
高知の徳谷トマトがなぜ「おいしいか」それは、温室育ちじゃないからだ。
台風の潮風に耐え、真夏の日差しに耐え、そして、熟し、日本で一番「うまい(甘い)」トマトとなり、全国のフレンチやイタリアンで必ず使用される。
温室で育った人間は、必ず他者の違う意識に出合った時に、揺れる。本当の「やさしさ(トマトでいえば甘さかな)」は、自分が困難に立ち向かった意識経験があるから生まれる。
結局は「あまい実習」しかしてないものは、それが自分を肯定し続け、そして、違った意識(将来の後輩)に出合った時に、それを完全否定する。
常に反省(内言)し続ける精神が、医学を進歩させる。
反省なくして進歩なし。
肯定しつけたら、治せるものも治せない。
それに気づいてくれ~~ 頼むから・・・
なんてことを考えながら、飛行機に。
久しぶりに爆睡せず、機内で音楽を楽しんだ。
学生諸君、「ウルフルズ」でも聞いて、自分を高めろよ。
土曜日に帰り、少し大学で仕事をして、1回の新歓に参加する。
別の意味での2回の良さを感じる。
いい先輩でいてやってくれ。
教員が自分だけで、100名を相手するのは無理だった。
小分けして、参加するよ、これからは。
いつでも呼んで頂戴。
からだが持ち続ければ。
昨日は、家で倒れるように寝たが、今日も疲労は続いている。
全国での接待、懇親はありがたいが、γ-GTPが3倍になった・・・
壊れないようにしたいが、やっぱり、九州での定期的な講義はつらいのも事実・・・いつも夜の新大阪駅で逃げだしそうになるが、「責任」ある以上、そんなことはできない。学生もそれに気づいてもらいたい。
それにしても、週に他学・大学院もいれて10コマだもんな。
会議が増えた分、セーブする。
そういう神経回路を作る、制御する、抑制する、それが発達だ。
もう少し精神年齢を発達させたい今日この頃です。
さて、今日は巷は休みだが、本学は講義日です。
今から「健康科学研究所運営委員会」に出席です。
ブロック学会のページが作られていますね。
ついでに、第42回日本理学療法学術大会