2月の読書メーター
読んだ本の数:35
読んだページ数:10283
ナイス数:5118
黄砂の籠城(上) (講談社文庫)の感想
1900年春、北京で起きた義和団事件。暴徒化した義和団に外国公使館区域を包囲される。11ヵ国の列強を先導した柴五郎。壮絶な戦いの連続、手に汗握る読書! 感想は下巻で。
読了日:02月01日 著者:松岡 圭祐
黄砂の籠城(下) (講談社文庫)の感想
上下巻一気読みしました!列強の援軍が中々北京に到着せず、20万人の義和団に包囲され、漢人のキリスト教徒3000人も公使館区域に受け入れた。籠城も2か月以上になり、疲弊する人々。如何にして危機を脱するか?柴五郎中佐と櫻井伍長を中心にした日本人の活躍、ワクワクドキドキの歴史エンタメ作品。学校の歴史の授業ではさらっとしか教わらない日本の近代史、これは是非読んで欲しい作品です。
読了日:02月02日 著者:松岡 圭祐
キズナキスの感想
先進的なIT技術を取り入れた中学校に通う中2の蘇芳日々希は、吹奏楽部の一員。クラスや部活の中でもみんなに嫌われないように、自分の居場所を守るために懸命な少女。他人の考えていることが分かる「マインドスコープ」や他人から魅力的に見られるようになる「カレイドビューアー」、そんな機械に支配されるような世界、そして誰が何のためにそれを利用するのか。とても恐ろしく、悲しい結末にやり切れない気分になりました。大きな問題提起をしている作品だと思うので、色々な年代の人に読んでほしいですね。梨屋アリエさん、初読み。
読了日:02月03日 著者:梨屋 アリエ
デンデラの感想
70歳になると男女を問わず山に捨てるという村。息子に背負われた斉藤カユは「お山」で命を落とし極楽浄土に行けるものと思っていた。ところが目を覚ましたカユがいた場所はとうに山で死んでいるはずの大勢の老婆たちが住まう「デンデラ」。100歳を筆頭に50人の老婆たちは自分たちを捨てた村を襲撃することを目的にする襲撃派と、静かに余生を送りたいと考える穏健派に分かれていた。そのデンデラを襲う羆と疫病。カユはそれらとどう立ち向かうのか。中々読み応えアリ。佐藤友哉さん、初読み。
読了日:02月03日 著者:佐藤 友哉
七色結びの感想
面白かった! 矢沢鶴子のPTA奮闘記。章ごとに7つの色をテーマに描かれ、フジマサキの歌う歌詞に笑えて何度も噴きました。この本、お家で読むことをお勧めします。重い本の合間に是非読んで下さいね〰♪
読了日:02月04日 著者:神田茜
コルトM1847羽衣の感想
江戸末期、惚れた男・青峰信三郎を追いかけて佐渡島に渡った女渡世人・お炎。6連発式コルトM1847を携えて。佐渡の金山は「オドロ様」と呼ばれる得体のしれない信仰が蔓延し、薩摩藩の脱藩者たちの暗躍もある。お炎とおみんのコンビ、四海屋の手のものたちの活躍、文句なしに楽しめる時代エンタメ作品。
読了日:02月04日 著者:月村 了衛
人間タワーの感想
25年前に二つの小学校が統合し、みんなの絆を示すためにと運動会で続けてきた人間タワー。そこに関わる人たちを描いた群像劇。生徒・教師・保護者・マスコミ、それぞれの心を巧みに書けていて、心に残る作品です。
読了日:02月05日 著者:朝比奈 あすか
ファミリーデイズの感想
ユニークなダンナ様と、やんちゃな娘さんとの暮らしを綴ったエッセイ。読みながら笑って、そして思わずホロリとして、瀬尾さんのエッセイは初めてでしたが、とても素晴らしかったです。
読了日:02月06日 著者:瀬尾 まいこ
氷の仮面の感想
身体は男なのに心は女の子、小4の白水翔太郎が同級生の真壁くんに恋をする。まだ性同一性障害の認知度が低く、生き難い時代。翔太郎が蘭として生まれ変わるまで。LGBTの人たちが幸せに生きられるような寛容な世の中になると良いですね。
読了日:02月06日 著者:塩田 武士
棲月: 隠蔽捜査7の感想
竜崎署長の原理原則主義は今作でも健在。事件そのものの解決はあっさり。タイトルの意味も読んでいるとすぐにわかります。総仕上げと次のステージへの物語。ラストシーンはちょっとグッときました。ジーンと感動が…。
読了日:02月07日 著者:今野 敏
護られなかった者たちへの感想
本当に必要としている人に福祉の手を差しのべる、そのことの難しさ。世間からは善人.人格者と見られていた男性たちの相次ぐ監禁餓死事件。8年の刑期を終えた利根の思いと行動。真犯人には途中で気がつきましたが、最近の中山さんの作品中で一番共感し、感動しました。これはお薦め本です!
読了日:02月08日 著者:中山 七里
僕と彼女の左手 (単行本)の感想
小5の時に遭遇した脱線事故のトラウマで医師になることに挫折しかけた時田習。ある日大学の屋上で教育学部を目指す清家さやこに出会い、家庭教師をすることに。さやこは左手だけで素晴らしいピアノの演奏をする。彼女の不自由な右手、受験勉強への執着のなさ。やがて明らかになる二人のつながり。これは素敵なラブストーリー。お薦め!
読了日:02月09日 著者:辻堂 ゆめ
街の木のキモチ 樹木医のおもしろ路上診断の感想
今の住まいに引っ越して、この町の街路樹の素晴らしさを日々堪能。この本を読んで目の付け所のユニークさに感嘆。春には杜の都とお別れするので名残惜しい。
読了日:02月09日 著者:岩谷 美苗
山猫珈琲 上巻の感想
作品から想像する湊さんのイメージとは全く違って、淡路島での日常や、美味しいものへの思いがいっぱいのエッセイ。感想は下巻で。
読了日:02月10日 著者:湊 かなえ
山猫珈琲 下巻の感想
下巻は作家になる前後のお話が多かったですね。同じ話が繰り返し出てきて少し飽きてしまったのは残念。特別収録の2作品がとても良かったのと、猫のイラスト、ダンナ様作!これは秀逸ですね~。もうちょっと猫の話を読みたかったかも。
読了日:02月11日 著者:湊 かなえ
(P[か]7-1)銀座浪漫通り 四月一日亭の思い出ごはん (ポプラ文庫ピュアフル)の感想
大正末期、銀座の裏通りの洋食屋・四月一日亭を舞台にした物語。徴兵制度があり、男子は20歳で強制的に兵役に取られる時代。貧しくて春をひさぐ女性も多かった。洋食屋はあの時代の人たちには憧れの場所だったに違いない。
読了日:02月11日 著者:加藤 元
コルトM1851残月の感想
コルト1847羽衣が面白かったので、前作のこちらへ。不幸な生い立ちで、孤独な男-郎次、残月と呼ばれる彼の復讐譚。羽衣だけで良かったかも。
読了日:02月13日 著者:月村 了衛
怪談の感想
岬へ・座敷・幸福の家・同居人・カーディガン・ぬばたまの・還るの7つの短編集。怖くはないのですが、背筋がスッと寒くなる読後。夏に読みたかった。「幸福の家」が好みでした。
読了日:02月13日 著者:小池 真理子
与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記の感想
帚木蓬生さんの「国銅」で大仏建立の苛烈さを知り、この作品でいっそう深く寧楽のことを知ることが出来ました。宮麻呂がなぜ造営に関わるものたちに美味い飯を作り続けたのか。当時の都から見たら陸奥の地は辺境かもしれないけれど、同じ人間をエミシなどと蔑むことは許されないのに。去年小田郡の涌谷町にある「天平ロマン館」に行っておいて良かったです。
読了日:02月15日 著者:澤田 瞳子
刑事の怒りの感想
夏目刑事シリーズ第4弾。東池袋署で最後の事件を捜査、スカイツリーのお膝元錦糸町署に異動し、元裁判所事務官の本上とコンビを組む。4編の事件中、表題作が秀逸。夏目刑事にとって、この犯人に対する怒りは耐え難いものだろう。年金詐欺・性犯罪・外国人の犯罪など。
読了日:02月15日 著者:薬丸 岳
モモコとうさぎの感想
大学卒業を目前にして、就職出来ず自分のやりたいことも進むべき道も分からないモモコ。古びたリュックにうさぎのぬいぐるみを詰め込んで家を出る。人との関わりを覚え、自分の好きなことを見つけるまで、うさぎはじっと見守っている。不思議な読後、でも嫌いではありません。
読了日:02月16日 著者:大島 真寿美
迷い家の感想
第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作。初読みの作家さんです。太平洋戦争末期、学童疎開で東京を離れた子供たち。東京大空襲のあと遅れて合流した少年と少女。地域に昔から伝わる「迷い家」伝説。神隠しにあった少女と捜しに行ったまま戻らなかった少年。戦争が起こした悲劇と人間の業。古い伝承の引用文が多くて少し読み難かったけれど、中々の満足感で読了。
読了日:02月18日 著者:山吹 静吽
RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴の感想
相楽深行が主人公の短編3つと、表題の宗田真響メインの中編。泉水子と深行のその後のこと、三つ子たちとおじいさんのお話で中々楽しめました。スケートのシーンが多いのでタイムリーな読書になりました。
読了日:02月18日 著者:荻原 規子
ぼくらの山の学校 (わたしたちの本棚)の感想
四国の山の中にある空高小学校、全国から山村留学の子供たちが集まるその学校に、学校や家で居場所を無くした小4の壮太がやって来た。1年間の留学で壮太はどう成長していくか。爽やかで、こういう本は素晴らしい。
読了日:02月20日 著者:八束 澄子
『少女の友』とその時代―編集者の勇気 内山基の感想
伊吹さんの「彼方の友へ」の有賀主筆のモデルとなった内山基氏。戦時中、国からの良妻賢母教育を押し付けられた他の少女雑誌とは一線を画した「少女の友」。当時の世相と出版界の事情も分かりやすかったです。私の母は田舎に暮らし女学校には行かせてもらえなかったので、この雑誌は知らなかっただろうなぁ。
読了日:02月20日 著者:遠藤 寛子
白磁海岸の感想
読メ登録後、初・高樹のぶ子さん。16年前謎の自殺をした一人息子・圭介。彼の死に関わっていた夫婦への復讐と死の真相を探る母。朝鮮半島由来の白磁の皿や陶芸界の大物…。うーん、何だかもやっとした読後感でした。
読了日:02月21日 著者:高樹 のぶ子
崩れる脳を抱きしめての感想
2018年本屋大賞ノミネート作。研修医・碓氷蒼馬は葉山岬病院で脳に悪性の腫瘍のある女性・ユカリと出会う。ホスピスでその時を待つ患者と、心に傷を持つ医師。おもしろく読めたけれど、大賞はどうでしょう?あの、黒猫とゴールデンレトリバー登場はファンサービスかな。
読了日:02月21日 著者:知念 実希人
婚約迷走中 パンとスープとネコ日和の感想
しまちゃんとシオちゃん、婚約中。しかし、その道のりは中々厳しい。しまちゃんの頑なさは、理解できるような出来ないような…。アキコさんのお店でサンドイッチとスープのランチを食べてみたいなぁ。
読了日:02月22日 著者:群ようこ
花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみの感想
半世紀以上付き合いを絶っていた友人の作品を1冊の自家製本としてプレゼントすることから、活版印刷を行う小さな印刷所との関わりが生まれ、久実の恋愛問題も。一人の女性の死の真実が明らかになる。
読了日:02月22日 著者:吉永 南央
Go Forward!: 櫻木学院高校ラグビー部の熱闘の感想
スポ根小説大好きな私には、ど直球の作品。就職浪人になりそうだった酒田が私立高校の新任女性理事長のツルの一声でラグビー部を立ち上げ、1年目で県のベスト4を目指すというもの。頭脳明晰なキャプテン・司馬くんが良いなぁ!花形みつるさん、初読み。
読了日:02月24日 著者:花形 みつる
鷹の砦 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)の感想
立てこもり犯の人質の身代わりとなった如月塔子。塔子絶体絶命の危機。危機から脱した後の展開はちょっと淡々と進み過ぎ?真犯人は知能犯。塔子と鷹野、コンビ以上の進展はないのかな?まあ面白いので続編も追いかけますが。
読了日:02月25日 著者:麻見 和史
一〇五度の感想
椅子が大好きで、椅子のデザイナーを目指す中学生・大木戸真が、モデラーになりたい早川梨々と共に「学生チェアデザインコンペ」を目指す。デザイナーと言う仕事で身をたてることの大変さを楯に猛反対する父。真のひたむきさがとても清々しく応援しながら読了しました。佐藤まどかさん、初読み。
読了日:02月25日 著者:佐藤 まどか
ペンギン鉄道なくしもの係 ((幻冬舎文庫))の感想
電車での忘れ物を保管する、通称「なくしもの係」。赤い髪のイケメン駅員とペンギンがいる。第一章から第三章までそれぞれの語り手があまり好きになれずモヤモヤ。第四章スウィートメモリーズも潤平が嫌な奴に思えていたけれど、残り数十ページで色んな事、人がつながってとても良いラストに。モデルになった路線や駅を想像しながらの読書でした。
読了日:02月27日 著者:名取 佐和子
ビギナーズ・ドラッグの感想
製薬会社の総務課に勤務する水田恵輔は、祖父の入所している施設で一人の女性に一目ぼれをする。彼女は難病・ラルフ病を患っている。水田くんは彼女を救いたいと言う強い思いでラルフ病治療薬の創薬に挑む!お仕事小説+恋愛で、さらりと読了出来ます。重い小説の合間にぴったりの1冊です。
読了日:02月28日 著者:喜多 喜久
赤猫の感想
練馬区の住宅地で起こった放火殺人事件。現場から姿を消した女。20年以上の時を経て定年間近になった刑事・片倉が事件を追い新潟県小出と福島県会津を結ぶ只見線沿線をたどる。良く知っている場所が沢山出てきて楽しめました。只見線、早く復旧しないかな。私も会津若松から小出を全線乗ってみたい。事件は数奇な女の物語。
読了日:02月28日 著者:柴田哲孝
読書メーター
読んだ本の数:35
読んだページ数:10283
ナイス数:5118

1900年春、北京で起きた義和団事件。暴徒化した義和団に外国公使館区域を包囲される。11ヵ国の列強を先導した柴五郎。壮絶な戦いの連続、手に汗握る読書! 感想は下巻で。
読了日:02月01日 著者:松岡 圭祐

上下巻一気読みしました!列強の援軍が中々北京に到着せず、20万人の義和団に包囲され、漢人のキリスト教徒3000人も公使館区域に受け入れた。籠城も2か月以上になり、疲弊する人々。如何にして危機を脱するか?柴五郎中佐と櫻井伍長を中心にした日本人の活躍、ワクワクドキドキの歴史エンタメ作品。学校の歴史の授業ではさらっとしか教わらない日本の近代史、これは是非読んで欲しい作品です。
読了日:02月02日 著者:松岡 圭祐

先進的なIT技術を取り入れた中学校に通う中2の蘇芳日々希は、吹奏楽部の一員。クラスや部活の中でもみんなに嫌われないように、自分の居場所を守るために懸命な少女。他人の考えていることが分かる「マインドスコープ」や他人から魅力的に見られるようになる「カレイドビューアー」、そんな機械に支配されるような世界、そして誰が何のためにそれを利用するのか。とても恐ろしく、悲しい結末にやり切れない気分になりました。大きな問題提起をしている作品だと思うので、色々な年代の人に読んでほしいですね。梨屋アリエさん、初読み。
読了日:02月03日 著者:梨屋 アリエ

70歳になると男女を問わず山に捨てるという村。息子に背負われた斉藤カユは「お山」で命を落とし極楽浄土に行けるものと思っていた。ところが目を覚ましたカユがいた場所はとうに山で死んでいるはずの大勢の老婆たちが住まう「デンデラ」。100歳を筆頭に50人の老婆たちは自分たちを捨てた村を襲撃することを目的にする襲撃派と、静かに余生を送りたいと考える穏健派に分かれていた。そのデンデラを襲う羆と疫病。カユはそれらとどう立ち向かうのか。中々読み応えアリ。佐藤友哉さん、初読み。
読了日:02月03日 著者:佐藤 友哉

面白かった! 矢沢鶴子のPTA奮闘記。章ごとに7つの色をテーマに描かれ、フジマサキの歌う歌詞に笑えて何度も噴きました。この本、お家で読むことをお勧めします。重い本の合間に是非読んで下さいね〰♪
読了日:02月04日 著者:神田茜

江戸末期、惚れた男・青峰信三郎を追いかけて佐渡島に渡った女渡世人・お炎。6連発式コルトM1847を携えて。佐渡の金山は「オドロ様」と呼ばれる得体のしれない信仰が蔓延し、薩摩藩の脱藩者たちの暗躍もある。お炎とおみんのコンビ、四海屋の手のものたちの活躍、文句なしに楽しめる時代エンタメ作品。
読了日:02月04日 著者:月村 了衛

25年前に二つの小学校が統合し、みんなの絆を示すためにと運動会で続けてきた人間タワー。そこに関わる人たちを描いた群像劇。生徒・教師・保護者・マスコミ、それぞれの心を巧みに書けていて、心に残る作品です。
読了日:02月05日 著者:朝比奈 あすか

ユニークなダンナ様と、やんちゃな娘さんとの暮らしを綴ったエッセイ。読みながら笑って、そして思わずホロリとして、瀬尾さんのエッセイは初めてでしたが、とても素晴らしかったです。
読了日:02月06日 著者:瀬尾 まいこ

身体は男なのに心は女の子、小4の白水翔太郎が同級生の真壁くんに恋をする。まだ性同一性障害の認知度が低く、生き難い時代。翔太郎が蘭として生まれ変わるまで。LGBTの人たちが幸せに生きられるような寛容な世の中になると良いですね。
読了日:02月06日 著者:塩田 武士

竜崎署長の原理原則主義は今作でも健在。事件そのものの解決はあっさり。タイトルの意味も読んでいるとすぐにわかります。総仕上げと次のステージへの物語。ラストシーンはちょっとグッときました。ジーンと感動が…。
読了日:02月07日 著者:今野 敏

本当に必要としている人に福祉の手を差しのべる、そのことの難しさ。世間からは善人.人格者と見られていた男性たちの相次ぐ監禁餓死事件。8年の刑期を終えた利根の思いと行動。真犯人には途中で気がつきましたが、最近の中山さんの作品中で一番共感し、感動しました。これはお薦め本です!
読了日:02月08日 著者:中山 七里

小5の時に遭遇した脱線事故のトラウマで医師になることに挫折しかけた時田習。ある日大学の屋上で教育学部を目指す清家さやこに出会い、家庭教師をすることに。さやこは左手だけで素晴らしいピアノの演奏をする。彼女の不自由な右手、受験勉強への執着のなさ。やがて明らかになる二人のつながり。これは素敵なラブストーリー。お薦め!
読了日:02月09日 著者:辻堂 ゆめ

今の住まいに引っ越して、この町の街路樹の素晴らしさを日々堪能。この本を読んで目の付け所のユニークさに感嘆。春には杜の都とお別れするので名残惜しい。
読了日:02月09日 著者:岩谷 美苗

作品から想像する湊さんのイメージとは全く違って、淡路島での日常や、美味しいものへの思いがいっぱいのエッセイ。感想は下巻で。
読了日:02月10日 著者:湊 かなえ

下巻は作家になる前後のお話が多かったですね。同じ話が繰り返し出てきて少し飽きてしまったのは残念。特別収録の2作品がとても良かったのと、猫のイラスト、ダンナ様作!これは秀逸ですね~。もうちょっと猫の話を読みたかったかも。
読了日:02月11日 著者:湊 かなえ
![(P[か]7-1)銀座浪漫通り 四月一日亭の思い出ごはん (ポプラ文庫ピュアフル)](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61VXiud81CL._SL120_.jpg)
大正末期、銀座の裏通りの洋食屋・四月一日亭を舞台にした物語。徴兵制度があり、男子は20歳で強制的に兵役に取られる時代。貧しくて春をひさぐ女性も多かった。洋食屋はあの時代の人たちには憧れの場所だったに違いない。
読了日:02月11日 著者:加藤 元

コルト1847羽衣が面白かったので、前作のこちらへ。不幸な生い立ちで、孤独な男-郎次、残月と呼ばれる彼の復讐譚。羽衣だけで良かったかも。
読了日:02月13日 著者:月村 了衛

岬へ・座敷・幸福の家・同居人・カーディガン・ぬばたまの・還るの7つの短編集。怖くはないのですが、背筋がスッと寒くなる読後。夏に読みたかった。「幸福の家」が好みでした。
読了日:02月13日 著者:小池 真理子

帚木蓬生さんの「国銅」で大仏建立の苛烈さを知り、この作品でいっそう深く寧楽のことを知ることが出来ました。宮麻呂がなぜ造営に関わるものたちに美味い飯を作り続けたのか。当時の都から見たら陸奥の地は辺境かもしれないけれど、同じ人間をエミシなどと蔑むことは許されないのに。去年小田郡の涌谷町にある「天平ロマン館」に行っておいて良かったです。
読了日:02月15日 著者:澤田 瞳子

夏目刑事シリーズ第4弾。東池袋署で最後の事件を捜査、スカイツリーのお膝元錦糸町署に異動し、元裁判所事務官の本上とコンビを組む。4編の事件中、表題作が秀逸。夏目刑事にとって、この犯人に対する怒りは耐え難いものだろう。年金詐欺・性犯罪・外国人の犯罪など。
読了日:02月15日 著者:薬丸 岳

大学卒業を目前にして、就職出来ず自分のやりたいことも進むべき道も分からないモモコ。古びたリュックにうさぎのぬいぐるみを詰め込んで家を出る。人との関わりを覚え、自分の好きなことを見つけるまで、うさぎはじっと見守っている。不思議な読後、でも嫌いではありません。
読了日:02月16日 著者:大島 真寿美

第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作。初読みの作家さんです。太平洋戦争末期、学童疎開で東京を離れた子供たち。東京大空襲のあと遅れて合流した少年と少女。地域に昔から伝わる「迷い家」伝説。神隠しにあった少女と捜しに行ったまま戻らなかった少年。戦争が起こした悲劇と人間の業。古い伝承の引用文が多くて少し読み難かったけれど、中々の満足感で読了。
読了日:02月18日 著者:山吹 静吽

相楽深行が主人公の短編3つと、表題の宗田真響メインの中編。泉水子と深行のその後のこと、三つ子たちとおじいさんのお話で中々楽しめました。スケートのシーンが多いのでタイムリーな読書になりました。
読了日:02月18日 著者:荻原 規子

四国の山の中にある空高小学校、全国から山村留学の子供たちが集まるその学校に、学校や家で居場所を無くした小4の壮太がやって来た。1年間の留学で壮太はどう成長していくか。爽やかで、こういう本は素晴らしい。
読了日:02月20日 著者:八束 澄子

伊吹さんの「彼方の友へ」の有賀主筆のモデルとなった内山基氏。戦時中、国からの良妻賢母教育を押し付けられた他の少女雑誌とは一線を画した「少女の友」。当時の世相と出版界の事情も分かりやすかったです。私の母は田舎に暮らし女学校には行かせてもらえなかったので、この雑誌は知らなかっただろうなぁ。
読了日:02月20日 著者:遠藤 寛子

読メ登録後、初・高樹のぶ子さん。16年前謎の自殺をした一人息子・圭介。彼の死に関わっていた夫婦への復讐と死の真相を探る母。朝鮮半島由来の白磁の皿や陶芸界の大物…。うーん、何だかもやっとした読後感でした。
読了日:02月21日 著者:高樹 のぶ子

2018年本屋大賞ノミネート作。研修医・碓氷蒼馬は葉山岬病院で脳に悪性の腫瘍のある女性・ユカリと出会う。ホスピスでその時を待つ患者と、心に傷を持つ医師。おもしろく読めたけれど、大賞はどうでしょう?あの、黒猫とゴールデンレトリバー登場はファンサービスかな。
読了日:02月21日 著者:知念 実希人

しまちゃんとシオちゃん、婚約中。しかし、その道のりは中々厳しい。しまちゃんの頑なさは、理解できるような出来ないような…。アキコさんのお店でサンドイッチとスープのランチを食べてみたいなぁ。
読了日:02月22日 著者:群ようこ

半世紀以上付き合いを絶っていた友人の作品を1冊の自家製本としてプレゼントすることから、活版印刷を行う小さな印刷所との関わりが生まれ、久実の恋愛問題も。一人の女性の死の真実が明らかになる。
読了日:02月22日 著者:吉永 南央

スポ根小説大好きな私には、ど直球の作品。就職浪人になりそうだった酒田が私立高校の新任女性理事長のツルの一声でラグビー部を立ち上げ、1年目で県のベスト4を目指すというもの。頭脳明晰なキャプテン・司馬くんが良いなぁ!花形みつるさん、初読み。
読了日:02月24日 著者:花形 みつる

立てこもり犯の人質の身代わりとなった如月塔子。塔子絶体絶命の危機。危機から脱した後の展開はちょっと淡々と進み過ぎ?真犯人は知能犯。塔子と鷹野、コンビ以上の進展はないのかな?まあ面白いので続編も追いかけますが。
読了日:02月25日 著者:麻見 和史

椅子が大好きで、椅子のデザイナーを目指す中学生・大木戸真が、モデラーになりたい早川梨々と共に「学生チェアデザインコンペ」を目指す。デザイナーと言う仕事で身をたてることの大変さを楯に猛反対する父。真のひたむきさがとても清々しく応援しながら読了しました。佐藤まどかさん、初読み。
読了日:02月25日 著者:佐藤 まどか

電車での忘れ物を保管する、通称「なくしもの係」。赤い髪のイケメン駅員とペンギンがいる。第一章から第三章までそれぞれの語り手があまり好きになれずモヤモヤ。第四章スウィートメモリーズも潤平が嫌な奴に思えていたけれど、残り数十ページで色んな事、人がつながってとても良いラストに。モデルになった路線や駅を想像しながらの読書でした。
読了日:02月27日 著者:名取 佐和子

製薬会社の総務課に勤務する水田恵輔は、祖父の入所している施設で一人の女性に一目ぼれをする。彼女は難病・ラルフ病を患っている。水田くんは彼女を救いたいと言う強い思いでラルフ病治療薬の創薬に挑む!お仕事小説+恋愛で、さらりと読了出来ます。重い小説の合間にぴったりの1冊です。
読了日:02月28日 著者:喜多 喜久

練馬区の住宅地で起こった放火殺人事件。現場から姿を消した女。20年以上の時を経て定年間近になった刑事・片倉が事件を追い新潟県小出と福島県会津を結ぶ只見線沿線をたどる。良く知っている場所が沢山出てきて楽しめました。只見線、早く復旧しないかな。私も会津若松から小出を全線乗ってみたい。事件は数奇な女の物語。
読了日:02月28日 著者:柴田哲孝
読書メーター