気がつけば思い出Ⅱ

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はじめての俳句🖊33~紅葉かつ散る

2021年11月27日 | 喜代の俳句

※とむやんクンさん/写真AC

旅立つや紅葉かつ散る黄泉の路

季語:【紅葉且つ散る(もみじかつちる)】(秋)

※俳句歳時記:木々の紅葉には遅速があり、色づきかけたものもあるが一方、早くも散りだすものもある。

作品の背景:義理の叔父の葬儀は、ちょうど紅葉の季節だった。色づきかけたものもある一方散っているものもあった。

亡くなった義叔父(おじ)と生きている自分を重ねた。

提出した句:【旅立ちは紅葉且つ散る黄泉の路】

先生の添削:作者の実感が色濃く感じられる素晴らしい作品だと思います。

季語の選び方も大変巧みですね。表記は「紅葉かつ散る」の方が柔らかくなるでしょう。

「旅立ちは」という上5がやや散文的でしょうか。

切字の「や」を使うと、作品に余韻が生まれてより魅力的になると思います。

【旅立つや紅葉かつ散る黄泉の路】

             

11月6日に私たち夫婦の仲人さん(義理の叔父)が亡くなった。85歳だった。

最近は結婚に仲人を立てないことも多くなってきたようだ。

ママの言うには、むしろ今時は、ほとんど立てないらしい。

仲人さんのいる結婚式に出たことが無いと言うのだ。

けれど、私たちの時代は仲人は立てるのが常識的で、恋愛結婚の場合はどなたかに頼んだものだった。

そして頼んだどなたかは、たいていは職場の上司が多かった。

ずっとのつきあいになるのだから会社の上司より良いとの義母(夫の母)の提案で、私たちは義母の妹夫婦に仲人になって貰った。

俗に言う「頼まれ仲人」になる。

義母の思惑通り、義父母が亡くなってからも本当の父母のように、いろいろとお世話になった。

義叔父は音響機器メーカーを60歳で定年、65歳まで嘱託で働き、その後は町内会の仕事、野菜作り、ゴルフ、山登り、書道といろいろなことをして晩年を過ごしていた。

とくに書道には力を入れていた。

一昨年胃がんがみつかり80歳を超えていたけれど摘出手術をした。

そして昨年コロナ禍であったけれど自分書いた作品を残したいというので、夫が印刷・製本を、長男がデザインをお手伝いし自費で本にした。

親しい人達に差し上げて見て頂いたようだ。

表紙にした書【楽】

葬儀場に飾られた書と筆(雅号は桂山)

おばの話だと、朝なかなか起きてこないので起しに行ったところ息はしていたが、反応がなく救急車を呼び病院へ運んだ。

病院で意識は戻り、その時、おばに「自分が亡くなったら葬儀場の手配はしてあるので、そこに電話をすればいいだけになっている」と言ったらしい。

そしてその2週間後に亡くなり、言われた通りに電話をすると全て用意が整った状態だったそうだ。

話を聞いて、そんな亡くなりかたっておじさんらしいと思った。

もう色づいてはいるけれどまだ木にぶら下がっている私も、そんな風に最期を迎えたいと思うけれど・・・。

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