英語で人生修行していこう!

50代で塾講師
独学で英語の上級をめざしています

英検2級の過去問題指導

2012-04-27 21:43:17 | 講師の仕事
いや、これはかなりヤバい感じの状況になりつつあります。
なにがって、高校3年生の女生徒さんがこの6月の英検で
たった一発で2級に合格させられるかどうか、って話です。

彼女には以前にも書いたように、この1月に一度受けてみてよ、と
ほとんど懇願風にお願いしたのですが却下。

仕方がないので年明けからチョボチョボと学校の試験のことも加味しながら
2級の準備をしてきたのですが、まぁ~長文を読む量が少なすぎます。

こうやってあと1ヶ月半ほどになってようやくお尻に火がつきはじめた感じ。
昨晩の木曜日の夜が彼女のくる時間帯なのですが
過去問題、確か2011年度1回目だったと思うのですけど
とても面白い長文の数々でした。
そうなんだ、1級の長文もこんな風に面白いんだな。

例えば、「鯨の死骸について」。
ご存知でしたか?
鯨の死骸が海底に沈んでどれくらいの年数ですべてが消えてなくなるのか。
なんと80年ほどかかるのです。
おまけに全世界にたった19体しかまだ発見されていないというから驚き。
これも海底調査をしていた潜水艦が偶然に発見したのですよ。

鯨の死骸は3段階を踏まえて自然に帰るのです。

まず第一段階がカニや死肉を漁る魚たちがやってくる。
次が骨を食べるworms、つまりミミズのような生物や骨が好きな魚がやってくる。
最後に骨の髄になっている成分、鯨油を好物にする微生物などが食べに来るという具合。

そうやって冷たい海底に、多くの、そして未知の海洋生物が
鯨の死骸をエサに生存しているという事実が
1980年代後半にやっと発見されたのだというからまた驚いた。

ある会社はこの鯨油を食べる微生物から石鹸を開発して商品化したのです。
というのも、海底のような低温という環境の悪さにもかかわらず
活発に活動できる微生物の成分から抽出した物質を石鹸に入れれば
水温を高くしなくても寒い地域で使える石鹸ができたということです。

私はもう1つ踏み込んでこんなことを彼女に提案しました。
それはこの人類の未知の世界、海底の環境はいつか来る地球最後の日に向けて
代替星を探すために役立つ研究にもつながるのではないか。

つまり酸素が少なく、太陽光がほぼない場所でも
熱帯雨林と同じほどの生物が棲む場所である海底は
人間が住めるような環境づくりを考える一助になるのでは、と思えるわけです。

ね?おもろいやんか、どうなん?と水を向けると、
「そりゃぁな、そんなに理解できたらめっちゃオモロイやろな。」とぽつり。

そうや、そうや。
私の去年の今頃は彼女とどっこいの状況で
1級を受け始めたんやったなぁ。
長文の内容なんて味わうまでいかず、もう難行苦行でまるで修行僧の風情。
そんなんで受けてても楽しいはずないわな。
そうか、こういう辛いレベルでの受験決意やったんや(深く納得)。

現在の私と言えば、例のアルク社の究極の単熟語集も3巡目が1000個中600番超えで
何とか最終レベル3の皆さんとも徐々に顔なじみになってきました。
これが地味に嬉しいのです。

こうなってくると、1級仲間の皆さんもよくご存知のWeblioの英検1級レベルが
ゲーム感覚、それもシューティングゲームのように面白くなってくるのですよね。
今日は全部正解できて完全100%、A判定でした~♪
いや~、まさしくゲームをクリアーして気分爽快って感じです。

これが読解問題でも発揮されると、もう受験日が楽しくなるのでしょうね?
まだ大問1だけが楽しいだけで、それを文脈で正確に読み取るのがちょっと遅い感じです。
でも、2級の指導をとおして自分の長所と短所のどちらもfeedbackできるなんて
こんな面白い仕事はそうないんと違う?なんて思っています。

以前の特訓クラスの先生に、
「シルフさんは時給いくらもらってるんや?」
と尋ねられたことがありました。
ありのままをお答えしたら、
「もっとふっかけてちゃんと正当に能力を評価してもらわなアカンで。」
なんて言われたことがありますが、私は自分の英語力が維持できて
色んな若者と出会えるだけで、なんとも楽しくてあんまりそういうことは
大切だと思えないのです。

そしてきっと近いか遠いかは神のみぞ知るって感じですが
1級の合格後もこの気持ちはあまり変化しなさそう。
だって、やっぱり読めない書けない話せないというジレンマは
どこまで行っても自分の中にあるだろうと思うから。

でも確実にいえることはある。
英語やってると、楽しいで。
もっと読めたらすっごいオモロイで。
これが教える真髄かもしれませんね。

あぁぁ~、それはそうだけど、先生だけ楽しんで受験する本人が置き去りになってたらアカンなぁ。

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6 コメント

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十人十色やなぁ~ってつくづく (sylphide1832)
2012-04-30 14:14:45
でんすけさんへ

でんすけさんのブログの私へのコメを読ませてもらって
めっちゃくちゃ納得したことがあります。
>シルフさんは全部きちんと読んでるのでしょうか?

そうなんです、いや、全くそのとおり。
私がPBをスラスラ読めないのは
「読み飛ばせないから」です。
特に風景や状況描写ほどきちんと読まねば、と思い
飛ばせないのです。
これって不思議でしょう?性格でしょうか??
いやいや、私は大雑把な人間なので絶対にそうとも言い切れないところが(汗)。

どうなんでしょうね。
もし私が作家なら、人物のセリフより風景描写とか状況描写に力を入れるだろうなぁって
作家の側の気持ちになったりするのが原因かもしれません。
というのも、風景描写などは特に頭の中でイメージを膨らませて
自分なりに映画化したりすることが案外好きだからかもしれないなぁ。
これが高じて、自分の「映画化」とちがっていたりする映画だったら
めっちゃクソミソになるんですよね。
ポツリと「なんでやねん!」ですわ。
返信する
Unknown (おでん)
2012-04-30 08:53:55
おはようゴザイマス。

サメって軟骨魚類だから、歯を除いて化石が残らないんですよね。古代ザメは歯から全体の大きさを推定してるらしいですが、歯だけものすごく大きい、なんてことはないのかな?と思ったり。

英検の読解問題、もう3年も前だとすっかり忘れてしまいました。この3年でどれだけ落ちたことやら(汗)。
1級受けたとき、2回とも読解パートは確信をもって全問正解だと思ったのですが、その自信はどこから来たのかいまや謎です(笑)。

案外「こうだ!」って思い切りなのかもしれないですね。
返信する
やっぱり余裕があるのと (sylphide1832)
2012-04-28 22:30:28
マダムへ

ないのとは、え~らい違いあるね?
2級や(多分準1級も)準2級あたりの語彙なら
もう怖いもんなし、って感じだけど、
長文問題になると、内容一致は本文のどこが言い換えしてある箇所なのか
きちんと照合しなくちゃいけないから、かなり事前に読み込んでおかないとあかんよね?
これが読んでると、おもろい、おもろい。
『ふんふん、そうやったんか』式の目からウロコですわ。

ところが、1級では同等の到達地点にたどり着くのに
ちょっと時間がかかりすぎなんです、これがネック。
もっとこの「ほうほう~♪」感がサクサクとできないとな。
そうなったら、マダム、どうします?
1級でめっちゃ高得点取れたりして(ないない汗)。
そんな日が来るとええなぁ~(遠くを見る目)。
返信する
ほんまにゲーム感覚ですね (sylphide1832)
2012-04-28 22:25:48
ぎょっぴーさんへ

比べられないほどTOEICは受けてないので
軽率にはいえないのですが、無料のアプリで遊ぶ単語テストの英検1級問題は、
ちょっとTOEICのリーディングの最初あたりと似てるかも。
内容はない、あるのは早さと正確さ。
これはゲームだ!

TIMEなどの「なに書いてあるんだか、さっぱりや~」という記事を読んで疲れたら
PCを立ち上げてこのゲームやってます。
他にもアメリカのサイトのSAT向けのも結構面白いですよ。
http://www.sheppardsoftware.com/web_games_vocab_sat.htm

サウンドで合ったかダメか、教えてくれるの。
ナカナカ優れもんですわ。
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Unknown (大阪の主婦)
2012-04-28 19:15:42
最初は読むのが精一杯だったけど、何回も受けたら慣れてきて(爆)
内容がかなり興味深いことに気づくんですよね~。
TOEICにはそれがない(汗)

あ~よんでためになったなあとほんと英検の読解問題は勉強になりますわ。。。

二級一発合格させなかあかんのですか(汗)
ううむ・・・でもうかった喜びをあじわってほしいよね~(笑)
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A判定 (ぎょっぴー)
2012-04-28 18:03:59
私も単語ゲームが好きで、ちょくちょくしますが、全問正解は未だかつてないですね、。。。

素晴らしいです。おめでとうございます。
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