「お前、エキニシ云うて知っとるん?」
「もちろんですよ、広島ではホットなスペースの一つですからね」
「なんか元気なところらしいのぉ」
「まぁ、我々の世代の人間で河合塾に行ったことのある奴はみんな知ってましたけどね」
「古くからある町なんじゃ」
「町というか、広島駅の周辺では再開発に取り残された感じのところですよね」
「倉庫地帯をリノベーションしてお洒落な雰囲気にしたようなところかのぉ」
「知らんけど」
「知らんのんかい!」
「おしゃれな雰囲気になっているかどうかは別にして、古くからある建屋に若い人が入ってきたりしてるのでしょうかね」
「何度か火災に見舞われたこともあったみたいですよ」
「それで復活して今の姿になっとるんじゃね」
「まぁ頑張って貰いたいですよね」
「今日はいつもより早ぅ身体が空いたけん、エキニシに連れてってぇや」
「ええですけど、まだこの時間はお店開いてないと思いますよ」
「ほうなん、10年くらい前に来た時にドラキチいうお店やりょうったで」
「行ったことあるんですね」
「いや、そのころはエキニシじゃぁいうて知らんかったけん」
「とりあえず、歩いてみましょう」
「お店によっては開店準備しとってんところもあるのぉ」
「ほとんどのお店でも、奥で仕込みはされているんじゃないですかね」
「何時頃、オープンかのぉ?」
「5時頃が多いんじゃないでしょうか」
「でも明るいうちにあれこれ見れて良かったわい。夜来たらあんまりゆっくり観察できんけんのぉ~」
「10年前だけじゃなくて、最近も来てるんですね」
「いや、きちょるいうても、様子見だけじゃけん。夜は巡回している観光客や、ライトな客引きもおってゆっくり立ちどまれんけんのぉ」
「なんか営業してそうなお店がありますよ」
「ここはいつも一杯じゃけん、入れそうなら入ってみようや」
「ガラガラガラと引き戸を開け」
「一人なんじゃけどのぉ~」
「今日は独りという設定で良いんですね」
「そのつもりじゃ」
「何をお出ししましょう」
「生頂戴な」
「店主さんとお話されているとき、私はどういたしましょう」
「心の声じゃけん、好きにしてよろしい」
「了解仕った」
「儂が飲みょうる間、店内の雰囲気を説明しときんさい」
「合点承知の助」
「L字型のカウンターの中には40代の男性店主。先客さんは短辺に60過ぎの男性客、もう一方の男性も60過ぎでしょうかね、40代の女性客と歓談されてます。うさちゃんは丁度この間に入り込んだ形ですね。3人とも常連さんのご様子で、マスターも時々3人の話に乱入されて場を盛り上げてます」
「誰が実況中継しろいうたんじゃ。それに誰がうさちゃんじゃ」
「丁度、目の前にフードメニューがありますが、なかなか決まりませんねぇ」
「何お出ししましょ?」
「うさちゃん、催促されてますよ」
「わかっとるけん、静かにしときんさい」
「煮込みありますか?」
「承知しました」
「冬季限定が気になったんでしょ」
「なんで分かったんじゃ」
「限定に弱いミーハー気質ってことはお見通しでして」
「そぅかのぉ・・・」
「ホッピー黒お願いします!」
「串も5本で」
「レバーはお出ししてもよろしいですか?」
「喜んで!」
「それって使い方違う言葉ですよ」
「もつ煮込み食べて、ここが焼トンのお店だと気が付いたみたいですね」
「そうなん?」
「またまた、すっ惚けちゃって」
「ホッピー頼んだところで分かったかのぉ」
「梅割り行かなかっただけでも上出来です」
「このレバー美味いのぉ!」
「ナカ追加!」
「あんなもんや、こんなもんじゃったのぉ」
「また覚えてないんですか?」
「お前が覚えとるじゃろうけん、それで大丈夫じゃ」
「私は影ですから」
「しっかりせぇやぁ」
「インバウンドさんが来られましたね」
「民族大移動じゃ」
「何か見つけました?」
「写真に取り損ねたけど、貴ありますって」
「ちゃんと写ってますよ。今回のお酒。山廃純米 貴」
「500円ですからね」
「私、お見通しなんですけど、言っていいですか?」
「何をじゃ」
「冬季限定のカキフライでしょ」
「儂はサトラレか?」
「おっと忘れるところでしたね」
「日本酒を頼んだら」
「言わなくても和らぎ水をさっと出してくれる立ち飲み屋は優良店!」
「この酒美味いですね!」
「儂の酒を勝手に飲むんじゃない!」
「いつも混み合っているのは訳がある!」
お店の情報は個人の備忘録として掲載しています。訪問時とは所在地、営業時間、定休日等変更になっていたり、そもそも誤った内容を記載しているかもしれません。最新の情報は食べログなどでご確認ください。
『やきとん 宮ちゃん 』
広島県広島市南区大須賀町12-10
・広島駅から302m
営業時間:15:00 - 23:00
定休日:日曜日
「もちろんですよ、広島ではホットなスペースの一つですからね」
「なんか元気なところらしいのぉ」
「まぁ、我々の世代の人間で河合塾に行ったことのある奴はみんな知ってましたけどね」
「古くからある町なんじゃ」
「町というか、広島駅の周辺では再開発に取り残された感じのところですよね」
「倉庫地帯をリノベーションしてお洒落な雰囲気にしたようなところかのぉ」
「知らんけど」
「知らんのんかい!」
「おしゃれな雰囲気になっているかどうかは別にして、古くからある建屋に若い人が入ってきたりしてるのでしょうかね」
「何度か火災に見舞われたこともあったみたいですよ」
「それで復活して今の姿になっとるんじゃね」
「まぁ頑張って貰いたいですよね」
「今日はいつもより早ぅ身体が空いたけん、エキニシに連れてってぇや」
「ええですけど、まだこの時間はお店開いてないと思いますよ」
「ほうなん、10年くらい前に来た時にドラキチいうお店やりょうったで」
「行ったことあるんですね」
「いや、そのころはエキニシじゃぁいうて知らんかったけん」
「とりあえず、歩いてみましょう」
「お店によっては開店準備しとってんところもあるのぉ」
「ほとんどのお店でも、奥で仕込みはされているんじゃないですかね」
「何時頃、オープンかのぉ?」
「5時頃が多いんじゃないでしょうか」
「でも明るいうちにあれこれ見れて良かったわい。夜来たらあんまりゆっくり観察できんけんのぉ~」
「10年前だけじゃなくて、最近も来てるんですね」
「いや、きちょるいうても、様子見だけじゃけん。夜は巡回している観光客や、ライトな客引きもおってゆっくり立ちどまれんけんのぉ」
「なんか営業してそうなお店がありますよ」
「ここはいつも一杯じゃけん、入れそうなら入ってみようや」
「ガラガラガラと引き戸を開け」
「一人なんじゃけどのぉ~」
「今日は独りという設定で良いんですね」
「そのつもりじゃ」
「何をお出ししましょう」
「生頂戴な」
「店主さんとお話されているとき、私はどういたしましょう」
「心の声じゃけん、好きにしてよろしい」
「了解仕った」
「儂が飲みょうる間、店内の雰囲気を説明しときんさい」
「合点承知の助」
「L字型のカウンターの中には40代の男性店主。先客さんは短辺に60過ぎの男性客、もう一方の男性も60過ぎでしょうかね、40代の女性客と歓談されてます。うさちゃんは丁度この間に入り込んだ形ですね。3人とも常連さんのご様子で、マスターも時々3人の話に乱入されて場を盛り上げてます」
「誰が実況中継しろいうたんじゃ。それに誰がうさちゃんじゃ」
「丁度、目の前にフードメニューがありますが、なかなか決まりませんねぇ」
「何お出ししましょ?」
「うさちゃん、催促されてますよ」
「わかっとるけん、静かにしときんさい」
「煮込みありますか?」
「承知しました」
「冬季限定が気になったんでしょ」
「なんで分かったんじゃ」
「限定に弱いミーハー気質ってことはお見通しでして」
「そぅかのぉ・・・」
「ホッピー黒お願いします!」
「串も5本で」
「レバーはお出ししてもよろしいですか?」
「喜んで!」
「それって使い方違う言葉ですよ」
「もつ煮込み食べて、ここが焼トンのお店だと気が付いたみたいですね」
「そうなん?」
「またまた、すっ惚けちゃって」
「ホッピー頼んだところで分かったかのぉ」
「梅割り行かなかっただけでも上出来です」
「このレバー美味いのぉ!」
「ナカ追加!」
「あんなもんや、こんなもんじゃったのぉ」
「また覚えてないんですか?」
「お前が覚えとるじゃろうけん、それで大丈夫じゃ」
「私は影ですから」
「しっかりせぇやぁ」
「インバウンドさんが来られましたね」
「民族大移動じゃ」
「何か見つけました?」
「写真に取り損ねたけど、貴ありますって」
「ちゃんと写ってますよ。今回のお酒。山廃純米 貴」
「500円ですからね」
「私、お見通しなんですけど、言っていいですか?」
「何をじゃ」
「冬季限定のカキフライでしょ」
「儂はサトラレか?」
「おっと忘れるところでしたね」
「日本酒を頼んだら」
「言わなくても和らぎ水をさっと出してくれる立ち飲み屋は優良店!」
「この酒美味いですね!」
「儂の酒を勝手に飲むんじゃない!」
「いつも混み合っているのは訳がある!」
お店の情報は個人の備忘録として掲載しています。訪問時とは所在地、営業時間、定休日等変更になっていたり、そもそも誤った内容を記載しているかもしれません。最新の情報は食べログなどでご確認ください。
『やきとん 宮ちゃん 』
広島県広島市南区大須賀町12-10
・広島駅から302m
営業時間:15:00 - 23:00
定休日:日曜日
20240322