中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

2012年市川中学校(第1回)6番・解説

2012年02月09日 | 中学受験算数・解き方
(1)分かることは次の通りです。(カッコ内はその根拠)

5人が全長12kmを走った。
12時に全員同時にスタートした。
A、B、C、Dの4人は一定の速度のまま走った。(結果1)
Cのタイムは55分。(結果2)
ACBの順に速かった。(結果3と結果5)
DはBより速かった。(結果4)
EはAより遅かった。(結果7)
ビリは二人以上いる。(結果8)

以上をまとめると順位で分かることは次の通りになります。
速い順にACB
DはBより速かったのでビリではない。
すると、ビリになったのはBとEということになります。
(1)答え BとE

(2)実際の速さが必要ですから、今度はタイムを考えていきましょう。
Cが55分。
AとBの時間の平均はCのタイムになる。
BとEは同じタイム。
つまり、AとEのタイムの平均もCのタイムになるということです。
(結果7)より、AとEのタイムの比は1:1.2=5:6ですから、その平均は(5+6)÷2=5.5です。
これが55分なので55分÷5.5×6でEのタイムが求められます。
計算すると60分になります。
Eのタイムは60分です。
これと(結果6)から、(2)が解けます。
分速(【ア】-10)mで走った時間は12時20分から12時40分までの20分間ですから、この間も分速を10m下げずに走れば、つまりずっと分速【ア】mのまま走っていればゴールより先に10m×20分=200mまで進めたということになります。(実際に解く時は面積図を使うと分かりやすいですね)
つまり分速【ア】mのままなら、12000m+200m=12200mを60分掛かって進めるということですね。
12200÷60=203と1/3
(2)答え 203と1/3(203と三分の一)

(3)BとEはタイムは同じでしたね。60分です。
12000m÷60分=200m
Bは分速200mです。
スタートしてから20分間はEが分速(203と1/3)mで走ったので(203と1/3-200)×20分=200/3(三分の二百)
つまり、12時20分にはEがBの前方(200/3)mにいるということです。
この時点からEは分速を10m下げますから、旅人算で解きます。
Eの新しい分速(203と1/3)-10=193と1/3m
二人の距離の差は200/3mですから、次の式ができます。
200/3÷(200-193と1/3)
計算すると10分です。
12時20分の10分後に追いぬくということです。
12時20分+10分=12時30分
(3)答え 12時30分

2012年市川中学校(第1回)6番

2012年02月01日 | 中学受験算数・問題
A、B、C、D、Eの5人が全長12kmのマラソン大会に出場しました。
5人はちょうど12時にスタートし、次のような結果になりました。
このとき、あとの問いに答えなさい。

(結果1)A、B、C、Dの4人は、それぞれスタートしてからゴールするまで一定の速さで走った。
(結果2)Cは12時55分にゴールした。
(結果3)Aが走った時間とBが走った時間をたすとCが走った時間の2倍に等しかった。
(結果4)DはBよりも分速20m速かった。
(結果5)AはBよりも速く走った。
(結果6)Eはスタートしてから12時20分まで分速【ア】mの一定の速さで走り、12時20分から12時40分までは分速(【ア】-10)mの一定の速さで走り、12時40分以降は、再び分速【ア】mの一定の速さで走り、ゴールした。
(結果7)スタートしてからゴールするまでに、EはAよりも1.2倍の時間がかかった。
(結果8)最後にゴールした人は1人ではなかった。

(問い1)最後にゴールした人をすべて答えなさい。
(問い2)【ア】にあてはまる数を求めなさい。
(問い3)EがBに追いぬかれたのは、何時何分でしたか。