中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

2011年中学入試問題・芝浦工業大学柏中学2番(2)・解説

2011年01月31日 | 中学受験算数・解き方
与えられた条件を順に挙げてみましょう

(その1)3けたの整数についての問題である。
(その2)各位の数を加えると16で、十の位の数の3倍は他の位の数の和に等しい。
(その3)数字を逆に並べた3けたの整数が、もとの整数より594大きい。

(その1)と(その2)から、十の位の数を【1】とすると、他の位の数の和、つまり百の位と一の位の数の和が【3】と表せます。
そしてその合計つまり【4】が16にあたります。
ですから16÷【4】=4
十の位の数は4です。(分かったこと1)
また、百の位の数と一の位の数の和は12です。(分かったこと2)

次に(その3)で与えられたことを筆算の形で表してみます。
(もとの整数の百の位の数をA、一の位の数をBとします。)

 B4A
-A4B
 594

B>Aですから、一の位の計算から1A-B=4と分かります。
分かりやすく書くと、10+A-B=4ですね。
これを整理するとB-A=6となります。
分かりにくい場合は百の位の数から考えても同じ結果が得られます。
百の位では、Bから下の位に1あげていますから次の式が得られます。
(B-1)-A=5
これを整理するとB-A=6が得られます。
(わかったこと2)より、A+B=12でしたね。
まとめます。
A+B=12
B-A=6
ここでAとBについて和差算を使います。
A=(12-6)÷2=3
B=12-3=9
これと(わかったこと1)から答えは349と分かります。

(答え)349


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2011年中学入試問題・芝浦工業大学柏中学2番(2)

2011年01月28日 | 中学受験算数・問題
3けたの整数があります。
各位の数を加えると16で、十の位の数の3倍は他の位の2つの数の和に等しくなっています。
数字を逆に並べた3けたの整数が、もとの整数よりも594大きいとき、もとの整数を求めなさい。
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2011年中学入試問題・渋谷教育学園幕張中2番・解説

2011年01月26日 | 中学受験算数・解き方
ここではチャート自体を表記するのが難しいので、式のみでの説明となってしまいます。

(問い1)にも(問い2)にも使えるように、初めのA、B、Cの袋に入れた個数をそれぞれ〔A〕〔B〕〔C〕とします。
また(2)の操作でAの袋からBの袋に移す個数を【1】とします。

それぞれの袋の個数の変化を示します。

Aの袋
〔A〕
 ↓(2)の操作で【1】がAからBへ移る。
〔A〕-【1】
 ↓(4)の操作で【4】がCからAへ移る。
〔A〕+【3】

Bの袋
〔B〕
 ↓(2)の操作で【1】がAからBへ移る。
〔B〕+【1】
 ↓(3)の操作で【2】がBからCへ移る。
〔B〕-【1】

Cの袋
〔C〕
 ↓(3)の操作で【2】がBからCへ移る。
〔C〕+【2】
 ↓(4)の操作で【4】がCからAへ移る
〔C〕-【2】

各袋の最後の個数は次の通りです。

Aの袋→〔A〕+【3】
Bの袋→〔B〕-【1】
Cの袋→〔C〕-【2】

それではまず(問い1)について考えましょう。

初めの個数は同じ(〔A〕=〔B〕=〔C〕)ですから、差がもっとも大きくなる場合はAの袋とCの袋の差がもっとも大きくなる場合です。
そのときの差は【5】です。
もっとも少なくなるCの最後の個数を0としてみます。
もっとも多くなるAの最後の個数をなるべく大きくするためには〔A〕を最大にします。
〔A〕=〔B〕=〔C〕を忘れないでください。
200÷3=66余り2ですから、〔A〕=66となります。
このとき〔C〕-【2】=0としてありますから、【2】=66
つまり
【1】=33となります。

これを各袋の変化にあてはめてみると次のようになります。

Aの袋
66
 ↓
33
 ↓
165

Bの袋
66
 ↓
99
 ↓
33

Cの袋
66
 ↓
132
 ↓


どこにもおかしな数字が出てきませんからこれが個数の差がもっとも大きくなる場合と考えられます。
(答え)165個


今度は(問い2)について考えます。

最後の個数が同じなので次の式が成り立ちます。
〔A〕+【3】=〔B〕-【1】=〔C〕-【2】

〔B〕をもっとも大きくしたいのですから、最後の個数を、考えられる最大の数の66としてみます。
つまり〔A〕+【3】=66
ここで最小となる〔A〕は【1】以上でないといけないので
66÷4=16余り2を計算します。
この結果〔A〕は16以上の数と分かります。
(この式の意味は線分図を使うと分かりやすいです。)
ここで、【3】は明らかに3の倍数ですし、66も3の倍数ですから、〔A〕も3の倍数です。
また〔B〕-【1】=66より
〔B〕=66+【1】なので
〔B〕をもっとも大きくするためには【1】をなるべく大きくした方がよいと分かります。
以上をまとめると
〔A〕=18
【1】=16
となります。
これにより、〔B〕=66+16=82と分かります。
(答え)82個
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2011年中学入試問題・渋谷教育学園幕張中2番

2011年01月24日 | 中学受験算数・問題
200個の玉とA、B、C3つの空の袋があります。
これから次の(1)~(4)の操作を順番に行います。

(1)A、B、Cの3つの袋に、空の袋ができないように玉を入れる。ただし、玉は200個全部を袋に入れなくてもよい。

(2)Aの袋からいくつか玉を取り出し、Bの袋へ入れる。

(3)Bの袋から、Aの袋からもらった玉の2倍の数の玉を取り出し、Cの袋へ入れる。

(4)Cの袋から、Bの袋からもらった玉の2倍の数の玉を取り出し、Aの袋へ入れる。

(1)~(4)の操作を一度だけ行うとき、次の各問いに答えなさい。


(問い1)
(1)の操作で、A、B、Cの3つの袋にそれぞれ同じ数の玉を入れました。(4)の操作を終えたとき、中に入っている玉が一番多い袋と一番少ない袋の玉の個数の差がもっとも大きくなる場合、その差は何個ですか。

(問い2)
(4)の操作を終えたとき、3つの袋に入っている玉の個数がすべて同じになりました。(1)の操作でBの袋に入れられる玉の個数はもっとも多くて何個ですか。


なお、問題全部と解答は下記のサイトで公開されています。
四谷大塚データベース
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2011年中学入試・灘中(第1日)2番・解説

2011年01月18日 | 中学受験算数・解き方
各位の数字がどの2つも異なっている5桁の整数で最大の数は?

98765

98765に近い11の倍数を探せば良いですね。

98765÷11=8978余り7

98765-7=98758

8が重なっているのでこれは答えになりません。
ここから順に11を引いてチェックしていきます。
下2桁の58から11を引くのですから、しばらくは下2桁しか変化しません。
その作業をしながら「9」「8」「7」以外の数字の2桁の数になればそれが答えになるということです。
意外と易しいですよね。
灘の先生は優しいですよね。

58-11=47(残念、7が重なっています)

47-11=36(もうビンゴ!です

(答え)98736
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2011年中学入試・灘中(第1日)2番

2011年01月18日 | 中学受験算数・問題
11の倍数である5桁の整数で、各位の数字がどの2つも異なっているもののうち、最も大きいものは(      )です。
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2011年中学入試・海陽中等教育学校 特別給費生入試4番・解説

2011年01月17日 | 中学受験算数・解き方
この解説では時刻は全て24時制で表します。

(1)
これは単純な植木算の問題ですね。
20時45分-9時45分=11時間=660分
660分÷6分=110
間の数が110ですから木の数は1をたして111本
ここでは入場回数が111回ということです。
(答え)111回目

(2)
11回目の入場直後とは9時45分の何分後か。ここを間違えないように。
植木算の考え方で間の数は11-1=10個。
つまり、6分×10=60分後ということです。
(時刻は10時45分です。)
ここまでに増えた人数を求めます。
8人×60分=480人
初めに並んでいた人数を足すと480+280=760人。
もし1回も入場させていなければ760人が並んでいることになります。
ところが実際に並んでいるのは364人ですから、入場した合計人数が求められます。
760-364=396(人)
この396人は11回入場した人数の合計ですから、1回あたりの入場者数は次の式で求められます。
396÷11=36
(答え)36人

(3)
36(人)×111(回)=3996(人)
(答え)3996人

(4)
10時1分-9時45分=16分
8(人)×16=128(人)
初めの人数を足すと128+280=408(人)
初めに並んでいた人数も含めて数えると
401人目から408人目の人が10時から10時1分に並んだ8人です。
この8人が何回目に入場できるかと考えます。
408÷36=11余り12人
11+1=12
12回目に入場できます。
ここで気を付けなければいけないのは、12回目は9時45分の何分後かということです。
ここも植木算です。
6(分)×(12-1)=66(分後)=1時間6分後
9時45分+1時間6分=10時51分
(答え)10時51分

(5)
大体考え方はつかめたと思うので、後は少し説明を簡単にしていきます。
12時-9時45分=2時間15分=135分
8(人)×135=1080(人)
1080+280=1360(人)・・・並んだのべ人数
135(分)÷6(分)=22余り3(分)
12時までに22+1=23(回)の入場がありました。
入場した人数を計算します。
36×23=828(人)
1360-828=532
(答え)532人

(6)
この問題では(3)の答えが使えます。
のべ3996人の人が入場できますから、3996番目の人が何時に並ぶかと考えましょう。

初めの人数
280人

9時45分から15時までに並んだ人数
15時-9時45分=315(分)なので
8(人)×315=2520(人)

15時から18時までに並んだ人数
18時-15時=180(分)なので
6(人)×180=1080(人)

ここまでの合計を求めます。
280+2520+1080=3880(人)

あと何人が入場できるか求めます。
3996-3880=116(人)

18時からは1分あたり3人の割合になりますから次の計算をします。
116÷3=38と2/3(分)

(答え)午後(6)時(38と2/3)分
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2011年中学入試・浦和明の星中学・算数解答解説(速報)

2011年01月16日 | 中学受験算数・解き方
問題と答えはネット上に公開されているのでそちらを参照のこと。

これからの受験への準備に活用してもらうため、ヒントや目の付け方を載せました。


(1)計算問題・基本
(2)通過算・基本
(3)アの上の空白とイの上の空白との面積比は相似を活用すれば3:1と分かります。アの上の空白は4×4-10=6(平方センチ)です。
(4)Aが6ならBは2か3。Aが4ならBは2。ところがCDは3か5しかありえないので、Bは2と分かります。
(5)線分図が活用できますね。
(6)つるかめ算。100グラム当たりの量をもとに面積図。
(7)36400円-2800円=33600円 33600円÷100円=336 人数は336の約数で29以上の数。なぜなら2800円(28枚)余ったから。次に2800円÷10円=280 人数は280の約数で41以上の数。なぜなら400円(40枚)余ったから。
(8)5秒単位で60秒の数直線を書き、各歯車の隠れる時間に線を引いてみましょう。


(1)等積変形を使った「長方形中の1点と4つの頂点から作られる4つの三角形は向かい合うもの同士の面積の和が長方形の半分になっている」という知識があれば簡単。
(2)和差算。和が300(平方センチ)。差が60(平方センチ)。
(3)辺の比の基本。(2)の結果より三角形OBCの高さがABの3/5と分かります。三角形SBCの高さはABの1/2。三角形OBCの高さ:三角形SBCの高さ=OB:SB


「同じ時間に進む距離の比=速さの比」を使います。
(1)丸1 明子さん:歩道=60(メートル):(60-15)(メートル)
(1)丸2 明子さん:歩道+父=(60-17-13)(メートル):60(メートル)
(2)(1)で分かった比の数をそのまま2人の秒速として計算してしまえば楽。父がBに来たときの2人の距離は20メートル。父がCに来たときの2人の距離は17メートル。3メートル縮まるのに何秒かかるかを考えます。


(1)5分で10センチ×20回=200センチ=2メートル進む。10分休むから、55分÷(5分+10分)=3余り10分 この余りに注意すること。 余りの10分のうち最初の5分でまた2メートル進んでいます。
(2)丸1 植木算の考え方。20回ジャンプしたということは途中の休みは19回。だから2センチ×19回=38センチ戻されます。200(センチ)-38(センチ)=162(センチ)
(2)丸2 丸1より162センチ登っては80センチ下がることの繰り返しになると分かるから、900(センチ)÷(162-80)(センチ)=10余り80センチ この余りの80センチは最後に下がった分と考えれば10回目のジャンプでちょうど900センチ登ったことになります。5分×10回+10分×9回=140分


(1)分かる所から埋めていけば良いですね。
(2)消去算の応用ですが、5つの数の和が15になることも使うのを忘れないように。下のような表を作ると分かりやすいです。
A B ☆ C D (値の和)
1 2 1      12
  1 2 1    ◎
    1 2 1  11
1 4 6 4 1  47
1 1 1 1 1  15

個人的には1(3)(8)、3が面白い問題だと思います。今後の受験の為に、しっかりチェックして欲しいです。




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2011年中学入試・海陽中等教育学校 特別給費生入試4番

2011年01月11日 | 中学受験算数・問題
中国上海万国博覧会のテーマパークの人気アトラクションには開門と同時に人が列を作り始め、午前9時45分の第1回目の入館の直前には280人が並んでいました。
入館は6分ごとに一定人数ずつ行いますが、入館待ちの行列には1分間に8人の割合で人が増え、11回目の入館直後には364人が並んでいました。
また、最終の入館時間は午後8時45分となっています。

(1)最終の入館は第何回目の入館ですか。

(2)1回ごとの入館人数は何人ですか。

(3)1日の入館人数は最高で何人までですか。

(4)午前10時から午前10時1分の間に並んだ8人が入館したのは何時何分ですか。

(5)正午には何人の人が入館待ちの列に並んでいましたか。

(6)入館待ちの行列に加わる人の数は午後3時からは1分間に6人の割合に、さらに午後6時からは1分間に3人の割合に減りました。最終の入館時刻を厳守するならば、午後何時何分に並ぶ人で行列を終わらせればよいですか。
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