中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

鴎友学園女子中学2010年(3次)算数5番・解説

2010年02月25日 | 中学受験算数・解き方
1年生、2年生、3年生をそれぞれチームと考えましょう。
チーム1年、チーム2年、チーム3年がそれぞれ仕事をやっていきます。

与えられた条件は次の通り。

(条件A)
チーム1年はチーム2年より6人多い。
(条件B)
チーム3年はチーム2年より4人少ない。
(条件C)
一人あたりの能力を比べると次のようになる。
チーム1年:チーム2年:チーム3年=1:2:2
(条件D)
チーム1年だと8日かかり、チーム2年だと6日かかる。

仕事算として考えられますね。
するとまず基本事項として浮かぶのは日数と1日あたりの仕事量は逆比になるということです。
このことから(条件D)にまず注目します。
チーム1年全体の1日あたりの能力:チーム2年全体の1日あたりの能力=3:4
(掛かる日数の比の逆比です。)
これを(条件E)とします。

(条件E)と(条件C)からチーム1年とチーム2年の人数の比が求められます。
(もっと詳しい説明には面積図を使うと良いです。)
全体の能力÷一人あたりの能力=人数
これを使って人数の比を求めます。
(3÷1):(4÷2)=3:2
それぞれの数字の意味をきちんと確認してくださいね。
さてこの人数の比を(条件F)としましょう。

すると(条件F)と(条件A)からチーム1年とチーム2年の実際の人数が求められます。
比の3:2の差の1あたりが6人ですから、
チーム1年は6人×3=18人
チーム2年は6人×2=12人です。

次に(条件B)よりチーム3年の人数が求められます。
12-4=8人

また仕事全体の量も求められます。
チーム1年で考えれば
1(一人あたりの能力)×18人×8日=144
確認も兼ねチーム2年でも計算してみましょうか。
2(一人あたりの能力)×12人×6日=144
当然、一致しますね。

あとはチーム3年について、計算していけば答が求められます。
144(全体量)÷{2(一人あたりの能力)×8人}=9日

勿論、チーム2年とチーム3年は一人あたりの能力が同じなので、チーム2年とチーム3年の人数を元に、逆比を使って求めるという方法も使えますね。
これだともっと早く答が求められます。
チーム2年とチーム3年の人数の比は12人:8人=3:2ですから
6日×(3/2)=9日
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鴎友学園女子中学2010年(3次)算数5番

2010年02月04日 | 中学受験算数・問題
ある中学校の図書館で、図書委員が本にラベルを貼る仕事をします。
次のことがわかっています。

・1年生の委員は2年生の委員よりも6人多く、3年生の委員は2年生の委員よりも4人少ない
・委員1人が1日で貼る数は、2年生と3年生は同じ、1年生はその半分
・1年生だけではちょうど8日かかり、2年生だけではちょうど6日かかる

3年生だけでは何日かかりますか。
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浦和明の星女子中学校2010年1月入試算数5番・解答

2010年02月03日 | 中学受験算数・解き方
(1)
まず得点について考えましょう。

二人の得点の合計を求めます。
カード全体の合計は
(1+7)×7÷2=28

3が残っていますから、28-3=25
これが二人の点数の合計です。

差は15点と与えられていますから、普通の和差算として求められます。

Aさんは大きい方の数字になるので
(25+15)÷2=20
Bさんは小さい方の数字になるので
(25-15)÷2=5


次に持っているカードについて考えます。

二人が持っているカードは次の通りです。
奇数(1、5、7)
偶数(2、4、6)

Bさんが5点で持ち点が少ないですから、Bさんのカードについて考えた方が楽そうですね。
5点になるのは次の2つの場合が考えられます。

〔その1〕5が1枚。
奇数のカードは初めから自分で持っていたことになるので、5の他に2枚の偶数のカードを持っていたことになります。
そうするとAさんも1枚偶数のカードを持っていたことになり、やり取りした後にBさんが5だけを持っているというのはあり得ないと分かります。

〔その2〕1と4が1枚ずつ。
Bさんが1を初めから持っていて、その他に4以外の偶数を2枚持っていたとすると成り立ちます。
即ちBさんの初めに持っていたカードは(1、2、6)
Aさんの初めに持っていたカードは(4、5、7)
やり取りした後は次のようになります。
Aさん(2、5、6、7)
Bさん(1、4)


(2)
【1】はすぐ分かりますね。二人の得点が同じなのですから、その合計は偶数です。

【2】もすぐ分かります。カード全部の合計28も偶数ですから、偶数-偶数=偶数で、残ったカードも偶数です。

次に2人のカードの枚数についてですが、偶数が1枚残っているということは、二人の持っているカードを合わせると偶数2枚、奇数4枚となります。
やり取りした後にこれらを3枚ずつに分けるには、初めからそれぞれが偶数1枚、奇数2枚を持っていたと分かります。
ということで
(ア)1(イ)2(ウ)1(エ)2
となります。
この結果から【3】も偶数と分かります。

(オ)が分かりにくいかもしれません。
AさんBさんとも得点は偶数で、しかも等しいので、2人のそれぞれの得点は2×□と表せます。(□はいくつかは分かりませんが、ある決まった数です。)
すると2人の得点の合計は次のようになります。
2×□+2×□
これをまとめていきましょう。
2×□+2×□=2×(□+□)=2×(2×□)=2×2×□=4×□
つまり(オ)は4です。

次に(カ)について考えます。
カード全部の合計28は4の倍数ですし、2人の得点の合計も4の倍数なので、残った1枚のカードに書かれた数も4の倍数と分かります。
偶数のカードの中で4の倍数は4だけですから、(カ)は4です。
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