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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.緡緡として愚の如く、昏の如し
2.銛矛で刺殺する
3.濫陟頻りの組織は疲弊する
4.蟶田でまて貝を養殖する
5.鉄砧上で鍛造作業を行う
6.属纊し、以て絶気を俟つ
7.清冽な清水が水樋を通る
8.乱世に丐頡横行す
9.亟疾に罹る
10.冬期、鷙鳥が亶翔する
11.俛僂して跼蹐す
12.十六夜の倩影を見上げて楽しむ
13.僥覬を図るとは僭上の沙汰なり
14.陌上に濫巾が屯する
15.災禍、荐仍たるものあり
16.山容の孱顔たるを見る
17.兌利な矛戟の刺突を受ける
18.黽俛怠りなし
19.その做法を肄う
20.倅介とか倅弍とは副官の意である
21.それは騒き学問の類だ
22.酒に酔って、もう十分に酲き足りた
23.船尾の艫櫓から彼方を見渡す
24.溝洫を仞る
25.失策を気に厲む
26.喧喧と咢う
27.宮闕 崔巍として 噫! 民の 劬勞は 噫!
28.孜孜として惓まず
29.落ち葉を抖い落す
30.薬の摂りすぎで癆れが出た
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.シシビシオを作ってみた
2.カサバった荷物が邪魔になる
3.スネハギの延びた奴と罵られた
4.寒くて手がカジカむ
5.カタりにしてやられた
6.キョウケン己れを持す
7.軍旗を振りカザして指揮する
8.ユダメで弓幹を矯める
9.テットウの守備を誇る
10.ヌタナマスは乙な味がする
11.人生のアイカンを描く
12.青春をオウカする
13.予期もしていなかった突然のオウカに遭う
14.悪人が幼児をカイシュして人家に籠った
15.首尾よく欲しい物を親からカイシュした
16.自作の詩の御セイカンを仰いだ
17.セイカンな面構えの好漢だ
18.朋党比周のセイカン讒誣を受けた
(国字)
19.シボり染めは染色法の一つだ
20.トモの浦は景勝地として知られる
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.心ゆくまで楽しむ
2.ろくろで陶器をつくる(転じて、人物を養成することをいう)。
3.斜めに傾いて平らかでないさま
4.遠回しにいさめる
5.委曲の言葉、詳しく言った言葉。
<語群>
( まんこう、あつじ、はだ、けっかん、ふうげん、かんしょう、きんとう、ろくれき )
(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )風生 ( 2 )黄馘 ( 3 )過隙 ( 4 )虚喝 ( 5 )散木
寤寐( 6 ) 疑雲( 7 ) 庶民( 8 ) 伯兪( 9 ) 被髪( 10 )
<語群>
( しふく、こうこう、こしょう、きゅうじょう、きき、ようきょう、どうぎ、しらい、さいむ、ちょれき )
問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.優れた文章の精髄の部分を良く味わって、心にとどめること
2.始めのない無限の過去
3.物の応用を誤る喩え。
4.自分の信望と力量の有無を考えること
5.声が美しいもののたとえ
<四字熟語群>
( 殊塗同帰 迦陵頻伽 無始曠劫 曲水流觴 含英咀華 度徳量力 厳塞要徼 以杙為楹 )
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.漢堡 2.青蝦 3.革亀 4.冬青 5.鴾母
6.独脚蜂 7.青葉梟 8.海鷂魚 9.鹿蹄草 10.連枝草
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.阡眠 ― 2.阡る
イ.3.離騒 ― 4.騒い
ウ.5.找人 ― 6.找ねる
エ.7.芸田 ― 8.芸る
オ.9.牧圉 ― 10.圉う
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.愚札 2.朝暾 3.臘日 4.衙蠹 5.長庚
6.補佐 7.励精 8.游子 9.迢遥 10.斟酌
<語群>
( きょくれい、けいりょう、ぎょうせい、ようかん、れんり、とうけい、ほうかく、ひこう、ふくじ、せいたん )
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.蓑をきて火を救い、トクを毀りて水を止むるが若し
2.道はショウセイに隠れ、言は栄華に隠る
3.神はネギのはからい
4.ヘイヤ枕を安んぜず
5.ゼンビョウまた耳に逆らう
6.ケイ、酸くして蚋聚まる
7.怒蛙にショクす
8.チョウキョウよ、帰らんか。
9.ホウチョウ香に随う
10.烏は鳥中のソウシン
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「もし人の国家を破り、人の1.シャショクを滅ぼし、百姓の力を罷らし、百姓の財を尽くし、人の父を殺し、人の子を孤こにし、乱政虐刑をなし、もって天下を残賤するの人をもって英雄豪傑とせば、かのナポレオン、ビスマルク、ゴルチャコフのごとき実にその人なりといえども、もし襤褸をア.纏うものをして体に適する新衣をイ.穿たしめ、半ばは土を食うの窮民に向かって肉を与え、雨露霜雪の侵し来たる2.ボウシャを一変して愉快なる家宅となさしめ、万国の怨恨をば一変して友愛の情となし、兵気銷(き)えて日月光をなすの希望をば前途に生ぜしめ、社会の結合は強迫の結合を頼まずして随意の結合を頼むべし、随意の結合は利益の結合にして利益の結合はすなわち愛情の結合たるの一大真理の燈火を世界に与えたる人をもって、世界の尊敬と欽慕とに値するの大人とせば、その人はすなわちスミス、ワットの二氏ならざるべからず。社会をウ.撼かすは決して一個人の力にのみ依頼すべからず。しかれどももし一個人の力によりて第十九世紀の新世界をエ.湧出することに尽力し、かつその功労ある人はたれなりと問わば、ただちに指を二氏に屈せざるべからず。実にわが第十九世紀文明の世界は金冠を戴くの帝王よりも、三台に坐するの宰相よりも、3.フコ艶麗の文人才子よりも、人民の偶像たる雄弁快論の国会議員よりも、活溌老練の商業家よりも、4.ケイケン熱心なる宗教家よりも、実にこの二氏に向って負うところのもの多しといわざるべからず。実に今日の世界はスコットランド山中二寒儒の手により作為せられたるの世界なり。二氏のごときは実に宇内の大恩人にして無冠の皇帝といわざるべからず。願わくはわが現今の人民よ、わが将来の人民たる青年よ、少しくかのナポレオン、ビスマルクを嘆美するの熱情をば一転してこの二恩人を嘆美せよ。」(「将来の日本」徳富蘇峰)
(B)「そんな事はどうでもいいが、とにかくに骨董ということは、貴いものは周鼎オ.漢彝玉器の類から、下っては竹木雑器に至るまでの間、書画5.ホウジョウ、琴剣カ.鏡硯、陶磁の類、何でも彼でも古い物一切をいうことになっている。そして世におのずから骨董の好きな人があるので、骨董を売買するいわゆる骨董屋を生じ、骨董の目ききをする人、即ち鑑定家も出来、大は博物館、美術館から、小は古る郵便券、マッチの貼紙の蒐集家まで、骨董畠が世界各国6.トヒ到るところに開かれて存在しているようになっている。実におもしろい事で、また盛んなことで、有難い事で、意義ある事である。悪口をいえば骨董は死人の手垢の附いた物ということで、余り心持ちの好いわけの物でもなく、大博物館だって盗賊の手柄を見るようなものだが、そんな阿房(あほ)げた論をして見たところで、野暮な談で世間に通用しない。骨董が重んぜられ、骨董蒐集が行われるお蔭で、世界の文明史が血肉を具し脈絡が知れるに至るのであり、今までの光輝がわが7.ソウの頭上にかがやき、香気が我らの胸に逼って、そして今人をして古文明を味わわしめ、それからまた古人とは異なった文明を開拓させるに至るのである。食欲色欲ばかりで生きている人間は、まだ犬猫なみの人間で、それらに満足し、若しくはそれらを超越すれば、是非とも人間は骨董好きになる。いわば骨董が好きになって、やっと人間並みになったので、豚だの牛だのは骨董をキ.捻くった例を見せていない。骨董を捻くり出すのは趣味性が長じて来たのである。それからまた骨董は証拠物件である。で、学者も学問の種類によっては、学問が深くなれば是非骨董の世界に頭を突っ込み手を突っ込むようになる。イヤでも8.カビ臭くさいものを捻くらなければ、いつも定(きま)りきった書物の中をウロツイている訳になるから、美術だの、歴史だの、文芸だの、その他いろいろの分科の学者たちも、ありふれた事は一ト通り知り尽してク.終った段になると、いつか知らぬ間に研究が骨董的に入って行く。それも道理千万な談で、早い譬えが、誤植だらけの活版本でいくら万葉集を研究したからとて、真の研究が成り立とう訳はない理屈だから、どうも学科によっては骨董的になるのがホントで、ならぬのがウソか横着かだ。マアこんな意味合いもあって、骨董は誠に貴ぶべし、骨董好きになるのはむしろ誇るべし、骨董を捻くる9.ドにも至らぬ人間は犬猫牛豚同様、誠にハヤ未発達のケ.愍れむべきものであるといってもよいのである。で、紳士たる以上はせめてムダ金の拾万両も棄てて、小町の真筆のあなめあなめの歌、孔子様の10.サンが金で書いてある顔回のコ.瓢、耶蘇やその血が染みている十字架の切れ端などというものを買込んで、どんなものだいと反身になるのもマンザラ悪くはあるまいかも知らぬ。」(「骨董」(幸田露伴))
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>
(一)
1.緡緡(ビンビン)=無知なさま(大)、心知の働きのないさま(字)・・・(荘子:「緡緡として愚の如く、昏の如し・・・」) 2.せんぼう:鋭いほこ 3.らんちょく:むやみに昇進させる 4.ていでん(:まて貝を養殖する田) 5.てっちん *かなしき(鉄敷・金敷)・かなとこ(鉄床)のこと 6.しょくこう・ぞくこう 7.すいとう *水樋(スイトウ):大辞林 第三版:水を流す管。すいひ。 8.かいけつ:奪い取り、もとめる。 9.きょくしつ *すみやかの意の時は“キョク” 10.せんしょう:とびめぐる、とびかける *“ほしいまま” 11.ふる :背をかがめる *この「俛(フ)」は“ふす”意。 12.せんえい:きれいな月影 *美しい意の時は“セン”、“やとう”意のときは“セイ” 13.ぎょうき:分外の望 14.らんきん:偽の隠者。いつわりの世捨て人。 15.せんじょう:しきりにかさなる 16.さんがん:*畳韻なので“サン”読み。通常は“セン”読み。 17.えいり 18.びんべん:*この「俛(ベン)」は「勉」に通じ、「つとむ、つとめる」意。 19.さほう :①しかた、やり方、製法 ②策を施す、方策をめぐらす 20.さいじ *たす(け)の意のときは倅(サイ)読み
21.ぞめ(き):虚名をてらう学問 22.あ(き) 23.ともやぐら 24.はか(る):(音熟語見当たらず)「溝洫を仞(はか)る」(左氏) 25.や(む) *「厲(はげ)む」訓もあるが適当でない 26.いいあらそ(う) 27.ああ *「五噫歌」の一部 28.う(まず)*孜孜不惓 (シシフケンン) 同)倦 29.ふる(い) 30.かぶ(れ)
(二)
1.肉醬・醤・醢 2.嵩張(った) 3.臑脛
大辞林 第三版:臑脛の延びた奴:背丈ばかり高くて、役に立たない者をののしっていう語。
*「脛脛」と表記しているものもあるが、広辞苑など一般的には「“臑”脛」のようだ。
なお、「臑」は“すね”訓のみ。「脛」は“すね、はぎ”訓あり。
4.悴 5.騙(り) 6.恭倹
デジタル大辞泉 恭倹:人に対してはうやうやしく、自分自身は慎み深く振る舞うこと。また、そのさま。「恭倹己れを持す」(参考)恭謙:慎み深く、へりくだること。また、そのさま 。「恭謙な態度で人に接する」
7.翳 8.檠・榜 9.鉄桶 *甚だしく堅固なこと。✖鉄湯 「鉄城湯池」や「金城湯池」から誤発想しやすいかも・・・ 10.饅膾 *「なます」は他に「鱠」「齏」があるが、通用していないので〇になるかどうか不詳・・・各国語辞典とも「饅“膾”」表記。
11.哀歓 ✕哀感 12.謳歌 13.横禍 ✖殃禍 14.拐取 15.丐取 16.清鑑・清鑒
*清鑑(セイカン):他人の鑑識のすぐれていることを敬っていう語。自分の詩文・書画などを人に見てもらうときなどに使う。「御清鑑を仰ぎたく」 *「清鑒」もOK。
17.精悍 18.擠陥 19.纐 (「纈」は✖) 20.鞆
(三)
1.酣賞 2.鈞陶 3.坡陀・陂陀 4.譎諫 5.軋辞
(参考)
1.酣賞:心ゆくまで楽しむ *漢検2では「たけなわ」の項での熟語となっている。
(漢検2)①物事のまっさかり。たけなわ。「酣春」「酣賞」「酣戦」
(参考)(漢検2)「③めでる。楽しむ。「観賞」」(広辞苑:見てたのしむこと。見て賞翫すること。)
2.鈞陶:(漢検2)鈞:「②ろくろ。陶芸に用いる回転台。「鈞陶」」
鈞陶(キントウ)=ろくろで陶器をつくる(<大字源>転じて、人物を養成することをいう。)
3.坡陀・陂陀 (漢検2)「②さか(坂)。「坡陀(ハダ)」」
坡陀=陂陀=高低起伏してつづく(字通)、斜めに傾いて平らでないさま(大漢和)、大字源:(ハダ・ハタ):斜めに傾いて平らかでないさま。同)陂陀
4.譎諫 :“とおまわし”にいさめる。(漢検2)「③遠回しに言う。「譎諫(ケッカン)」
*漢検2には現行訓表示ないが、「譎(とおまわ)し」訓アリ。
5.軋辞(=委曲の辞、くわしく言った言葉。) (漢検2)「②くわしい。こまかい。「軋辞」」
(四)
問1
1.虎嘯 2.槁項 3.騏驥 4.恫疑 5.樗櫟
6.思服 7.猜霧 8.子来 9.泣杖 10.佯狂
*子来(しらい):大辞林 第三版 「じらい」とも。(詩経 大雅、霊台)子が親を慕って来るように、徳の高い人には万民が喜んで集まってくること。 「庶民-」 *広辞苑もほぼ同じ。
問2
1.しょか 2.こうごう 3.いよく 4.たくとく 5びんが
*漢検2:曠劫(コウゴウ)仏)非常に長い時間であること。「広劫」とも書く。
*(以杙)為楹(イヨクイエイ)=小さなくいを大黒柱に使う→物の応用を誤る喩え。
(五)
1.ハンブルク 2.しばえび 3.おさがめ 4.そよご 5.ふなしうずら
6.きばち 7.あおばずく 8.えい 9.いちやくそう 10.うまごやし
(六)
1.せんめん・せんべん 2.しげ(る) 3.りそう 4.うれ(い) 5.そうじん 6.たず(ねる) 7.うんでん 8.くさぎ(る) 9.ぼくぎょ 10.か(う)
阡阡 -阡(しげ)る OR 阡眠(せんめん・せんべん) - 阡(しげ)る *音読みは辞典によって異なる・・・いずれにしても“センミン”はナシ。
・しげ(る):阡阡=仟仟=草木のしげさま、阡眠(センメン・センベン)=①はるかにみる、②草木の茂ったさま
騒:中学…ソウ、さわ(ぐ)準1…うれ(い)1級…ざわ(つく)、ぞめ(く)
(漢検2)②うれい。うれえる。「離騒」
デジタル大辞泉 離騒:《「離」は遭う、「騒」は憂え。憂えに遭(あ)う意》「楚 辞」の代表的な長編詩。中国の戦国時代、楚(そ)の屈原の詩で、讒言(ざんげん) によって王に追放され、失意のあまり投身を決するまでの心境を夢幻的にうたったもの
找人(ソウジン)=人をさがす・人をたずねる。 (たず)ねる カ・ソウの音分けアリ。カ:さおさ(す)
芸田(うんでん)=田をくさぎる 芸(くさぎ)る
*(漢検2)豢圉(カンギョ) - 豢(やしな)う、圉(か)う
(七)
1.瑶函(瑶緘・瑶簡) 2.倒景 3.正旦 4.廉吏 5.暁星
6.副弐 7.勗厲 8.蓬客 9.迥遼 10.比考
(参考)
朝暾 倒景
倒景(トウケイ):(広辞苑)①さかさまにうつるかげ。倒影。②日光が西から照りかえすこと。夕日。
廉吏 衙蠹
廉吏:廉直な官吏。潔白な役人。⇔ 衙蠹(ガト)=役所の悪者、悪吏
暁星 長庚
暁星 ②特に、明けの明星。金星。 =啓明 ⇔ 長庚
(漢検2)副弐(フクジ)・
副弐(フクジ):(広辞苑)主たるもの副(添)うこと。また、そのもの。
(大字源)①補佐する。つきそう。②補佐官。③副本。④めかけ。⑤王后の髪飾り。
勖(勗)厲 励精・厲精
厲精(レイセイ):精を出して努めはげむこと。心をはげまし努力すること。「受験勉強に―する」「励精」とも書く。
勖(勗)厲(キョクレイ):精を出して努めはげむこと。「厲」もはげむ意。
蓬客 游子
遊子(・游子):家を離れて他郷にある人。旅人。旅客。 *「遊子(・游子)」は漢検2にもアリ。=蓬客(ホウカク):・・・諸方をさまよい歩く旅人。
迥遼 迢遥
漢検2熟語のみ)迥遼(ケイリョウ):(大字源)はるかに遠い。迥遠。
*広辞苑ナシ
遼遠(リョウエン):はるかに遠いこと。「目的達成まで前途―だ」
迢迢(チョウチョウ):はるかなさま。はるかに遠いさま。また、はるかに高いさま。
漢検2「迢」 ・意味:はるか。とおい。高い。「迢迢」「迢遥(チョウヨウ)」
迢遥:(遠くはるかなこと) : 迢遥千里 千里迢遥
(八)
1.瀆・涜:わざわいを逆に大きくするたとえ
2.小成:真実の道は小さな成功にとらわれて隠れ、正しい言葉は華やかな修飾にとらわれて見失われるということ。
3.禰宜
4.丙夜:天子が深更まで国事を憂いて安眠しないことをいう。
5.善苗:後に良い結果をもたらす忠告は、えてして無視されがち。
6.醯:醯は酸いので、蚋がその味を慕って集まってくる意。醯は一種の酢(す)。有徳者は自然、人にに慕われるに喩う。
7.軾す *「式」でも〇だと思う。 *越王・怒蛙に式す (内儲説・上)
8.長鋏
9.蜂蝶
10.曾参:人間たるもの、孝心がなければならないという教え。
(九)
1.社稷 2.茅舎 3.浮誇 4.敬虔 5.法帖 6.都鄙 7.曹 8.黴 9.度 10.讃(「賛」も〇だと思う)
*浮誇:(広辞苑)落ち着きがなく、うわずって大げさなこと。おごりたかぶること。
ア.まと(う) イ.うが(たしめ) ウ.うご(かす) エ.ようしゅつ(“ゆうしゅつ”も〇) オ.かんい カ.きょうけん キ.ひね(くった) ク.しま(った) ケ.あわ(れむ) コ.ひさご(“ふくべ”でも可か)
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>です。
●時間制限はあまり意識せず、また、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
●できれば(その1)から順にトライすることをお薦めします・・・順に理解や記憶が深まるように、一応配慮したような設問もありますので・・・。また、解答欄の補足も読まれると、より理解が進むと思います。
●ハッキリ言って難度は相当高いようです・・・新出問題ばかりだし・・・50%前後できればガッカリする必要はありませんが、“打たれ弱い”人にはお薦めできません・・・
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.緡緡として愚の如く、昏の如し
2.銛矛で刺殺する
3.濫陟頻りの組織は疲弊する
4.蟶田でまて貝を養殖する
5.鉄砧上で鍛造作業を行う
6.属纊し、以て絶気を俟つ
7.清冽な清水が水樋を通る
8.乱世に丐頡横行す
9.亟疾に罹る
10.冬期、鷙鳥が亶翔する
11.俛僂して跼蹐す
12.十六夜の倩影を見上げて楽しむ
13.僥覬を図るとは僭上の沙汰なり
14.陌上に濫巾が屯する
15.災禍、荐仍たるものあり
16.山容の孱顔たるを見る
17.兌利な矛戟の刺突を受ける
18.黽俛怠りなし
19.その做法を肄う
20.倅介とか倅弍とは副官の意である
21.それは騒き学問の類だ
22.酒に酔って、もう十分に酲き足りた
23.船尾の艫櫓から彼方を見渡す
24.溝洫を仞る
25.失策を気に厲む
26.喧喧と咢う
27.宮闕 崔巍として 噫! 民の 劬勞は 噫!
28.孜孜として惓まず
29.落ち葉を抖い落す
30.薬の摂りすぎで癆れが出た
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.シシビシオを作ってみた
2.カサバった荷物が邪魔になる
3.スネハギの延びた奴と罵られた
4.寒くて手がカジカむ
5.カタりにしてやられた
6.キョウケン己れを持す
7.軍旗を振りカザして指揮する
8.ユダメで弓幹を矯める
9.テットウの守備を誇る
10.ヌタナマスは乙な味がする
11.人生のアイカンを描く
12.青春をオウカする
13.予期もしていなかった突然のオウカに遭う
14.悪人が幼児をカイシュして人家に籠った
15.首尾よく欲しい物を親からカイシュした
16.自作の詩の御セイカンを仰いだ
17.セイカンな面構えの好漢だ
18.朋党比周のセイカン讒誣を受けた
(国字)
19.シボり染めは染色法の一つだ
20.トモの浦は景勝地として知られる
(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.心ゆくまで楽しむ
2.ろくろで陶器をつくる(転じて、人物を養成することをいう)。
3.斜めに傾いて平らかでないさま
4.遠回しにいさめる
5.委曲の言葉、詳しく言った言葉。
<語群>
( まんこう、あつじ、はだ、けっかん、ふうげん、かんしょう、きんとう、ろくれき )
(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )風生 ( 2 )黄馘 ( 3 )過隙 ( 4 )虚喝 ( 5 )散木
寤寐( 6 ) 疑雲( 7 ) 庶民( 8 ) 伯兪( 9 ) 被髪( 10 )
<語群>
( しふく、こうこう、こしょう、きゅうじょう、きき、ようきょう、どうぎ、しらい、さいむ、ちょれき )
問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.優れた文章の精髄の部分を良く味わって、心にとどめること
2.始めのない無限の過去
3.物の応用を誤る喩え。
4.自分の信望と力量の有無を考えること
5.声が美しいもののたとえ
<四字熟語群>
( 殊塗同帰 迦陵頻伽 無始曠劫 曲水流觴 含英咀華 度徳量力 厳塞要徼 以杙為楹 )
(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.漢堡 2.青蝦 3.革亀 4.冬青 5.鴾母
6.独脚蜂 7.青葉梟 8.海鷂魚 9.鹿蹄草 10.連枝草
(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.阡眠 ― 2.阡る
イ.3.離騒 ― 4.騒い
ウ.5.找人 ― 6.找ねる
エ.7.芸田 ― 8.芸る
オ.9.牧圉 ― 10.圉う
(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.愚札 2.朝暾 3.臘日 4.衙蠹 5.長庚
6.補佐 7.励精 8.游子 9.迢遥 10.斟酌
<語群>
( きょくれい、けいりょう、ぎょうせい、ようかん、れんり、とうけい、ほうかく、ひこう、ふくじ、せいたん )
(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.蓑をきて火を救い、トクを毀りて水を止むるが若し
2.道はショウセイに隠れ、言は栄華に隠る
3.神はネギのはからい
4.ヘイヤ枕を安んぜず
5.ゼンビョウまた耳に逆らう
6.ケイ、酸くして蚋聚まる
7.怒蛙にショクす
8.チョウキョウよ、帰らんか。
9.ホウチョウ香に随う
10.烏は鳥中のソウシン
(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「もし人の国家を破り、人の1.シャショクを滅ぼし、百姓の力を罷らし、百姓の財を尽くし、人の父を殺し、人の子を孤こにし、乱政虐刑をなし、もって天下を残賤するの人をもって英雄豪傑とせば、かのナポレオン、ビスマルク、ゴルチャコフのごとき実にその人なりといえども、もし襤褸をア.纏うものをして体に適する新衣をイ.穿たしめ、半ばは土を食うの窮民に向かって肉を与え、雨露霜雪の侵し来たる2.ボウシャを一変して愉快なる家宅となさしめ、万国の怨恨をば一変して友愛の情となし、兵気銷(き)えて日月光をなすの希望をば前途に生ぜしめ、社会の結合は強迫の結合を頼まずして随意の結合を頼むべし、随意の結合は利益の結合にして利益の結合はすなわち愛情の結合たるの一大真理の燈火を世界に与えたる人をもって、世界の尊敬と欽慕とに値するの大人とせば、その人はすなわちスミス、ワットの二氏ならざるべからず。社会をウ.撼かすは決して一個人の力にのみ依頼すべからず。しかれどももし一個人の力によりて第十九世紀の新世界をエ.湧出することに尽力し、かつその功労ある人はたれなりと問わば、ただちに指を二氏に屈せざるべからず。実にわが第十九世紀文明の世界は金冠を戴くの帝王よりも、三台に坐するの宰相よりも、3.フコ艶麗の文人才子よりも、人民の偶像たる雄弁快論の国会議員よりも、活溌老練の商業家よりも、4.ケイケン熱心なる宗教家よりも、実にこの二氏に向って負うところのもの多しといわざるべからず。実に今日の世界はスコットランド山中二寒儒の手により作為せられたるの世界なり。二氏のごときは実に宇内の大恩人にして無冠の皇帝といわざるべからず。願わくはわが現今の人民よ、わが将来の人民たる青年よ、少しくかのナポレオン、ビスマルクを嘆美するの熱情をば一転してこの二恩人を嘆美せよ。」(「将来の日本」徳富蘇峰)
(B)「そんな事はどうでもいいが、とにかくに骨董ということは、貴いものは周鼎オ.漢彝玉器の類から、下っては竹木雑器に至るまでの間、書画5.ホウジョウ、琴剣カ.鏡硯、陶磁の類、何でも彼でも古い物一切をいうことになっている。そして世におのずから骨董の好きな人があるので、骨董を売買するいわゆる骨董屋を生じ、骨董の目ききをする人、即ち鑑定家も出来、大は博物館、美術館から、小は古る郵便券、マッチの貼紙の蒐集家まで、骨董畠が世界各国6.トヒ到るところに開かれて存在しているようになっている。実におもしろい事で、また盛んなことで、有難い事で、意義ある事である。悪口をいえば骨董は死人の手垢の附いた物ということで、余り心持ちの好いわけの物でもなく、大博物館だって盗賊の手柄を見るようなものだが、そんな阿房(あほ)げた論をして見たところで、野暮な談で世間に通用しない。骨董が重んぜられ、骨董蒐集が行われるお蔭で、世界の文明史が血肉を具し脈絡が知れるに至るのであり、今までの光輝がわが7.ソウの頭上にかがやき、香気が我らの胸に逼って、そして今人をして古文明を味わわしめ、それからまた古人とは異なった文明を開拓させるに至るのである。食欲色欲ばかりで生きている人間は、まだ犬猫なみの人間で、それらに満足し、若しくはそれらを超越すれば、是非とも人間は骨董好きになる。いわば骨董が好きになって、やっと人間並みになったので、豚だの牛だのは骨董をキ.捻くった例を見せていない。骨董を捻くり出すのは趣味性が長じて来たのである。それからまた骨董は証拠物件である。で、学者も学問の種類によっては、学問が深くなれば是非骨董の世界に頭を突っ込み手を突っ込むようになる。イヤでも8.カビ臭くさいものを捻くらなければ、いつも定(きま)りきった書物の中をウロツイている訳になるから、美術だの、歴史だの、文芸だの、その他いろいろの分科の学者たちも、ありふれた事は一ト通り知り尽してク.終った段になると、いつか知らぬ間に研究が骨董的に入って行く。それも道理千万な談で、早い譬えが、誤植だらけの活版本でいくら万葉集を研究したからとて、真の研究が成り立とう訳はない理屈だから、どうも学科によっては骨董的になるのがホントで、ならぬのがウソか横着かだ。マアこんな意味合いもあって、骨董は誠に貴ぶべし、骨董好きになるのはむしろ誇るべし、骨董を捻くる9.ドにも至らぬ人間は犬猫牛豚同様、誠にハヤ未発達のケ.愍れむべきものであるといってもよいのである。で、紳士たる以上はせめてムダ金の拾万両も棄てて、小町の真筆のあなめあなめの歌、孔子様の10.サンが金で書いてある顔回のコ.瓢、耶蘇やその血が染みている十字架の切れ端などというものを買込んで、どんなものだいと反身になるのもマンザラ悪くはあるまいかも知らぬ。」(「骨董」(幸田露伴))
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>
(一)
1.緡緡(ビンビン)=無知なさま(大)、心知の働きのないさま(字)・・・(荘子:「緡緡として愚の如く、昏の如し・・・」) 2.せんぼう:鋭いほこ 3.らんちょく:むやみに昇進させる 4.ていでん(:まて貝を養殖する田) 5.てっちん *かなしき(鉄敷・金敷)・かなとこ(鉄床)のこと 6.しょくこう・ぞくこう 7.すいとう *水樋(スイトウ):大辞林 第三版:水を流す管。すいひ。 8.かいけつ:奪い取り、もとめる。 9.きょくしつ *すみやかの意の時は“キョク” 10.せんしょう:とびめぐる、とびかける *“ほしいまま” 11.ふる :背をかがめる *この「俛(フ)」は“ふす”意。 12.せんえい:きれいな月影 *美しい意の時は“セン”、“やとう”意のときは“セイ” 13.ぎょうき:分外の望 14.らんきん:偽の隠者。いつわりの世捨て人。 15.せんじょう:しきりにかさなる 16.さんがん:*畳韻なので“サン”読み。通常は“セン”読み。 17.えいり 18.びんべん:*この「俛(ベン)」は「勉」に通じ、「つとむ、つとめる」意。 19.さほう :①しかた、やり方、製法 ②策を施す、方策をめぐらす 20.さいじ *たす(け)の意のときは倅(サイ)読み
21.ぞめ(き):虚名をてらう学問 22.あ(き) 23.ともやぐら 24.はか(る):(音熟語見当たらず)「溝洫を仞(はか)る」(左氏) 25.や(む) *「厲(はげ)む」訓もあるが適当でない 26.いいあらそ(う) 27.ああ *「五噫歌」の一部 28.う(まず)*孜孜不惓 (シシフケンン) 同)倦 29.ふる(い) 30.かぶ(れ)
(二)
1.肉醬・醤・醢 2.嵩張(った) 3.臑脛
大辞林 第三版:臑脛の延びた奴:背丈ばかり高くて、役に立たない者をののしっていう語。
*「脛脛」と表記しているものもあるが、広辞苑など一般的には「“臑”脛」のようだ。
なお、「臑」は“すね”訓のみ。「脛」は“すね、はぎ”訓あり。
4.悴 5.騙(り) 6.恭倹
デジタル大辞泉 恭倹:人に対してはうやうやしく、自分自身は慎み深く振る舞うこと。また、そのさま。「恭倹己れを持す」(参考)恭謙:慎み深く、へりくだること。また、そのさま 。「恭謙な態度で人に接する」
7.翳 8.檠・榜 9.鉄桶 *甚だしく堅固なこと。✖鉄湯 「鉄城湯池」や「金城湯池」から誤発想しやすいかも・・・ 10.饅膾 *「なます」は他に「鱠」「齏」があるが、通用していないので〇になるかどうか不詳・・・各国語辞典とも「饅“膾”」表記。
11.哀歓 ✕哀感 12.謳歌 13.横禍 ✖殃禍 14.拐取 15.丐取 16.清鑑・清鑒
*清鑑(セイカン):他人の鑑識のすぐれていることを敬っていう語。自分の詩文・書画などを人に見てもらうときなどに使う。「御清鑑を仰ぎたく」 *「清鑒」もOK。
17.精悍 18.擠陥 19.纐 (「纈」は✖) 20.鞆
(三)
1.酣賞 2.鈞陶 3.坡陀・陂陀 4.譎諫 5.軋辞
(参考)
1.酣賞:心ゆくまで楽しむ *漢検2では「たけなわ」の項での熟語となっている。
(漢検2)①物事のまっさかり。たけなわ。「酣春」「酣賞」「酣戦」
(参考)(漢検2)「③めでる。楽しむ。「観賞」」(広辞苑:見てたのしむこと。見て賞翫すること。)
2.鈞陶:(漢検2)鈞:「②ろくろ。陶芸に用いる回転台。「鈞陶」」
鈞陶(キントウ)=ろくろで陶器をつくる(<大字源>転じて、人物を養成することをいう。)
3.坡陀・陂陀 (漢検2)「②さか(坂)。「坡陀(ハダ)」」
坡陀=陂陀=高低起伏してつづく(字通)、斜めに傾いて平らでないさま(大漢和)、大字源:(ハダ・ハタ):斜めに傾いて平らかでないさま。同)陂陀
4.譎諫 :“とおまわし”にいさめる。(漢検2)「③遠回しに言う。「譎諫(ケッカン)」
*漢検2には現行訓表示ないが、「譎(とおまわ)し」訓アリ。
5.軋辞(=委曲の辞、くわしく言った言葉。) (漢検2)「②くわしい。こまかい。「軋辞」」
(四)
問1
1.虎嘯 2.槁項 3.騏驥 4.恫疑 5.樗櫟
6.思服 7.猜霧 8.子来 9.泣杖 10.佯狂
*子来(しらい):大辞林 第三版 「じらい」とも。(詩経 大雅、霊台)子が親を慕って来るように、徳の高い人には万民が喜んで集まってくること。 「庶民-」 *広辞苑もほぼ同じ。
問2
1.しょか 2.こうごう 3.いよく 4.たくとく 5びんが
*漢検2:曠劫(コウゴウ)仏)非常に長い時間であること。「広劫」とも書く。
*(以杙)為楹(イヨクイエイ)=小さなくいを大黒柱に使う→物の応用を誤る喩え。
(五)
1.ハンブルク 2.しばえび 3.おさがめ 4.そよご 5.ふなしうずら
6.きばち 7.あおばずく 8.えい 9.いちやくそう 10.うまごやし
(六)
1.せんめん・せんべん 2.しげ(る) 3.りそう 4.うれ(い) 5.そうじん 6.たず(ねる) 7.うんでん 8.くさぎ(る) 9.ぼくぎょ 10.か(う)
阡阡 -阡(しげ)る OR 阡眠(せんめん・せんべん) - 阡(しげ)る *音読みは辞典によって異なる・・・いずれにしても“センミン”はナシ。
・しげ(る):阡阡=仟仟=草木のしげさま、阡眠(センメン・センベン)=①はるかにみる、②草木の茂ったさま
騒:中学…ソウ、さわ(ぐ)準1…うれ(い)1級…ざわ(つく)、ぞめ(く)
(漢検2)②うれい。うれえる。「離騒」
デジタル大辞泉 離騒:《「離」は遭う、「騒」は憂え。憂えに遭(あ)う意》「楚 辞」の代表的な長編詩。中国の戦国時代、楚(そ)の屈原の詩で、讒言(ざんげん) によって王に追放され、失意のあまり投身を決するまでの心境を夢幻的にうたったもの
找人(ソウジン)=人をさがす・人をたずねる。 (たず)ねる カ・ソウの音分けアリ。カ:さおさ(す)
芸田(うんでん)=田をくさぎる 芸(くさぎ)る
*(漢検2)豢圉(カンギョ) - 豢(やしな)う、圉(か)う
(七)
1.瑶函(瑶緘・瑶簡) 2.倒景 3.正旦 4.廉吏 5.暁星
6.副弐 7.勗厲 8.蓬客 9.迥遼 10.比考
(参考)
朝暾 倒景
倒景(トウケイ):(広辞苑)①さかさまにうつるかげ。倒影。②日光が西から照りかえすこと。夕日。
廉吏 衙蠹
廉吏:廉直な官吏。潔白な役人。⇔ 衙蠹(ガト)=役所の悪者、悪吏
暁星 長庚
暁星 ②特に、明けの明星。金星。 =啓明 ⇔ 長庚
(漢検2)副弐(フクジ)・
副弐(フクジ):(広辞苑)主たるもの副(添)うこと。また、そのもの。
(大字源)①補佐する。つきそう。②補佐官。③副本。④めかけ。⑤王后の髪飾り。
勖(勗)厲 励精・厲精
厲精(レイセイ):精を出して努めはげむこと。心をはげまし努力すること。「受験勉強に―する」「励精」とも書く。
勖(勗)厲(キョクレイ):精を出して努めはげむこと。「厲」もはげむ意。
蓬客 游子
遊子(・游子):家を離れて他郷にある人。旅人。旅客。 *「遊子(・游子)」は漢検2にもアリ。=蓬客(ホウカク):・・・諸方をさまよい歩く旅人。
迥遼 迢遥
漢検2熟語のみ)迥遼(ケイリョウ):(大字源)はるかに遠い。迥遠。
*広辞苑ナシ
遼遠(リョウエン):はるかに遠いこと。「目的達成まで前途―だ」
迢迢(チョウチョウ):はるかなさま。はるかに遠いさま。また、はるかに高いさま。
漢検2「迢」 ・意味:はるか。とおい。高い。「迢迢」「迢遥(チョウヨウ)」
迢遥:(遠くはるかなこと) : 迢遥千里 千里迢遥
(八)
1.瀆・涜:わざわいを逆に大きくするたとえ
2.小成:真実の道は小さな成功にとらわれて隠れ、正しい言葉は華やかな修飾にとらわれて見失われるということ。
3.禰宜
4.丙夜:天子が深更まで国事を憂いて安眠しないことをいう。
5.善苗:後に良い結果をもたらす忠告は、えてして無視されがち。
6.醯:醯は酸いので、蚋がその味を慕って集まってくる意。醯は一種の酢(す)。有徳者は自然、人にに慕われるに喩う。
7.軾す *「式」でも〇だと思う。 *越王・怒蛙に式す (内儲説・上)
8.長鋏
9.蜂蝶
10.曾参:人間たるもの、孝心がなければならないという教え。
(九)
1.社稷 2.茅舎 3.浮誇 4.敬虔 5.法帖 6.都鄙 7.曹 8.黴 9.度 10.讃(「賛」も〇だと思う)
*浮誇:(広辞苑)落ち着きがなく、うわずって大げさなこと。おごりたかぶること。
ア.まと(う) イ.うが(たしめ) ウ.うご(かす) エ.ようしゅつ(“ゆうしゅつ”も〇) オ.かんい カ.きょうけん キ.ひね(くった) ク.しま(った) ケ.あわ(れむ) コ.ひさご(“ふくべ”でも可か)
👍👍👍 🐔 👍👍👍
満足してます(^^)
ちょっとだけ
・(七)けいりょう正解出来て嬉しかったです
対・類は前回同様かなり考えました
問題の意味も分からないのもあるレベルです
「ゆうずつ」読めるけど意味は分かりませんでした
・(六)答えの中学・準1・1級が面白かったです
トラップがあると思い「さい」にしました
中学以下です😥
赤字について
syuusyuuさんの模試やってると打たれ強くなります!
お気遣いありがたいです
鳥について
正直全然知りません(^^;)前のは素朴な疑問です。
今回の3つを見て、鳥とは関係ないですが、風邪良くなってそうで良かったです(^^)
右脳左脳について
経緯は覚えてませんが、こじるり(小島瑠璃子)の
Twitterで見つけてやってみました
発信者はこじるりです
今日も有意義な時間過ごせました
ありがとうございましたm(_ _)m
・それにしても、「ケイリョウ」が出来たのはスゴイ・・・なかなか普通のレベルではできないと思うのだけど、知ってたのかな?それとも発想力が良かったのか・・・・
・「離騒」は解答の解説にもあるように屈原の有名な詩の名前・・・四字熟語の「騒人墨客」の「騒人」も、この「離騒」の「騒」だねえ・・・ここから、「騒人」は文人とか詩人という意味になってる・・・決して“騒ぐ人”“騒騒しい人”という意味ではありません(笑)
・残りの第4回、第5回にも果敢にチャレンジしてください、期待しています(笑)
・風邪のこと、ご心配いただき、恐縮です。大丈夫です、ありがとうございます。
昨日、その3チャレンジさせていただきました。
とても勉強になることがたくさんありました。
みなさん積極的にチャレンジしてコメントもしてくれているのが我が事のように嬉しいです。
少しでも今後の参考になればと思いますので、長くなるかも知れませんが詳細を書きたいと思います。
(一)マイナス6点
7.「水樋」恥ずかしながら「樋」の音読み知りませんでした。
10.「亶翔」意味もあまり考えず「たんしょう」
16.山容の「孱顔」普通に「せんがん」
24.溝洫を「仞る」 ほ-る
26.喧喧と「咢う」 うた-う(恥)
30.薬の摂りすぎで「癆れ」が しび-れ
(二)マイナス8点
6.キョウケン己れを持す 恭謙
14.幼児をカイシュして 拐手
15.親からカイシュした ???
16.自作の詩の御セイカン 正勘
(三)マイナス4点
4.諷言 苦し紛れ、とりあえず書く
5.篤辞 苦し紛れ、とりあえず書く
(四)マイナス2点
8.庶民(四礼)
「庶民子来」まったく知りませんでした。
子が親を慕って来るように,徳の高い人に は万民が喜んで集まってくること。
(五)マイナス4点
1.漢堡 カブール やってもうた
3.革亀 いしがめ
5.鴾母 むくどり
9.鹿蹄草 かきどおし やってもうた
(六)マイナス3点
2.阡る ねむ-る(恥)
4.騒い うるさ-い(恥)
10.圉う やしな-う
(七)マイナス4点
2.朝暾 朏光
10.斟酌 ???
(八)無
(九)マイナス6点
3.フコ艶麗の文人才子 巫蠱
書画5.ホウジョウ 宝帖
7.ソウの頭上 宗
新出の熟語もたくさんあり、とてもむずかちかったです。
時間は65分かけていますが、文字をちゃんと書くことを考えれば80分ぐらいかかるのではないかと思います。
この難易度なので、時間は気にせず取り組んでいます。
とても楽しかったです。
僕もハーちゃんのように、間違いメモ残してありますよ~
「一度やればすべて過去問!」
新出どんと来い!です(笑)
とても楽しかったです。
ありがとうございました。
くれぐれもお身体大事になさってくださいね
もう若くないんですから(笑)
・「水樋」は俺っちも読めなかったのだ・・・だから念の為出したのだ・・・良かった、夥伴がいて(笑)
・誤答、とっても参考になりました。ありがとう。
・その4&その5も同程度か、ちょっと更に難度高いかも・・・引き続きヨロチク👍
・おっと、ご心配いただき、ありがとう・・・大丈夫といいたいとこですが、体のほうはイカンね、年だね。でも脳みそにはもっともっと刺激を与えないとイケマセン・・・。
遅ればせながら挑戦させていただきました。
前回は全く時間が足らなくてボロボロになり、ちょっとモチベーションを下げてしまったので(苦笑)、今回は時間を気にせずゆるゆると(上のお二方との会話で中断しつつ(笑))取り組みました。
今回は誤答が思っていたより少なかったので、参考までに誤答箇所の報告をさせていただきます。
(一)
30「癆(かぶ)れ」→「しび」
(二)
6「キョウケン(恭倹)」→「恭謙」
9「テットウ(鉄桶)」→「鉄湯」
15「カイシュ(丐取)」→「懐手」(苦し紛れ)
3「スネハギ」は、大辞泉が「脛脛の伸びた奴」という表記なので、「脛脛」を不正解には出来ないと判断して〇にしました。
(四)
8「(庶民)子来」→「止雷」(苦し紛れ)
(六)
2「阡(しげ)る」→「はし(る)」
4「騒(うれ)い」→??
10「圉(か)う」→「やしな(う)」(2択ミス)
(七)
2「倒景」→「灯檠」(苦し紛れ)
6「副弐」
6「副弐」の解答が「副弍」と表記されていますが、両方OKということでしょうか…?(調べた限りでは「副弐」しか見つからなかったので×にしました。)
ウッカリ上の線を書き忘れたので、「副弍」が正解なら〇になるのですが…。
(九)
3「フコ(浮誇)」→「巫蠱」
5「ホウジョウ(法帖)」→「方帖」
7「ソウ(曹)」→「総」(苦し紛れ)
9「ド(度)」→「奴」(意味の取り方を勘違い)
イ「穿(うが)つ」→「こぼ(つ)」(何故かこの字の読みがいつも分からなくなります💦)
点数は175点でした。
得点としては良くなりましたが、時間を使いすぎているので比較しても意味は無いですね(苦笑)
私の場合、長期記憶が命綱(?)なので、どうしても時間がかかってしまいます…。
結果には満足ですが、つい最近見た記憶のある「恭倹己を持す」を間違えたのが反省点です。
気になった点が2つありました。
・(五)1の解答は「ハンブル"ク"」ではないでしょうか…?
・(二)「13.予期もしていなかった突然のオウカに遭う」ですが、「予期もしていなかった突然の」が「横禍」を限定していると捉えるべきか、「予期もしていなかった突然の」と「横」の意味が重複するのを避けて「殃」を書くべきかの判断に迷いました。
最終的にはこれまでの貴模試の出題傾向から判断しましたが(邪道?(笑))、一般的には「重言は避けるべき」という考えもあるので、「殃禍」が適していると考える方もいらっしゃるのではないかと感じました。
ただ、考えてみましたが、この点を考慮に入れると「横禍」を(二)で出題するのは難しそうですね…。
体調がすぐれないようでとても心配です。
何点か指摘させていただきましたが、無理のない範囲で対応していただければ幸いです。
取り組んでいる間に次作の公開のお知らせが出ていますね。
遅れないよう何とか時間を見つけて挑戦させていただきたいと思います。
どうもありがとうございました
・「弍」と「弐」・・・よく見えないんででよくやってしまうミスですね、1級の「弍」よりも「弐」のほうが熟語ではよくつかわれている熟語のようですね・・・「弐」のほうしか熟語はないようです。修正しました。
・<漢堡>・・・濁音だと✖になるかな?てっきりこう読むと思い込んでいた・・・漢検に合わせて“ク”に修正しておきました。
・「脛脛」と「横禍/殃禍」は悩ましいところですねえ・・・とりあえず、放置・・・。
・さすがの高得点ですね、ありがとうございました。