中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

両替(スプリングサピックス・H51ー02・P10・1番) 解き方

2023年04月09日 | 中学受験算数・解き方

1円玉を5円玉に両替すると1回の両替で枚数は何枚減るでしょうか。
→4枚

では84枚減ったということは何回両替したのでしょうか。
→84÷4=21  21回

では5円玉は何枚あることになるでしょうか。
→21枚

ここまでをチャート(流れの図)にしてみます。

1円玉 ㋐枚

(両替作業)1円玉を5円玉に両替

5円玉 21枚
1円玉 ㋑枚(㋑は4以下)

この21枚の5円玉を、今度は50円玉に両替します。

21枚の5円玉をできるだけ多くの50円玉に両替すると50円玉と5円玉はそれぞれ何枚になるでしょうか。
→21÷10=2余り1ですから、50円玉が2枚、5円玉が1枚になります。

これをチャートに書き足しましょう。

1円玉 ㋐枚

(両替作業)1円玉を5円玉に両替

5円玉 21枚
1円玉 ㋑枚(㋑は4以下)

(両替作業)5円玉を50円玉に両替

50円玉 2枚
5円玉 1枚
1円玉 ㋑枚

このときの硬貨の枚数は6枚ということは、㋑はいくつでしょうか。
→6-(2+1)=3  3(枚)

では総額はいくらでしょうか。
→50×2+5×1+1×3=108  108円

最初に1円玉は何枚あったことになるでしょうか。
→108÷1=108  

答え 108枚

 


2023年中学入試問題・算数・渋谷教育学園渋谷中学(第1回)1番(4)改題・解き方

2023年02月07日 | 中学受験算数・解き方

一見めんどくさそうですが、実際に36の約数を書き出すと意外と簡単に解けます。

2つの数の積で約数を見つける癖がある人は直ぐに気がついたかもしれません。

(1×36)(2×18)(3×12)(4×9)(6×6)

ここに並んでいる9つの数が36の約数です。
6以外の組合せは異なる数字の積で36となっていますから、オに入る数は6の様ですね。
すると、次の4つの式ができます。
        1×6×36・・・(A)
        2×6×18・・・(B)
        3×6×12・・・(C)
        4×6×9・・・(D)

いずれの積も216でそろっています。

ということで、オは6で、それをはさむ2つの数の積は36となります。
すると、イ×クも、エ×カも36ということになりますから、イ×ク×エ×カ=36×36=1296となります。

答え 1296


SAPIX6年202211月度マンスリー実力テスト4番(2)改題 解き方

2023年01月11日 | 中学受験算数・解き方

11%を基準にして、それより濃い部分の塩と薄い部分の塩が同じになるということを利用して解きます。

Aでは、□グラム×(11-6)の塩が不足。
Bでは、200グラム×(12-11)の塩が過剰。
Cでは、300グラム×(15-11)の塩が過剰。
以上より、□×5=200×1+300×4となり、
□=1400÷5=280
となります。

答え 280


2021年サピックス8月入室・マンスリー実力テスト(6年)1番(2)・解答

2021年09月07日 | 中学受験算数・解き方

答えを出すだけなら簡単ですが、ここでは分配法則の確認をしておきましょう。

その方が計算も楽です。

 

 1.1×1.1+2.2×2.2+3.3×3.3+4.4×4.4

=1.1×1×1.1×1+1.1×2×1.1×2+1.1×3×1.1×3+1.1×4×1.1×4

=1.1×1.1×(1×1+2×2+3×3+4×4)

=1.21×(1+4+9+16)

=1.21×30

=36.3


2021年算数・中学入試問題・暁星中学帰国生入試・5番・解き方

2021年02月01日 | 中学受験算数・解き方

更新が遅くなり申し訳ありません。

他の生徒にも出してみましたが、みんな解けませんでした。

ヒントとして、大きい正方形の左にも下のと同じ長方形を描いてみようと言うと、そこで気がつけた子もいました。

そう、大きい正方形の面積が8平方センチメートルなので、対角線の長さは4センチメートル。

つまり元の線とつなげると、1辺が4㎝の正三角形となります。

だから答えは、(90-60)÷2=15度です。

今年はラサールの4番も面白い平面図形の問題でしたね。


2018年中学入試問題・算数・武蔵中学校・4番・解き方

2020年03月11日 | 中学受験算数・解き方
ある数を3で割ったあまりを「数(あまり)」と表すことにします。
1(1) 2(2) 3(0) 4(1) 5(2) 6(0)・・・・・・・・11(2) 12(0) 13(1)といったことになります。

(問題1)
119(2)→(ア)→40(1)→(イ)→41(2)→(ア)→14(2)→(ア)→5
以上より、答えは
119→40→41→14→5


(問題2)
4から逆に戻していきます。
矢印は「操作」の方向を表しています。
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(ア)11×3-1←32(2)←(ア)32×3-1←95
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(ア)11×3-1←32(2)←(イ)32-1←31
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(イ)11-1←10(1)←(ア)10×3-1←29
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(ア)3×3-1←8(2)←(ア)8×3-1←23
4(1)←(ア)4×3-1←11(2)←(イ)11-1←10(1)←(イ)10-1←9
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(ア)3×3-1←8(2)←(イ)8-1←7
4(1)←(イ)4-1←3(0)←(イ)←ここに(イ)は使えないから、この先はなし。
以上より、答えは
7、9、23、29、31、95


(問題3-1)
1から逆に戻していきます。
矢印は「操作」の方向を表しています。
1(1)←(ア)←2(2)←(ア)←5(2)←(ア)←14ダメ(11以上だから)
1(1)←(ア)←2(2)←(ア)←5(2)←(イ)←4(1)←(イ)←3(0)←(ア)←8(2)←(イ)←7(1)(イ)←6(0)←(ア)←17ダメ(11以上だから)
以上で8までの全ての数が出ましたから、8までだと6が一番操作の回数が多いと言えます。
回数は7回。
9と10も確認してみましょう。
今度は「操作」の通りに計算するので、矢印が逆になります。
9(0)→(イ)→10(1)→(イ)→11(2)→(ア)→4(1)→(イ)→5(2)→(ア)→2(2)→(ア)→1より、9は6回です。
10は5回です。
以上より、答えは
6 7回


(問題3-2)
(問題2)や(問題3-1)を解きながら、次のことに気付いたと思います。
(イ)の方が(ア)より数の変化が小さいので、(イ)が多い方が回数が多くなる。
余りが0の数から始めると、(イ)が2回続いてから(ア)になるので、回数が稼げそう。

その視点でもう一度(問題3-1)を確認してみましょう。
6(0)→7(1)→8(2)→3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
6(0)→7(1)→8(2)3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
確かに(イ)(イ)(ア)が続いていますね。
ちなみに、最後の5(2)→2(2)→1は変えられないので、その前について考えてみましょう。
上記以外の5につながるパターンは次のものです。
12(0)→13(1)→14(2)→5(2)
これは12が10を超えていますから、(問題3-1)では答えに合いませんが、そもそも、いきなり大きな数になっていますから、回数は稼げなさそうですね。
現に、12は5回になりますね。
やはり(イ)(イ)(ア)とつなげるのが一番の様です。
さて、(問題3-2)では、50以下という条件ですから、6の前を同じように数A(0)→数B(1)→数C(2)→6(0)のパターン、つまり(イ)(イ)(ア)のパターンでつなげていくことができそうです。
やってみましょう。
数A(0)→数B(1)→数C(2)→6(0)
A=15 B=16 C=17
これをもとに考えていきましょう。
15(0)→16(1)→17(2)→
6(0)→7(1)→8(2)→
3(0)→4(1)→5(2)→
2(2)→1

15の前も同じパターンでつなげそうです。
44(2)→15(0)ですから、次のパターンを前につなげられます。
42(0)→43(1)→44(2)
42の前に同じパターンを作ることは出来ませんね。
なぜなら、125(2)→42(0)だからで、125は50を超えているからです。
数えてみると、42は13回となっています。

また、5(2)の前に違うパターンをつなげると、14(2)→5(2)なので
12(0)→13(1)→14(2)
念のため、同じように前にたどってみましょう。
33(0)→34(1)→35(2)
33(0)の前は98(2)ですから、50を超えているので使えません。
33は8回です。
そうしてみると、(問題3-2)冒頭に書いたとおり、数A(0)→数B(1)→数C(2)をつなげていくと、回数が一番多くなります。
ですから、42から始めるのが一番回数が多いと言えます。
もう一度整理して書いてみましょう。
42(0)→43(1)→44(2)→15(0)→16(1)→17(2)→6(0)→7(1)→8(2)→3(0)→4(1)→5(2)→2(2)→1
数A(0)→数B(1)→数C(2)のパターンが4回続いています。
以上より、答えは
42 13回


別解として、次のようなアプローチも考えられます。
やはり、余りが0の数から始めると回数が稼げる事を使います。
説明の為にくどくど書いていますが、実際に解くときは、ルールを守って数列を書き出していけば充分です。
途中に出た数字はそこから回数が数えられるということに気付けば、それほどの作業量ではありません。
ではやってみましょう。

50以下の、あまりが0の数は48です。
48から進めてみましょう。
48(0)→(イ)→49(1)→(イ)→50(2)→(ア)→17(2)→(ア)→6(0)(イ)→7(1)→(イ)→8(2)→(ア)→3(0)(イ)→4(1)(イ)→5(2)(ア)→2(2)→(ア)→1 48は11回
以下、同様に操作の通りに進めていくので、→は省略します。
45(0)(イ)46(1)(イ)47(2)(ア)16(1)(イ)17(2) 上に既に17が出ていて、17から8回の操作と分かるので48は(4+8)回=12回
42(0)(イ)43(1)(イ)44(2)(ア)15(0)(ア)16(1) 上に既に16が出ていて、16から9回の操作と分かるので42は(4+9)回=13回
39(0)(イ)40(1)(イ)41(2)(ア)14(2)(ア)5(2) 上に既に5が出ていて、5から2回の操作と分かるので39は(4+2)回=6回
36(0)(イ)37(1)(イ)38(2)(ア)13(1)(イ)14(2) 上に既に14が出ていて、14から3回の操作と分かるので36は(4+3)回=7回
33(0)(イ)34(1)(イ)35(2)(ア)12(0)(ア)13(1) 上に既に13が出ていて、13から4回の操作と分かるので36は(4+4)回=8回
30(0)(イ)31(1)(イ)32(2)(ア)11(2)(ア)4(1) 上に既に4が出ていて、4から3回の操作と分かるので30は(4+3)回=7回
27(0)(イ)28(1)(イ)29(2)(ア)10(1)(イ)11(2) 上に既に11が出ていて、11から4回の操作と分かるので30は(4+4)回=8回
24(0)(イ)25(1)(イ)26(2)(ア)9(0)(イ)10(1) 上に既に10が出ていて、10から5回の操作と分かるので24は(4+5)回=9回
21(0)(イ)22(1)(イ)23(2)(ア)8(2) 上に既に8が出ていて、8から5回の操作と分かるので21は(3+5)回=8回
18(0)(イ)19(1)(イ)20(2)(ア)7(1) 上に既に7が出ていて、7から6回の操作と分かるので18は(3+6)回=9回
15(0)は既に上に出ていて、10回
12(0)は既に上に出ていて、5回
9(0)以下は(問題3-1)で確認済み。
以上より、答えは
42 13回






2019年中学入試問題・算数・浦和明の星女子中学・4番・解き方

2019年05月09日 | 中学受験算数・解き方
見やすいように、問題も載せておきます。

《問題文》
池の周囲を一周するようにランニングやサイクリングができるコースがあります。
毎朝、このコースを、明男くんはランニングで、星子さんは自転車で、同時に、同じ地点から逆方向に走り出します。
2人はそれぞれ一定の速さで何周か走り、8分間隔ですれ違います。
明男くんは1周するのに24分かかります。

ある朝、明男くんと星子さんは、走り出してから8分後にすれ違いました。
ところが、次にすれ違ったのはその10分後だったので、明男くんは星子さんを呼び止めて
「いつもは8分間隔ですれ違うのに、どうして今回は10分かかったのですか。」
と尋ねました。すると、星子さんは
「工事のために自転車で走れない区間があって、そこでは自転車に乗っているときの1/4(4分の1)の速さで自転車を押して歩いたからです。」
と答えました。

(1)明男くんが走っているときと、星子さんが自転車に乗っているときの速さの比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。

《解き方》
この問題では時間以外には具体的な数字が出てきません。
ですから、時間以外の要素、ここでは距離、については、計算しやすい数字に自分で決めてしまって構いません。
これは実際の入試の時にも使えるやり方だと思います。

時間は8分と24分が出てきていますから、その最小公倍数の24を1周の距離と決めます。
【24】としましょう。【】は単位の様なものと考えてください。

明男くんの分速を求めます。
【24】÷24分=【1】

明男くんと星子さんの分速の和を求めます。
【24】÷8分=【3】

すると星子さんの自転車での分速も求められますね。
【3】-【1】=【2】

答え 1:2


(2)星子さんがコースを1周する間に、自転車を押していた時間は何分間ですか。

《解き方》
1度出会ってから次に出会うまでに10分掛かったとき、明男くんが進んだ距離は【1】×10分=【10】です。
星子さんが進んだ距離を求めましょう。
【24】-【10】=【14】

この距離を2通りの速さで合計10分で進んだということです。
つるかめ算ですね。

2通りの速さとは、いつもの【2】と、その1/4(4分の1)の【0.5】です。
押していた時間を聞かれていますから、全部【2】で進んだとしてみましょう。
【2】×10分=【20】

実際との差を求めます。
【20】-【14】=【6】

この【6】を、【2】-【0.5】=【1.5】で割ります。
【6】÷【1.5】=4

つまり、4分だけ遅く進むと10分でちょうど【14】進めるということです。

答え 4分

2016年中学入試問題・算数・栄光学園中学校・2番 解き方

2018年11月24日 | 中学受験算数・解き方
(1)
条件は2つ。
各位の数字を足すと40になる。
7けた。

(1-a)
なるべく大きくするには、上の位に9を持ってくる。
足して40になるのは、9+9+9+9+4
これで一番大きい数が分かります。
9999400
少しずつ小さくしていきます。
9999310
9999301

答え 最も大きい整数:9999400 3番目に大きい整数:9999301

(1-b)
なるべく小さくするには、上の位に1や0を持ってくる。
9はなるべく下の位に使う。
40=9+9+9+9+4なので、一番小さい数は次の通り。
1039999
少しずつ大きくしていきます。
1048999
1049899

答え 最も小さい整数:1039999 3番目に小さい整数:1049899



(2)
条件は2つ。
各位の数字を掛け合わせると96になる。
4けた。

96を素因数分解します。
96=2×2×2×2×2×3
これらの素因数からできる1けたの数は次の通り。


4(2×2)
6(2×3)
8(2×2×2)

なるべく上の位に大きい数を使うと、千の位は8、百の位は6、十の位は2(8と6で2を4個使ってしまったので4は作れませんし、6で3も使っているので3も作れません)、一の位は1となります。
これで最大の数は8621と分かります。
だんだん小さくしていきます。
8612
8431

答え 最も大きい整数:8621 3番目に大きい整数:8431



(3)
積が36になる1けたの数の組み合わせから考えていきましょう。

(その1)2個の組み合わせ

(その1-1)6×6
和を36にする為には、36-(6+6)=24なので、1を24個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
66111111111111111111111111【26けた】

(その1-2)4×9
和を36にする為には、36-(4+9)=23なので、1を23個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
4911111111111111111111111【25けた】


(その2)3個の組み合わせ

(その2-1)2×2×9
和を36にする為には、36-(2+2+9)=23なので、1を23個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
22911111111111111111111111【26けた】

(その2-2)2×3×6
和を36にする為には、36-(2+3+6)=25なので、1を25個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
2361111111111111111111111111【28けた】

(その2-3)3×3×4
和を36にする為には、36-(3+3+4)=26なので、1を26個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
3341111111111111111111111111【29けた】


(その3)4個の組み合わせ

この場合は、2×2×3×3だけです。
和を36にする為には、36-(2+2+3+3)=26なので、1を26個使えば良いですね。
つまり次の様な数が作れます。
223311111111111111111111111111【30けた】

以上で全て出そろいました。
ケタ数だけを聞かれているので、答え方を間違えないように。

答え 25けた、26けた、28けた、29けた、30けた 


平成30年度 2018年 中学入試 算数 市川中学 1番(3) 解き方

2018年05月09日 | 中学受験算数・解き方
400字のページと200字のページがあって合計の字数が98000字とあるので、一瞬つるかめ算かなと思ってしまうかもしれません。
でも合計のページ数を聞かれているのですから、つるかめ算ではないですね。
では、芋づる算でしょうか。

と思ってもう一度問題をよく読んでみると、3の倍数のページだけ200字ということですね。
ですから、これは次の様に考えれば良いと分かります。

1ページ目 400字
2ページ目 400字
3ページ目 200字
4ページ目 400字
5ページ目 400字
6ページ目 200字
   ・
   ・
   ・
   ・
つまり、周期算でしたね。
3ページ毎に1周期と考えられます。
ですから、1周期のページ数は400字+400字+200字=1000字です。

98000字÷1000字=98周期

1周期のページ数は3ページですから、合計のページ数は次の式で求められます。
3ページ×98周期=294ページ

答え294ページ

平成30年度 2018年度 海陽中等教育学校 特別給費生入試(算数)1番(1) 解き方

2018年01月20日 | 中学受験算数・解き方
(あ)
ある数が9の倍数ならば、その数の各位の数の和も9の倍数となります。
例えば2018の各位の数の和とは、2+0+1+8=11です。
11は9の倍数ではないので、2018も9の倍数ではありません。
2916の各位の数の和は、2+9+1+6=18です。
18は9の倍数なので、2916も9の倍数です。

この知識を使えば、1ばかりが9個並べば、その和は9の倍数ですから、各位が1で9ケタの数も9の倍数です。
従って答はA(9)です。

(い)
33=3×11なので、3の倍数かつ11の倍数であれば条件に合います。
3の倍数についても9の倍数と同様で、各位の数の和が3の倍数なら、もとの数も3の倍数です。
11の倍数で1が並ぶ数とは、1が偶数個並ぶ数です。
この2つのことから、条件を満たすのは1が6個並んだ数と分かります。
従って答はA(6)です。

(う)
この問題は、13の倍数で1だけが並ぶ数を見つけるということです。

13について、どのような特徴があるのでしょう。
次の式を見て何かをみつけてください。

13×1=13
13×2=26
13×3=39
13×4=52
13×5=65
13×6=78
13×7=91
13×8=104
13×9=117

何がみつかりましたか?

ポイントは各答えの1の位の数です。

13×1=1
13×2=2
13×3=3
13×4=5
13×5=6
13×6=7
13×7=9
13×8=10
13×9=11

どうでしょう。
ポイントは、全て異なり、1から9まで揃っているということです。
これを使って1ばかりが並ぶ13の倍数を見つけていきましょう。
もう少し正確に言うと、「13にいくつを掛ければ答えが1ばかりが並ぶ数になるかを見つけていきましょう。」ということです。

まず掛ける数の1の位は直ぐに分かりますね。
7です。
13×7=91

では10の位はいくつでしょう。
9にいくつを足せば1になるかと考えれば直ぐに分かりますね。
足す数は2です。
1の位が2である13の倍数は13×4=52ですから、10の位は4です。
13×47=611

同様にして、6に5を足せば11となるので、100の位の数は5です。
13×547=7111

7に4を足せば11ですから、1000の位の数は8です。
13×8547=111111

これで全てが1となりましたから、条件を満たします。
従って答はA(6)です。

早稲田実業学校中等部・2014年入試問題・算数2番(2)・解き方

2017年10月14日 | 中学受験算数・解き方
はるか昔、私がまだ受験生だった頃、英作文担当の先生はよく「和文和訳」が英作文のポイントですよと話していました。
つまり、与えられた文を、意味を変えずに、より英作しやすい形に変えなさいということです。
この問題にもまさしく和文和訳が使えます。
意味が分かりやすい形に問題文を変えましょうということです。

①文章を言い換えてみましょう。
1から300までの数の中に、Aの倍数が5個あったということですね。
すると次のような式が考えられます。
300÷5=60
つまり60の倍数は300までに5個あるということです。
ところがこれより小さい数、例えば59の倍数も300÷59=5あまり5ですから、やはり5個あるということになります。
すると、6個になるのはいくつからだろうと考えられますね。
300÷6=50
つまり50の倍数は6個あるということです。
ところがこれより大きい数、例えば51の倍数は300÷51=5あまり45ですから、5個しかないと分かります。
50の倍数は6個あるけれど、51の倍数なら5個しかない。
一方、上は、60までなら5個のままです。
つまり、Aとして考えられるのは、51以上60以下ということになります。
答え ア=51 イ=60

②文章を言い換えてみましょう。
1から300までの数の中で、8の倍数から、8とAとの公倍数を引くと35個になるということですね。
300÷8=37あまり4ですから、8の倍数は37個。
つまり、Aと8との公倍数は300までに2個あるということになります。
公倍数は、最小公倍数の倍数ですから、51から60のそれぞれの数と8との最小公倍数を調べてみましょう。
まず言えるのは、8は2以外の素因数を持ちませんから(2以外の素数では割り切れませんから)奇数と8との最小公倍数は、A×8となります。
51×8=408なので、300より大きいですから、Aは偶数だと分かります。
最小公倍数を求め、その倍数が300までに何個あるのか順番に調べていきましょう。
52と8との最小公倍数=104→300÷104=2→2個なのでOK
54と8との最小公倍数=216→300÷216=1→1個なので条件に合わない。
56と8との最小公倍数=56→300÷56=5→5個なので条件に合わない。
58と8との最小公倍数=232→300÷232=1→1個なので条件に合わない。
60と8との最小公倍数=120→300÷120=2→2個なのでOK
ということで、Aとして考えられるのは52と60です。

答え 52、60

洗足学園中学校・2017年(平成29年)中学入試問題算数・第1回・2番(2)・解き方

2017年04月19日 | 中学受験算数・解き方
全部商品A(1個40円)を買ったとしたら、商品B(1個80円)の合計との差はいくらになるでしょう。
Aの合計金額。40円×50個=2000円
Bの合計金額。80円×0個=0円
差は2000-0=2000円です。

ここから1個ずつAをBに取り替えていくと考えます。
1個取り替えるとどうなるでしょう。
Aの合計金額。40円×49個=1960円
Bの合計金額。80円×1個=80円
差は1960-80=1880円です。

つまり、1個AをBに取り替えると、差は2000-1880=120円縮まります。
Aの合計が40円減って、Bの合計が80円増えますから、差は40+80=120円縮まると考えても良いです。

実際の差は800円ですから、2000円-800円=1200円縮まれば良いですね。
1個取り替えると120円縮まったので、1200円縮める為には何個取り替えれば良いでしょうか。

1200÷120=10個

つまり、50個のうち、10個をBに替えれば、この問題の条件に合います。
50個-10個=40個
商品Aを40個、商品Bを10個買えば、Aの合計金額がBの合計金額より800円高いということになります。

確かめ。

商品A
40円×40個=1600円
商品B
80円×10個=800円

1600円-800円=800円
条件通りです。

答え 40個

浦和明の星女子中学校2017年度入試問題・算数4番・解き方

2017年02月04日 | 中学受験算数・解き方
説明の中で分数が出てきますが、分数は次のように表しています。
(例)
1÷3=(3分の1)
15÷4=(4分の15)=(3と4分の3)

(1)
Aさんは時速10kmで10kmの距離を走ったのですから、ちょうど1時間でゴールしたことになります。
するとBさんも同じですね。
時速12kmと時速4kmで、合計1時間で10km走ったということになります。
速さのつるかめ算ということになります。
そして、時速12kmで走った時間を聞かれているのですね。

一般的には面積図で解きますが、つるかめ算の考え方を確認する為に、式で解いていきましょう。

もし1時間全部を時速4kmで進んだとすると何km進めるか。
時速4km×1時間=4km

実際の距離との差を求めます。
10km-4km=6km

この6km分は、時速12kmで進んで稼いだ分ということです。

12km-4km=8kmですから、時速12kmで進むと、1時間について8km多く進めるということになります。
実際の差は6kmですから、6÷8で(4分の3)時間となり、時速12kmで進んだのは(4分の3)時間と分かります。
つまり時速12kmで進んだ時間は60分×(4分の3)=45分です。

答え 45分

(2)
ゴール手前1kmのところ、つまりスタートしてから9kmのところでCさんはAさんを追い抜いたとあります。
9kmを進むのにAさんは何時間掛かったのでしょうか。
9÷10=(10分の9)時間ですね。

するとCさんは、時速8kmと時速12kmで合計(10分の9)時間掛けて9km進んだということになります。
これも(1)と同じく、速さのつるかめ算ということになります。
そして、時速8kmで進んだ時間を聞かれているのですね。

先ほどと同じ解き方で解きます。
時速12km×(10分の9)時間=(5分の54)km=(10と5分の4)km

実際の距離との差を求めます。
(10と5分の4)km-9km=(1と5分の4)km

この(1と5分の4)km分は、時速8kmで進んで減った分ということです。

12km-8km=4kmですから、時速8kmで進むと、1時間について4km進んだ距離が減るということになります。

実際の差は(1と5分の4)kmですから、(1と5分の4)÷4で(20分の9)時間となり、時速8kmで進んだのは(20分の9)時間と分かります。
つまり時速8kmで進んだ時間は60分×(20分の9)=27分です。

答え 27分

(3)
CさんがAさんを追い抜いたのはスタートしてから(10分の9)時間後ですから、その時Bさんがどこにいたかを求めましょう。
その時、既にBさんは時速4kmで歩いていました。
Bさんがゴールするまでの時間は、1時間-(10分の9)時間=(10分の1)時間です。
すると時速4km×(10分の1)時間=(5分の2)kmですから、ゴールの手前(5分の2)kmのところを歩いていたと分かります。
ですから、1km-(5分の2)km=(5分の3)kmで、Cさんの前方、(5分の3)kmを歩いていたということになります。

ここからは旅人算で解きます。
距離÷(二人の速さの差)で追いつくまでの時間を求めます。

(5分の3)km÷(時速12km-時速4km)=(40分の3)時間
この間にCさんが進んだ距離を求めます。
時速12km×(40分の3)時間=(10分の9)km

ゴールまでの距離は1km-(10分の9)km=(10分の1)kmですね。

答え 100m

式で説明すると実はとても分かりにくいですね。
私が指導する際はまずダイヤグラムを書いて概要をつかませます。
5年から指導しているお子さんには、速さを学ぶ最初の段階からダイヤグラムを説明し、書かせていきますから、6年の時点ではダイヤグラムを書きながら問題を解くのが普通になっています。
そして、必要に応じ、面積図などを併用して解いていきます。

洗足学園中学校平成25年度入試(第1回)・算数大問3(1)・解き方

2016年12月22日 | 中学受験算数・解き方
1から8までの和は(1+8)×8÷2=36
4隅の数は縦の和で1回、横の和で1回、合計2回ずつ使われています。
ですから、縦または横の1列の和をAとすると、
A×4=36+1+3+2+エと言えます。
これを整理すると次の式ができます。
A×4=42+エ
エに当てはまるのは、まだ使われていない数の4~8のどれかです。
42に足して和が4の倍数になるのは6しかないのでエ=6と決まります。
するとAは次のように決まります。
(42+6)÷4=12
よって
イ=12-1-6=5

答え 5

2009年武蔵中学校入学試験問題。算数4番。解き方。

2016年08月15日 | 中学受験算数・解き方
(1)
どんな組み合わせがあるのか、見やすく書き出してみましょう。
5個の合計が重くなる順番に書き出していきます。

A(大) B(中) C(小)
3個   1個   1個
2個   2個   1個
2個   1個   2個
1個   3個   1個
1個   2個   2個
1個   1個   3個

あれあれ、「5通りの重さががあることがわかりました」と問題文に書いてありますが、組み合わせは6通りありますね。
この中のどれか2つの組み合わせは同じ重さだということです。

比べにくいので、最初に1個ずつをそれぞれの袋にいれてしまったと考えて、残り2個の入れ方だけを比べてみましょう。

A(大) B(中) C(小)
2個   0個   0個
1個   1個   0個
1個   0個   1個
0個   2個   0個
0個   1個   1個
0個   0個   2個

こうして比べてみると、3番目と4番目では、どちらが重くなるのか分からないですね。
つまり、この2種類の組み合わせは同じ重さの可能性があるということです。
すると、この2種類が同じ重さだと考えないと、重さが5通りということにならないと分かります。
つまり同じ重さになるのは(2、1、2)と(1、3、1)です。

答え(2,1,2)と(1,3,1)


(2)
重い順に、それぞれの組み合わせに記号を付けましょう。

A(大) B(中) C(小)
3個   1個   1個・・・・・(1番目)
2個   2個   1個・・・・・(2番目)
2個   1個   2個・・・・・(3番目)
1個   3個   1個・・・・・(3番目)
1個   2個   2個・・・・・(4番目)
1個   1個   3個・・・・・(5番目)

2番目の合計は79g
4番目の合計は71g

ここで3番目の重さが2種類あることにも注目しましょう。
2個   1個   2個・・・・・(3番目)
1個   3個   1個・・・・・(3番目)
この2種類が同じ重さです。
つまり
1個   0個   1個・・・・・(3番目)
0個   2個   0個・・・・・(3番目)
この2種類が同じ重さです。
このことから次のことが分かります。
A1個とC1個の合計と、B2個が同じ重さ。

AとCの平均はBと等しい。

AとBとの差、BとCとの差は等しい。

そこで、AとBとの差=BとCとの差=【1】とすると、それぞれの玉の重さは次のように、一番軽いCを基準にして表すことができます。

C1個の重さ=C
B1個の重さ=C+【1】
A1個の重さ=B+【1】=C+【2】


これを使って79gとなる組み合わせから式を作ってみましょう。

 A2個+B2個+C1個
=(C+【2】)×2+(C+【1】)×2+C×1
=C×2+【2】×2+C×2+【1】×2+C×1
=C×5+【4】+【2】
=C×5+【6】・・・・・これが79gと等しい。

次に71gとなる組み合わせからも式を作ります。

 A1個+B2個+C2個
=(C+【2】)×1+(C+【1】)×2+C×2
=C×1+【2】×1+C×2+【1】×2+C×2
=C×5+【2】+【2】
=C×5+【4】・・・・・これが71gと等しい。

2つの式を比べてみます。
C×5+【6】=79g
C×5+【4】=71g

ここから、
【6】-【4】=79g-71g
【2】=8g
【1】=4g

さらに【4】=16gですから、
C×5=71g-16g
C×5=55g
C=11g

B=11+4=15g
A=15+4=19g

答え A19g B15g C11g


別解
A1個+C1個=B2個を使って消去算として考える方法。

79g=A×2+B×2+C×1・・・・・(式あ)
71g=A×1+B×2+C×2・・・・・(式い)

(式あ)にB×2=A+Cを代入して
79g=A×2+A×1+C×1+C×1
79g=A×3+C×2・・・・・(式う)

(式い)にB×2=A+Cを代入して
71g=A×1+A×1+C×1+C×2
71g=A×2+C×3・・・・・(式え)

(式う)×2より
158g=A×6+C×4・・・・・(式お)
(式え)×3より
213g=A×6+C×9・・・・・(式か)

(式か)-(式お)より
55g=C×5
これより、C=11g

(式う)にC=11を代入して、A=(79-22)÷3=19
A+C=B×2なので、B=(11+19)÷2=15

答え A19g B15g C11g