1月の文学・出版業界の最大のイベントと言えば、芥川賞・直木賞。
純文学は苦手なので芥川賞の受賞作にはあまり興味はないのですが、
直木賞は毎回注目しております。
今回の第157回直木賞の受賞作は、大好きな恩田陸さんの
「蜜蜂と遠雷」
この結果は本当に嬉しくて、思わず家でガッツポーズ!
素敵な作品なので、手元に置きたいですね~。
あと、4月に発表になる「本屋大賞」の候補作10点が。
こちらも好きな作品・感動した作品が多くノミネートされていて、
とても楽しみです。
ちなみに10作中6作品は読了。
2作品は図書館の予約待ち。あとの2作は合わなさそうなのでゆっくり
待って読むかも?
>三島由宇、当選確実! (文学の扉)の感想
ほとんど行き来のなかった父方のおじいちゃんは、代議士だった!春休みにおじいちゃんの選挙のお手伝いをすることになった三島由宇は、児童会副会長の小学校5年生。選挙についてのあれこれを小学生にも分かりやすく書いた1冊。面白いけど、まはら三桃さんの作品としてはちょっと不満が残るかな。
読了日:1月24日 著者:まはら三桃
白球ガールズの感想
野球好きなおじいちゃんの期待に応えようと少年野球のチームに入った青山由佳。小学校時代は誰よりも上手でチームのエース、ところが中学生になると周りの男子がどんどん上達、女の子ならではの悩みにもぶつかる。そして致命的なことは、女子の硬式野球の部活をやっている高校が少ない!一大決心をして女子野球部のある四国の高校に転入したものの。思わぬ壁にぶつかる。。王道の部活小説、楽しく読了できました。
読了日:1月24日 著者:赤澤竜也
探偵は女手ひとつの感想
女手ひとつで娘を育てる椎名留美は、元警察官の探偵、しかし仕事のほとんどは便利屋。彼女が活躍する町は山形、時々仕事で仙台にもやってくる。バリバリの山形弁で元の職場とのパイプを駆使し、舎弟のような相棒とともに大活躍、さらっと読めて文句なしの面白さでした。これ、映像化しないかなぁ?でも、山形弁をネイティブに話す女優さんは渡辺えりさんくらいしか浮かばない(笑)
読了日:1月25日 著者:深町秋生
信さんの感想
読み友さんの感想で手に。とても良い本でした。昭和30年代、まだ貧しかった九州の炭鉱のあった町で、親に恵まれなかった一人の少年と、彼を温かく見守った近所の親子の交流。信さんはマモルの母に母親としての愛情と初恋の両方の想いがあったのでしょうね。遥い町も掌編ながら心に残るお話でした。
読了日:1月25日 著者:辻内智貴
桜風堂ものがたりの感想
2017年本屋大賞ノミネート作品。これは書店員さんたちの支持を集める作品ですよね!地方の本屋さんや書店員さんの努力、本当に良い作品を売りたいという熱意、ネット社会の弊害を含めて色々考えさせられ、時折涙でうるうる。流した涙は確かに悲しいものではありませんでした。本と本屋さんを愛するすべての人にお勧めします。読んで良かった!
読了日:1月26日 著者:村山早紀
ギンカムロ (集英社文庫)の感想
美奈川護さん、初読み。これも読み友さんの感想で手に。「花火には、二つしかない。一瞬で消えるか、永遠に残るか。」 花火工場の爆発事故で両親を亡くした高峰昇一が、辛い過去を背負う女性職人・風間絢とともに、高峰煙火工業の復活・再生を目指す。花火師についてのあれこれ、花火の美しさ・奥深さ、たっぷりと堪能できました。
読了日:1月26日 著者:美奈川護
中野のお父さんの感想
娘とこんなに仲の良いお父さん、身近で見たことないかも?イヤミスの後に読めば良かったかも。美希がバスケの試合のコーチをする「数の魔術」が好きでした。
読了日:1月26日 著者:北村薫
孤虫症の感想
「私が失敗した理由」から、興味を持ってこの本に。高級マンション・スカイヘブンの住人と、関わりのあった人間たちに蔓延する謎の病気・・・。虫やらエログロで読み心地は最悪、でもやめられない。これは真梨幸子の力量なのでしょう。あ、褒めてますから(笑) 主人公だと思っていたら、あれっと言う展開。仕掛けが巧妙です。
読了日:1月27日 著者:真梨幸子
サイレント・ブレスの感想
現役ドクターが書いた終末医療の物語。大学病院で働いていた水戸倫子は、突然三鷹にある訪問クリニックへ異動になる。乳がんの末期・筋ジストロフィーの若者・老化を認めたがらない家族・言葉を発しない少女・がん治療の権威の大学の名誉教授、そして水戸家の父。生かす医療から死を迎える医療、そのときが近づいたときに家族に負担がかからないように、私も自らの意思を明確に伝えておきたいと思いました。南杏子さん、初読み。お勧め本です!
読了日:1月27日 著者:南杏子
クラッシュマンの感想
2016年5月の伊勢志摩サミットとオバマ大統領の広島訪問、そこを狙った国際テロ組織。ISなのか、タリバンなのか、はたまた連合赤軍のなれの果てなのか。クラッシュマンと呼ばれる男と、さくらメンバーの戦い。田臥さん、格好良かった!これを読むと、オバマさんが懐かしい…。
読了日:1月28日 著者:柴田哲孝
ラプラスの魔女の感想
安定の面白さ、ボリュームにもめげず一気に読了しました。脳科学が進歩したら、本当にラプラスの悪魔や魔女が生み出されるのか。それを国家戦略に使用したら、怖くなります。
読了日:1月29日 著者:東野圭吾
壁の男の感想
感動しました。今まで読んだ貫井さんの作品中で、一番印象に残ります。なぜ伊苅は、決して上手ではない絵を壁に書き続けるのか。彼の人生を遡って見えてきた真実に泣きました。お勧めします!
読了日:1月29日 著者:貫井徳郎
知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)の感想
読み友・四耐四不さんの感想で手に。1903年から1922年、わずか19年の生涯で早世した知里幸恵さん。金田一京助氏と出会い、アイヌ語を後世に残す大きな業績を残した彼女のことを児童向けに分かりやすく書かれた1冊です。時代とはいえ若い女性には辛い体験も多く、読みながら涙がでました。北海道・登別のクマ牧場でアイヌの家を見学したことを思い出しました。
読了日:1月29日 著者:金治直美
無罪の感想
シンナー中毒の男に2歳の息子と妻の命を奪われ、被害者遺族となった新聞記者・小坂。重度の鬱で2人の子供を殺めその後再婚した香織。どちらの裁判も刑法第三九条が関わる。薬物などで心神耗弱は納得いかないので、小坂の気持ちにのめり込んでしまいました。平沼先生は考えが甘い!小坂の未来に少し希望が見られて良かったです。裁判官、簡単に刑を軽くしないで欲しい。
読了日:1月30日 著者:深谷忠記
猫に知られるなかれの感想
戦後日本の、GHQ統治時代。戦争の影と闇を背負った男たちの戦い。この時代の話、結構好きです。
読了日:1月30日 著者:深町秋生
終の日までのの感想
安定の家族小説集。亡き父が遺したマンションに4人の兄弟姉妹が集まって、遺産分割を話し合う「月の庭」・終活を始めた母と戸惑う娘を描いた「準備万端」が特に印象に残りました。「つまらない人」の奥さん、何だか共感もてず。末期癌の妻と夫の「いちにさんぽ」、泣けました!
読了日:1月30日 著者:森浩美
草花たちの静かな誓いの感想
ロスの高級住宅地に住む叔母が日本を旅行中に急逝する。甥の小畑弦矢は総額42億円以上と言われる莫大な遺産の相続人となるが、27年前に死んだはずの叔母の娘が行方不明になっているという事実を知る。従妹の失踪の謎に込められた強く深い母の愛情。叔母の残したもので新たな事業を起こすという決断。宮本作品ならではの読み心地の良さです。草花の咲き乱れる庭で、キクエ叔母さんはずっと語り続けていたのでしょうね。じんわりと感動が続く良作です。
読了日:1月31日 著者:宮本輝
小説 夕凪の街桜の国の感想
たった一発の原爆で、あたりまえの幸せを断ち切られた平野家。被爆により、多くの人の身体と心に深い傷をつけたという現実。語り継がねばならない、広島・長崎。これは映画も見なくては。
読了日:1月31日 著者:国井桂,こうの史代,佐々部清
読書メーター
純文学は苦手なので芥川賞の受賞作にはあまり興味はないのですが、
直木賞は毎回注目しております。
今回の第157回直木賞の受賞作は、大好きな恩田陸さんの
「蜜蜂と遠雷」
この結果は本当に嬉しくて、思わず家でガッツポーズ!
素敵な作品なので、手元に置きたいですね~。
あと、4月に発表になる「本屋大賞」の候補作10点が。
こちらも好きな作品・感動した作品が多くノミネートされていて、
とても楽しみです。
ちなみに10作中6作品は読了。
2作品は図書館の予約待ち。あとの2作は合わなさそうなのでゆっくり
待って読むかも?
>三島由宇、当選確実! (文学の扉)の感想
ほとんど行き来のなかった父方のおじいちゃんは、代議士だった!春休みにおじいちゃんの選挙のお手伝いをすることになった三島由宇は、児童会副会長の小学校5年生。選挙についてのあれこれを小学生にも分かりやすく書いた1冊。面白いけど、まはら三桃さんの作品としてはちょっと不満が残るかな。
読了日:1月24日 著者:まはら三桃
白球ガールズの感想
野球好きなおじいちゃんの期待に応えようと少年野球のチームに入った青山由佳。小学校時代は誰よりも上手でチームのエース、ところが中学生になると周りの男子がどんどん上達、女の子ならではの悩みにもぶつかる。そして致命的なことは、女子の硬式野球の部活をやっている高校が少ない!一大決心をして女子野球部のある四国の高校に転入したものの。思わぬ壁にぶつかる。。王道の部活小説、楽しく読了できました。
読了日:1月24日 著者:赤澤竜也
探偵は女手ひとつの感想
女手ひとつで娘を育てる椎名留美は、元警察官の探偵、しかし仕事のほとんどは便利屋。彼女が活躍する町は山形、時々仕事で仙台にもやってくる。バリバリの山形弁で元の職場とのパイプを駆使し、舎弟のような相棒とともに大活躍、さらっと読めて文句なしの面白さでした。これ、映像化しないかなぁ?でも、山形弁をネイティブに話す女優さんは渡辺えりさんくらいしか浮かばない(笑)
読了日:1月25日 著者:深町秋生
信さんの感想
読み友さんの感想で手に。とても良い本でした。昭和30年代、まだ貧しかった九州の炭鉱のあった町で、親に恵まれなかった一人の少年と、彼を温かく見守った近所の親子の交流。信さんはマモルの母に母親としての愛情と初恋の両方の想いがあったのでしょうね。遥い町も掌編ながら心に残るお話でした。
読了日:1月25日 著者:辻内智貴
桜風堂ものがたりの感想
2017年本屋大賞ノミネート作品。これは書店員さんたちの支持を集める作品ですよね!地方の本屋さんや書店員さんの努力、本当に良い作品を売りたいという熱意、ネット社会の弊害を含めて色々考えさせられ、時折涙でうるうる。流した涙は確かに悲しいものではありませんでした。本と本屋さんを愛するすべての人にお勧めします。読んで良かった!
読了日:1月26日 著者:村山早紀
ギンカムロ (集英社文庫)の感想
美奈川護さん、初読み。これも読み友さんの感想で手に。「花火には、二つしかない。一瞬で消えるか、永遠に残るか。」 花火工場の爆発事故で両親を亡くした高峰昇一が、辛い過去を背負う女性職人・風間絢とともに、高峰煙火工業の復活・再生を目指す。花火師についてのあれこれ、花火の美しさ・奥深さ、たっぷりと堪能できました。
読了日:1月26日 著者:美奈川護
中野のお父さんの感想
娘とこんなに仲の良いお父さん、身近で見たことないかも?イヤミスの後に読めば良かったかも。美希がバスケの試合のコーチをする「数の魔術」が好きでした。
読了日:1月26日 著者:北村薫
孤虫症の感想
「私が失敗した理由」から、興味を持ってこの本に。高級マンション・スカイヘブンの住人と、関わりのあった人間たちに蔓延する謎の病気・・・。虫やらエログロで読み心地は最悪、でもやめられない。これは真梨幸子の力量なのでしょう。あ、褒めてますから(笑) 主人公だと思っていたら、あれっと言う展開。仕掛けが巧妙です。
読了日:1月27日 著者:真梨幸子
サイレント・ブレスの感想
現役ドクターが書いた終末医療の物語。大学病院で働いていた水戸倫子は、突然三鷹にある訪問クリニックへ異動になる。乳がんの末期・筋ジストロフィーの若者・老化を認めたがらない家族・言葉を発しない少女・がん治療の権威の大学の名誉教授、そして水戸家の父。生かす医療から死を迎える医療、そのときが近づいたときに家族に負担がかからないように、私も自らの意思を明確に伝えておきたいと思いました。南杏子さん、初読み。お勧め本です!
読了日:1月27日 著者:南杏子
クラッシュマンの感想
2016年5月の伊勢志摩サミットとオバマ大統領の広島訪問、そこを狙った国際テロ組織。ISなのか、タリバンなのか、はたまた連合赤軍のなれの果てなのか。クラッシュマンと呼ばれる男と、さくらメンバーの戦い。田臥さん、格好良かった!これを読むと、オバマさんが懐かしい…。
読了日:1月28日 著者:柴田哲孝
ラプラスの魔女の感想
安定の面白さ、ボリュームにもめげず一気に読了しました。脳科学が進歩したら、本当にラプラスの悪魔や魔女が生み出されるのか。それを国家戦略に使用したら、怖くなります。
読了日:1月29日 著者:東野圭吾
壁の男の感想
感動しました。今まで読んだ貫井さんの作品中で、一番印象に残ります。なぜ伊苅は、決して上手ではない絵を壁に書き続けるのか。彼の人生を遡って見えてきた真実に泣きました。お勧めします!
読了日:1月29日 著者:貫井徳郎
知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)の感想
読み友・四耐四不さんの感想で手に。1903年から1922年、わずか19年の生涯で早世した知里幸恵さん。金田一京助氏と出会い、アイヌ語を後世に残す大きな業績を残した彼女のことを児童向けに分かりやすく書かれた1冊です。時代とはいえ若い女性には辛い体験も多く、読みながら涙がでました。北海道・登別のクマ牧場でアイヌの家を見学したことを思い出しました。
読了日:1月29日 著者:金治直美
無罪の感想
シンナー中毒の男に2歳の息子と妻の命を奪われ、被害者遺族となった新聞記者・小坂。重度の鬱で2人の子供を殺めその後再婚した香織。どちらの裁判も刑法第三九条が関わる。薬物などで心神耗弱は納得いかないので、小坂の気持ちにのめり込んでしまいました。平沼先生は考えが甘い!小坂の未来に少し希望が見られて良かったです。裁判官、簡単に刑を軽くしないで欲しい。
読了日:1月30日 著者:深谷忠記
猫に知られるなかれの感想
戦後日本の、GHQ統治時代。戦争の影と闇を背負った男たちの戦い。この時代の話、結構好きです。
読了日:1月30日 著者:深町秋生
終の日までのの感想
安定の家族小説集。亡き父が遺したマンションに4人の兄弟姉妹が集まって、遺産分割を話し合う「月の庭」・終活を始めた母と戸惑う娘を描いた「準備万端」が特に印象に残りました。「つまらない人」の奥さん、何だか共感もてず。末期癌の妻と夫の「いちにさんぽ」、泣けました!
読了日:1月30日 著者:森浩美
草花たちの静かな誓いの感想
ロスの高級住宅地に住む叔母が日本を旅行中に急逝する。甥の小畑弦矢は総額42億円以上と言われる莫大な遺産の相続人となるが、27年前に死んだはずの叔母の娘が行方不明になっているという事実を知る。従妹の失踪の謎に込められた強く深い母の愛情。叔母の残したもので新たな事業を起こすという決断。宮本作品ならではの読み心地の良さです。草花の咲き乱れる庭で、キクエ叔母さんはずっと語り続けていたのでしょうね。じんわりと感動が続く良作です。
読了日:1月31日 著者:宮本輝
小説 夕凪の街桜の国の感想
たった一発の原爆で、あたりまえの幸せを断ち切られた平野家。被爆により、多くの人の身体と心に深い傷をつけたという現実。語り継がねばならない、広島・長崎。これは映画も見なくては。
読了日:1月31日 著者:国井桂,こうの史代,佐々部清
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