こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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今日は耳鼻科の往診デー

2010-06-30 22:58:50 | 訪問看護、緩和ケア
今日は耳鼻科の往診です。
大好きなシノブ先生との往診は、道すがらのおしゃべりがとっても楽しいんです。

木村 信至バンドのボーカルで、シンンガ―ソングライタ―である先生は、とにかくお年寄りが大好き。

声かけも、盛り上げ方も心得ていて、いつも笑顔が素敵です。

普段の診療はスッピンですが、ライブともなれば、超カッコイイお姉さんになり、パワフルにハートフルに盛り上げてくれます。

しのぶ先生との往診を初めて、もう3年位たちますが、ずいぶんいろんな患者さんを廻りました。

街でよく『耳垢そうじ』とかの看板を見ますが、あれはコスプレのお姉さんが膝の上で耳をコチョコチョしてくれるらしいですね。
それとは別に、バイクで耳掃除を専門に各家庭を回っているお兄さんもいるとか…

特に、免許が必要なものではないですが、耳掃除は場合によってはとても危険なので、小児やお年寄りは、耳鼻科の先生にお願いするのが一番良いと思います。

よくあるのは、耳掃除をしているつもりで、綿棒で耳垢を奥まで詰め込んでしまい、鼓膜の前にぎっしり詰まって難聴になってしまう事。

こういうばあいは、耳垢除去後に突然よーく聞こえるようになって、びっくりする事がままあります。

また、長年の中耳炎により、耳ダレがあったり外耳炎になったりしている事もあります。
こういう場合は、鼓膜に穴があいている事が多く、イソジン点耳や抗生剤の点耳が必要になります。

そのほかにも、真珠腫が見つかったりすることもあり、たかが耳垢と侮らない方がいいようです。

また、診察時は必ず鼻も喉も見ます。

喉の診察は、口腔内の清潔の確認や、ついでに舌圧子で咽頭周囲を刺激して、反射の確認もしてくれます。
嚥下状態が悪ければ、お願いすれば自宅で簡単な嚥下機能検査もしてもらえます。

先生曰く、定期的に耳垢除去をしている患者さんのなかで、衰弱が進んでくると耳の状態でもわかるのだそうです。

耳垢は新陳代謝の老廃物。
老衰や廃用がすすむと、耳垢の量がすごく減り、外耳道の状態も変化してくるとのこと。
「あのかた、もうお会いできないかもね。」なんて話もたまにあります。

今日は、転居される老夫妻の最後の耳鼻科往診でした。
若いころの中耳炎に寄り、鼓膜は破れており、難聴と感染を繰り返している方です。

「転居先でも定期的に見てもらえる先生を探してみて下さいね。
寂しくなりますが、どうかお元気でお過ごしください。」と、丁寧に声をかけて下さいました。

ちなみに、7月10日は、横浜、関内のライブハウス『セブンスアベニュー』で、しのぶ先生のバースデーライブがあります。
子供も大人も、絶対楽しめますので、お近くの方はおすすめです。
私は残念なことに多区の15周年イベントに出席のため、子供たちだけで出席します。
(三つ境の高畑耳鼻科でもチケット買えます。)

耳鼻科治療で、やっと風邪が抜けつつある私。
耳鼻科、治療はあんまり気持ちの良いものではありませんが、老人の健康管理には欠かせないと思います。