12月の読書メーター読んだ本の数:23
読んだページ数:7162
ナイス数:3433
フェイクフィクションの
感想発端は檜原村の路上で発見された首なし死体。捜査に当たる刑事の鵜飼、元プロボクサーの製餡所従業員の順平、同じ職場で働く美祈。新興宗教団体とヤクザ、警察組織の闇。様々なピースがピタリとはまり一気にクライマックスへ。やはり誉田哲也は面白い!
読了日:12月01日 著者:
誉田 哲也おはようおかえりの
感想大阪の和菓子屋「凍滝」の家族を巡る物語。ある日43年前に亡くなった曾祖母の魂が妹つぐみに乗り移る。曾祖母の願いは…。面白くはあったけど印象が薄い。直ぐに内容を忘れそうな気が。
読了日:12月03日 著者:
近藤 史恵ミニシアターの六人の
感想「夜、街の隙間」末永静男監督の追悼上映が銀座のミニシアターで行われ、午後4時50分の回に居合わせた6人。映画や監督に思い入れのある人も偶然入って鑑賞した人も。映画のストーリーを追いつつ観ている人たちの人生模様も語られる。中々面白かったです。
読了日:12月06日 著者:
小野寺 史宜残照の頂 続・山女日記の
感想様々な思いを胸に山に登る女たち。山登りは自分には無理だと思うけれど、読書で疑似体験させて貰える。4編それぞれ面白かった。
読了日:12月07日 著者:
湊 かなえ濁り水 Fire's Outの
感想待ってましたシリーズ最新作!今作は火災出場ではなく台風の大雨による民家の駐車場での水死事件。消防士・大山雄大のまっすぐさは相変わらず、時折挟まれる心の声がまたリアルで良い。雄大、事務職への道は遥かなり。「鬼キャン」思わず検索してしまった。
読了日:12月09日 著者:
日明 恩李王家の縁談の
感想庶民には想像もつかない宮家の縁談。梨本宮伊都子妃の逞しきバイタリティー、大正から昭和の変わり行く時代を読むことが出来て興味深かった。戦後の李方子さんのその後をもっと知りたかった。
読了日:12月10日 著者:
林 真理子二十一時の渋谷で キネマトグラフィカの
感想平成から令和へと時代が代わるとき、老舗映画会社・銀活は大手IT企業傘下の映像配信会社に買収されることに。そこで働く社員砂原江見は、「銀活」が無くなる前にとある企画を立ち上げる。平成元年入社組の6人、若手の3人、中々癖が強い野毛由起子。素敵なお仕事小説でした。
読了日:12月11日 著者:
古内 一絵ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人の
感想故郷の町で一人暮らしをしていた父が遺体で発見された。元中学校教師で人望のあった父は誰に殺害されたのか?警察をあてにせず自力で犯人を突き止めようとする叔父と一人娘。疑わしいのは父の教え子である同級生たち。叔父さんのキャラクターが強烈でちょっと頼りない娘とのコンビは面白かった。流石の東野圭吾作品。でもやはり重厚な作品を読みたいかな。
読了日:12月12日 著者:
東野 圭吾ヤスの本懐 ヤッさんファイナルの
感想ヤッさんシリーズ完結編。誰にも行き先を告げずに姿を消したヤッさんとオモニ。気に掛けながらも大手百貨店の理不尽な要求と戦うマリエ。ヤッさんを捜索しながら「鮨まな」のピンチを解決するタカオ。姿を消した理由とヤッさんの迷い、誤りを正すタカオ。悲しい別れを乗り越えヤッさんは行く。弟子たちの成長著しい完結編でした。
読了日:12月13日 著者:
原 宏一たまごの旅人の
感想憧れの職業であった旅行添乗員になった堀田遥。一人立ちして初めてお客様を案内するアイスランド、マイナーな旅行先スロベニア、パリ・北京と旅を重ねて成長して行くが…。思わぬ災厄で旅することもままならず。早くコロナが終息してどんどん旅が出来る世の中になると良い。
読了日:12月14日 著者:
近藤 史恵ダ・ヴィンチ 2022年1月号の
感想読書メーターOF THE YEAR は10冊コンプリート。ダ・ヴィンチのベスト50は26冊既読。ちなみにベスト20に絞ると14冊既読。ベスト10は9冊読了、朝井リョウさんの「正欲」は近日中に読む予定です。
読了日:12月14日 著者:
煉獄の獅子たちの
感想関東最大の暴力団・東鞘会の熾烈な跡目争い。ヤクザを憎むマル暴デカ我妻とヒットマンの若手ヤクザの織内鉄の視点で物語は進む。政治家のスキャンダルや警察内部の企み。痛そうなシーンも多々あったけど一気に読破。そうか、これが「地獄の犬たち」の前日譚になるのね。ノワール小説の醍醐味を堪能。
読了日:12月17日 著者:
深町 秋生ミカエルの鼓動の
感想第166回直木賞候補作。大学病院で手術支援ロボット[ミカエル]を推進する心臓外科医・西條と、ドイツ帰りの天才医師・真木。一人の少年の手術を巡る対立、大学病院の闇。前半は少し冗長で乗れなかったが、航少年の手術シーンから一気に面白くなった。読み応えある医療ミステリー。
読了日:12月19日 著者:
柚月 裕子紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色 (角川文庫)の
感想シリーズ第4弾。大学3年生になった百花、小冊子研究会に5人の新入部員が。研究会の新歓遠足は川越、三日月堂とのコラボが嬉しい。菓子屋横丁や月光荘も登場で楽しかった。ウェブ雑誌の取材を受けたことがきっかけになり百花の目指す方向もハッキリして来た。取り壊しの決まった記念館のこれからも明るい兆しが。次巻ではどう展開するかが楽しみな1冊。
読了日:12月20日 著者:
ほしお さなえ執行 (文芸書)の
感想無実を主張したのに死刑判決を受け、わずか2年後に刑を執行された赤江修一。その6年後真犯人を名乗る「山川夏夫」から再審請求を行う弁護団に届いた手紙。九州の拘置所内で起きた死刑囚の自死と当直だった刑務官の自死…。後に起きた東京高検検事長殺害事件にどうつながるのか?全てが明らかになってあまりの闇の深さに呆然。冤罪は許されないしあってはならない。滝沢はこの後どういう人生を送るのだろうか?とても考えさせられる1冊。
読了日:12月22日 著者:
深谷忠記ゴースト・ポリス・ストーリーの
感想突然何者かに命を奪われた渋谷署の刑事・長島日樹。同居していた妹の池袋署の警察官・聖奈は、兄の仇を取るため刑事に。亡き兄にかけられた暴力団との内通疑惑、裏切り者は誰なのか?幽霊になって聖奈を見守り続ける兄・日樹の思い、最後まで楽しく読むことが出来た。これも映像化されたら良いな。
読了日:12月23日 著者:
横関 大新しい星の
感想第166回直木賞候補作。大学のサークル仲間の青子・茅乃・玄也・卓馬。大切なものを亡くしたり、居場所を無くし引きこもったり。つらいことを「つらい」と言える仲間のつながりと程よい距離感。30代の彼らの8つの物語はじんわりと心に染み入る。
読了日:12月23日 著者:
彩瀬 まる山亭ミアキスの
感想心に悩みのある人が迷い込む「山亭ミアキス」。心が痛んだのは序章で命を落とした女の子の話。性的搾取に加担することを悩む芸能マネージャー、恋人を妊娠させて逃げる男、自身の生き方に迷う女、ブラック部活に苦しむ高校生、思いがけない妊娠に人生を終わらせようとする女。猫にまつわる神話が興味深く、ダークなファンタジーと言った読み心地。終章で全てがつながり女の子が救われて良かったけど、クズ親にも鉄槌をと思った。
読了日:12月25日 著者:
古内 一絵能面鬼の
感想有名私大のウィンドサーフィンサークルの新歓コンパで起こった悲劇。自己保身の為に死因を偽装し隠蔽したメンバーたち。居合わせた8人に届いた一周忌の案内状…。これでもかと言うくらいに凄惨な殺戮シーンが続いてラストも救われず悍ましさでいっぱいに。年末年始にほっこりしたい皆さん、時期を選んでお読み下さいね。
読了日:12月26日 著者:
五十嵐 貴久11の秘密 ラスト・メッセージの
感想豪華メンバーが綴る11の物語。様々な形で残された「ラスト・メッセージ」、柴田よしきさんの「猫への遺言」新津きよみさんの「十年日記」松村比呂美さんの「青い封筒」が心に残りました。近藤史恵さんの「孤独の谷」は少し怖いストーリー。次回はどんなテーマを読ませてもらえるか?楽しみなアンソロジー。
読了日:12月27日 著者:
アミの会(仮)ブラックガードの
感想面白かった!シリーズ第6弾は「2億円の商品取引」の交渉人を依頼された矢能。謎の富豪からの依頼、なぜ矢能が選ばれたのか?矢能の目の前で起きた殺人と行方不明人物の捜索。真相は家族を巡る悲しき真実か…。寄せ鍋、もっと食べる機会が増えますように!
読了日:12月28日 著者:
木内 一裕マンモスの抜け殻の
感想都会の限界集落と成り果てたマンモス団地。そこで育った幼なじみの3人がとある殺人事件をきっかけに再会する。捜査1課のベテラン刑事の勝也、美人投資家として活躍中の環、介護施設でヘルパーとして働く尚人。容疑者となった幼なじみを救う為に奔走する勝也。介護に絡む闇、勝也自身の家庭の悩み。殺人事件の真相は切なかったが、3人の未来に光が感じられるラストは良かった。
読了日:12月29日 著者:
相場 英雄アルテミスの涙の
感想事故で「閉じ込め症候群」になった若い女性が妊娠した。衝撃的な始まりから彼女の主治医・高森の逮捕へ。話すことが出来ない患者・岸辺愛華とまばたきを通して彼女の声を聞こうとする産婦人科医の水瀬真理亜。命をつなごうとする強い思いは?うーん、何と感想を述べたら良いのか…。意欲作だと思うけれどまとめにくい。生まれ来る命を託す相手が心配過ぎる…。
読了日:12月30日 著者:
下村 敦史読書メーター