樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

鯖談義

2009-07-27 23:21:15 | グルメ
先日このブログにも載せた福井の梅田家庭園。そこを教えてくれた友人が、福井の美味しい物を全国に紹介したい!と知人が始めた福井県の海産物をネット販売する会社を東京で手伝い始めたのです。福井の蕎麦と焼鯖が好きな私は早々取り寄せてみました。

   ↓
「昭和が見える食卓風景」
http://www.osakanaya.co.jp/

日本海で獲れた旬のものを、作り手やそれに携わった人たちのぬくもりが伝わるようなものを、という趣旨で始めた会社です。
海苔の佃煮はとっても美味!海苔だけでなくモズクやひじきまではいっていてミネラルたっぷり。白いご飯がすすむこと!そしてのど黒の一夜干し。ほっぺが落ちそうでしたわ。ところが、期待していた鯖の一夜干しがいまいちだったので、友人だからこそ辛口の評価を伝えたところ鯖談義になってしまいました。

まずは、
一見「鯖の丸焼き」には、「浜焼き鯖」と「鯖の一夜干し」がありますが、それぞれに、「地元鯖」と「ノル鯖(ノルウェー産の鯖)」 があるわけです、と講義を受けました。
次に「浜焼き鯖」は、生の鯖を内臓処理して串を打ち、炭火でじっくり焼いたもの。「鯖の一夜干し」はその名の通り干物。おろししょうがをたっぷり添えて食す。脂ののったさばはポピュラーな家庭の味、だったそうです。
ところが、ここのところ地球温暖化等の影響か、全く昔のあの旨い鯖が地元で揚がらない。で、最近はノルウェー産の冷凍鯖を地元で解凍→串打ち→焼く、又は、再冷凍して次の市場へ、という事になってしまっているとのこと。
彼女も言っていましたが、魚は世界中どこでも回遊しているのだから、どこで獲れても鯖は鯖。「どこどこ産」なんてナンセンス・・・と。
そう、やっばり脂の乗った鯖でなくっちゃ、と思う私。寒い冷たい海を泳いでいる魚の方が脂が乗るに決まっている。だから福井県産の鯖よりノルウエー産の「ノル鯖」の方が美味しいに決まっているんです。
ちなみに福井の越前海岸の漁師さん達は、あっけらかんとしたもんで、「ノル鯖は昔の越前の鯖のように旨い!」と皆認めているそうです。

昨日用事があって福井へ行って来ました。帰り道のSAで、売ってました!焼鯖寿司と鯖寿司、そしてご丁寧に富山の〆鯖寿司が。売っているおじさんに意地悪ばあさんの如く聞いてみました。「このお寿司どこ産の鯖つかっとるん?」と。おじさん曰く「鯖寿司」は「焼津産」と大きな声で(国産の鯖だからね)、じゃあこっちの福井名産の焼鯖寿司は?とたたみかけると小さな声で「ノルウエー」と小さな声でひとこと。私は裏をひっくり返して、ちゃんと「ノルウエー産」と記載されていた正直ものの富山の〆鯖寿司を買ってしまったへそ曲がり。
さて、わたしがご贔屓にしている福井放送膝元のそば屋で出してくれる焼鯖(一夜干し)は果たしてどこ産なんだろうか。次回寄った時にはきいてみよ!と思っています。多分あの脂の乗りは・・・「ノル鯖」と踏んでいるのですが。

たかが鯖、されど鯖・・・の私達なのです。