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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その39:準1以下):胡

2017年03月27日 | 熟語の読み(音・訓) ー準1級以下-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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◎◎◎漢検2辞典に沿って、準1以下の漢字の、気になる訓読みに対応する熟語などを調べる<熟語の読み・一字訓読(準1以下)>シリーズを始めています。準1以下といっても1級漢字を含む熟語などもあり、少しはお役に立つと思っています。◎◎◎
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●胡:コ、ゴ、ウ、えびす、でたらめ、あごひげ、なん(ぞ)、ながい(き)、みだ(り)、いずく(んぞ)
(「胡」は以前記事公開しているが、改めて、再整理したもの)

・コ(漢音)ゴ(呉音)ウ(唐音) -大字源-

<漢検2掲載熟語で意味説明ないもの(小項目・下付き) -大字源->
 胡琴(コキン):形は琵琶に似て、胴とさおは竹でつくった二弦の弦楽器。馬の尾の毛を張った弓で弾く。ニ胡。日本ではこれを俗に胡弓という。
  (注)「胡弓(コキュウ)」:(国語)①三味線に似てそれより小さい三弦、または四弦の弦楽器。馬の尾の毛を張った弓で弾く。鼓弓ともいう。 ②胡琴の俗称。 *漢検2大見出しの「胡弓」は、①とほぼ同じ説明のみ。
 胡人(コジン):北方または西域の異民族。えびす。
 胡言(コゲン):でたらめのことば。胡説。
 五胡(ゴコ) :晋代に北方から中国に侵入した五種の異民族。匈奴・羯(カツ)・鮮卑・氐(テイ)・羌(キョウ)。
 東胡(トウコ):漢代、匈奴の東、今の中国東北地区にいた種族の名。

<音訓>
・えびす:(略・・・漢検2および以下の掲載済み記事参照・・・)
・でたらめ:胡言、胡説(=でたらめの議論。いいかげんな説。)
・あごひげ:胡髯(コゼン)=あごひげ 
・ながい(き):胡考(ココウ)=①としより。老人。②ながいき。胡寿。   胡寿(コジュ)=命の長いこと。長寿。 
・みだ(り):胡乱(ウロン)=①みだりに行うこと ②疑わしいこと。怪しいこと。烏乱(ウロン)。
 (注1)「胡乱」は、漢検2および下記参考記事では「でたらめ」に対応する熟語としているが、大字源に①の意味もあったので、「みだ(り)」にも対応する熟語とした。
 (注2)「胡散(ウサン)」も漢検2では「意味② でたらめ。うたがわしいこと。みだり。」に対応する熟語としている。*大字源では「胡散=(国語)あやしげな、いぶかしい、不審」とある。

<その他>
胡粉(コフン・ゴフン):①(コフン)おしろい。鉛粉や米粉を脂肪をまぜてつくり顔に塗る。②(ゴフン)貝殻を焼いて作った白い粉。壁に塗り、また、絵の具や塗料にする。 *漢検2は“ゴフン”読みのみ、意味も②の意味のみ。

胡福(コフク):大きな幸い。景福。遐福。 *「胡」に“とおい、はるか、おおきい”意あり(大字源)
胡顔(コガン・なんのかんばせかある):恥を知らず、あつかましいこと。胡は何。

<参考・・・以前の公開済み記事・・・>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●「胡:コ、ゴ、ウ、えびす、でたらめ、あごひげ、なん(ぞ)、ながい(き) 、みだ(り)、いずくんぞ 」の字 <その1> 
いっぱい、読みがありますが、ここでは珍しい読みの熟語だけ案内します・・・。
*でたらめ:胡言=胡説、胡塗:ごまかし(=糊塗) 、胡乱(ウロン):でたらめ 、胡白:でたらめの話 、胡講:でたらめ、胡吸(コスイ):法螺をふく
*あごひげ:胡子=鬚男=胡鬚
*ながい(き):胡寿=長寿、胡考:ながいき・老人
*みだ(り):胡花:濫費・浪費、胡由(コユウ):みだりに歩く、さまよう=胡行、胡撞(コトウ):みだりにぶつかる、胡鬧:むやみに騒ぐ

●「胡:コ、ゴ、ウ、えびす、でたらめ、あごひげ、なん(ぞ)、ながい(き) 、みだ(り)、いずくんぞ 」の字 <その2>
*胡教(コキョウ)=仏教(えびすの教えということ)
*胡盞(ウサン:「烏盞」とも書く。:「ウ(胡)」は唐音。天目茶碗 の一つで、釉色(ゆうしょく)の黒いもの。
*胡蒜(コサン):大蒜(にんにく) *胡粉(ゴフン):おしろい *胡纏(コテン):①骰子の事 ②うるさくつきまとう(大漢和)
*胡盧(コ ロ)=盧胡:①からからと笑う・口をおおって笑う ②蔓草の名、ゆうがお =胡蘆に同じ(胡蘆=ゆうがお、ふくべ) ③川の名

<胡盧>この「胡盧」は広辞苑にも載ってます・・・「胡盧胡盧と笑う」とでも書いたのかな、昔は・・・。②の草かんむりの付く「胡蘆」には有名な故事成語あり・・・「様により て胡蘆を画く(ようによりてころをえがく):「 胡蘆 」は瓢箪のこと。様式にのみ頼って、真実味のない外形だけの瓢箪 の絵を画くということで、物まねでなんら創造性のないことをいう。

●このほか、「胡」には目にしている当て字類がたくさんありますね・・・
*胡蘿蔔(コラフク・にんじん) *胡黄連(ココウレン・せんぶり)*胡枝子(コシシ・はぎ) *胡孫(コソン・さる) *胡孫眼(コソンガン・さるのこしかけ) *胡頽子(コタイシ・ぐみ) *胡薄荷(コハクカ):積雪草の異名・かきどおし=連銭草(レンセンソウ・かきどおし) *胡博士(コハクシ):きつねの異名 などなど・・・。

●また、四字熟語もいくつか、目新しいものを紹介しておきましょう・・・。
「胡思乱想」あれやこれやとくだらぬことを思いめぐらす
「胡思乱量」無益の思量
「胡嬪爭樗」(蒙求の標題 晋の武帝の故事あり・・・詳細は割愛・・・武帝の寵愛・貴嬪である胡芳という女性(だから、「胡嬪」 )と、樗蒲(ちょぼ:ばくちの類)で争っていて、途中、武帝が胡芳に冗談をいったら逆にやり込められてしまったという故事・・・
「胡啼蕃語」えびすのことば、外夷の言語

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