ジャズの練習・・・。 練習と言うのとはちょっと違うかもしれないけど、ジャズのアドリブを流暢に弾けるまでには相当な時間が必要になる。
これは、ギターの指板上の音名を完璧に記憶する必要があり、さらに、そのルート(基音)から構成される各3度、5度、7度などのメジャー、マイナー、フラットなどの音名も完璧に記憶する事になる。
さらに、それを素早く押えるのは当然だけど、コード進行の組み合わせ、さらに、ソロの構成などなど。
所謂、クラシックギターからすると、この音名を記憶すると言うのは意外と難しいのである。 クラシックの場合にはコードという概念がそもそもなく、音符が音の全てなので、所謂コード(和音を一つの塊として名前を付ける)、ジャズの基本コードは4音程度で構成される。
同じコードと言っても、ポピュラー曲、ソロギター、フォークなどで使用するコードと比較すると、難度はかなり高い。
それは、ジャズの場合には音数を少なく鳴らすと言うルール(これは決まり事と言うよりも、バッキングなどで他の楽器との競合を少なくするための配慮であるだろう)があり、消音する音があることである。
これが意外と難度を高めていて、通常のFコードやCコードなどをポピュラー曲で押えるときには人差し指で1フレットを押えて、その他の3音を押えたら、そのまま全ての音をジャラーンと鳴らしても問題はない。
しかし、ジャズの場合には例えば、CM7コードでも1弦、6弦を人差し指で消音する必要が有るので、単純に押える音だけを意識するだけでは足りない。
さらに言えば、ジャズで使用するコードは相当な数があり、一般的に煩雑に使用するコードは確かに限られているけど、それでも簡単な曲ですら20個近いコードが記載されていることは珍しくない。
もちろん、このコードを記憶する(覚えるコツ)ことは簡単ではないし、それを確実に押えるのはもっと簡単でもない。
しかし、これは最低限の基本となり、これがある意味では出発点に立てるために必須項目だ。
なので、一般的にギターを楽しく弾きたいと思っている人がジャズから始めるのはあまり良い選択とも思えない。 なぜなら、相当な根気、相当な時間、相当な努力、相当な折れない気持ちが必要になる。
私もまだ指板上の音を完全に覚えることはまだまだ先の事になるだろうと思って居るので、ギターの練習する時には必ず記憶する練習を続けている。
私が主体としているのはクラシックギターなので、こちらはひたすら練習曲を正確に流暢に、綺麗な音で弾けるように何度も何度も繰り返して弾く以外には上達する道は無い。
もちろん、クラシックでも音符を記憶して、どの指板にどの音があるのかを把握することは当然だけど、クラシックの場合にはその曲の音階を覚えていれば、特にコードと言うような和音を記憶する必要は無い気もする。
もちろん、単音だけで作られている曲はほぼ無いので、和音を押えて弾く技術は当然だけど必要だし、指板上を素早く移動して、弦を押える技術も必要だし、各記号なども参考にして、音楽的な魅力ある曲にすることも求められている。 ギターの基本を学ぶにはクラシックギターを最初に始めるのは、ある意味では正しい選択だろうと思う。
しかし、ジャズから本当に初心者が始めるのはその独特のリズム感などでも難しいような気もする。
私も今後もジャズを楽しく流暢に弾くことが出来るように努力を惜しまない事にしている。 私のようにクラシックやジャズ、その他にもポピュラー曲などにも手を出して、ギターの練習をしている人がどれぐらいいるのか分からないけど、これはある意味ではギターの上達を遅延するような気もする??
当然だけど、クラシックの進捗は練習曲を1曲卒業する時間(これは練習時間と言う意味では無く、年月の話)が当然だけど、延びる事になる。
なぜなら、他にジャズの練習や、ポピュラー曲の練習に時間を割いているので、当然、クラシックに専念して時間を全て当てている人に比較するとその進捗速度は遅くなる。
ただし、私はこうした方法がとても私には合っていて、ジャンルの違うギターの練習はギターを継続するにはとても有意義な事なのである。
例えば、休日に一日ギターを練習する時間があるとしても、さすがに一日中クラシックギターを弾いているだけの集中力は無いと言える(情けないけど、私は意外と怠けものだし、飽き性なのである)。
なので、ギターの練習を持続するためには、目先を変えて、変化を付けて飽きることなくギターを弾く時間を作る事が肝心で、こうした変化を付ける事で、一日中ギターを弾くことが楽しく続けることが出来るのだ。
これは邪道と言えばそうだし、なんか全てをいい加減に練習しているように見えるけど、それでも、各ジャンルのギター共通の音を出して曲を弾くことには何も変わりもなく、基本的なギターに必須の技術や知識を得るには共通の練習方法は意外と変わらない。
ギターの種類がクラシックや、フルアコや、フラメンコなどとは若干違いはあるけど、構造事態は同様であるし、全てのギターの指板上の音は同じであるし、音も同じである。
耳で音を記憶するにはどのジャンルでも同じだし、押えるテクニックもほとんど変わらない。
さて、そのジャズの練習はまだまだ本当に初心者の出だし程度だけど、それでもとても楽しく進めている。 決して焦る必要もないし、慌てる必要もないので、のんびりと少しづつ楽しく進める事を意識している。