あこがれた予科練 ⑫
小学6年生、健康優良児として県表彰を受けた数日後に、日本海軍横須賀鎮守府の平出海軍中佐から「海軍は君を待っている」という趣旨の手紙が届きました。
「命惜しまぬ予科練は七つボタンに桜と錨…」に憧れた軍国少年の出来上がりです。
目指すは海軍飛行予科練習生、霞ヶ浦の所謂「予科練」です。
ここの少年兵となった練習生2万4千人、九州だけでも陸海含めて出撃基地は、知覧・万世・鹿屋・開聞岳・国分・喜界島など、いくつかの基地を合わせると、総勢24万1千人余、戦死者した少年兵など数千人およびました。
出撃した神風特攻機は、およそ1,300機ともいいます。あらゆる軍用機を総動員し、離陸できるぎりぎりまで爆弾を積載し、銃器を取り除き、搭乗員を守る鉄板を剥ぎ取り、なおかつ帰還に必要な燃料を積まずに、片道飛行で敵艦に突っ込み、体当たりする命令を受けて「神風特攻隊員」となったのです。
小学6年生は、「死ぬ」ことなど一切考えも及びませんでした。
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