中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(3回目)

2011年07月20日 | 中学受験算数・解き方
1088544が17で割り切れなければこの事件も解決です。
ただ、こういう時に限ってすんなりとは収まらないことになっています。
計算してみましょう。
1088544÷17=64032
う~ん、やはり割り切れてしまいましたね。
事件はふりだしに戻ってしまいました。

というわけではありません。

下二桁が44で1000000以上1100000以下という条件も満たす667の倍数がみつかったのですからもう一息です。
では次にどうするか。
問題文を読むと答えは一つ求めれば良いようですから、下二桁を変えずに別の667の倍数を見つければ良いですね。
667の倍数のまま下二桁は変えたくない。

あ、そうかっ!

667の100倍の数
つまり
66700を引いてみれば良いのです。

1088544-66700=1021844
1000000以上ですから第一関門突破です。
667の倍数から667の倍数を引いた数ですから勿論667で割り切れます。

ではいよいよ17で割ってみましょう。
(667も100も17の倍数ではないので割り切れないとは思いますが・・・)

1021844÷17=60108・・・8
おめでとうございます。余りが出ました。

そう、答えは1021844です。

どうですか、大きな数の計算が出てきて一見すると難しそうな印象ですが、こうして解いていくと意外と楽に解けましたよね。




日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(2回目)

2011年07月19日 | 中学受験算数・解き方
まず1000000から1100000にある667の倍数という手がかりから手を着けてみましょう。
1100000÷667=1649・・・117
1649番目までの667の倍数なら求める範囲に収まります。【手がかり1】

次に下二桁が44であることに着目します。
667の倍数で下二桁が44であれば良いわけです。

ここで一つ大事なことを確認しておきます。
下二桁を決めるには、掛ける数の下二桁だけを考えれば良いということです。
つまり掛ける数の下二桁さえ決まれば、百の位以上はどんな数でも良いということです。
このことを踏まえて続きを読んでください。

667に掛ける数の下二桁を決めていきます。
一の位が4ですから、667の一の位が7なので、7の倍数で一の位が4になるものを探します。
九九を言っていけば7×2で一の位が4になると分かります。
つまり667の倍数の中で、「一の位が2」番目の数を求めればよいということになります。
掛ける二桁の数の十の位を「あ」とします。
下のような筆算を書いてみます。(横棒が引けないので注意して見てくださいね)

 667
× あ2
1334
○○○

2だけだと下二桁は34になってしまいますから、「あ」にも数を入れなければなりません。
ところが、○○○(667×「あ」の計算結果)の一の位は3と足して4になる数(つまり1)ですから、今度は7の倍数で一の位が1になるものを探せば良いと分かります。
また九九を言っていけば7×3で一の位が1になると分かります。
つまり667×32は下二桁が44になるのです。
試しに計算してみます。
667×32=21344

これと【手がかり1】とから1649より小さい数で下二桁が32の数を探します。
1632なのはすぐ分かりますね。
つまり667の1632番目の倍数は下二桁が44になるのです。
667×1632=1088544

残る条件は「17で割り切れない」ということです。
さあ1088544は17で割り切れるのか割り切れないのか・・・・・

今日はここまでとしておきましょう。

日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番・解説(1回目)

2011年07月15日 | 中学受験算数・解き方
まず与えられた手がかりを整理することから始めましょう。

(その1)1個あたりの重さが3g以上3.3g以下で全体の重さは3300kg
(整理)
気を付けないといけないのは単位です。
gとkgをきちんと見分けてくださいね。
3300kg=3300000g
3300000÷3=1100000個
3300000÷3.3=1000000個
個数は1000000個以上1100000個以下ですね。

(その2)1箱に17個ずつつめていくと最後の箱に入る個数は17個より少なくなる。
(整理)
個数は17で割り切れない数だということですね。

(その3)1箱に23個ずつつめていっても、29個ずつつめていっても、どの箱にも過不足なく同じ個数ずつつめることができる。
(整理)
個数は23の倍数でもあり29の倍数でもあるということです。
つまり23と29の最小公倍数の倍数ということです。
23も29も素数なので最小公倍数は23×29=667です。
個数は667の倍数ということになります。

(その4)100個ずつ袋にいれていくと、最後の袋に入る玉は44個になる。
(整理)
個数の下二桁は44だということです。

手がかりは以上の4つです。
もう一度まとめてみましょう。
個数の数は以下の条件を全て満たす数です。

(1)1000000以上1100000以下
(2)17で割り切れない
(3)667で割り切れる
(4)下二桁は44

今日はここまでにしましょう。




日能研全国公開模試(2011年7月3日実施)算数7番

2011年07月14日 | 中学受験算数・問題
ある工場で、同じくらいの大きさの金属製の玉をたくさん作っています。この玉は、1個あたりの重さが3g以上3.3g以下の範囲(はんい)内におさまるように作られています。
この工場で、今月に入ってから今日までに作った玉の重さの合計は、ちょうど3300kgです。これらの玉すべてを箱につめるとき、1箱に17個ずつつめていくと、最後につめた箱に入る玉は17個より少なくなります。一方、1箱に23個ずつつめていっても、29個ずつつめていっても、どの箱にも過不足なく同じ個数ずつつめることができます。また、これら全部の玉を100個ずつ袋(ふくろ)に入れていくと、最後の袋に入る玉は44個になります。この工場で、今月に入ってから今日までに作った玉は全部で何個ですか。