木曜夜、NHKの番組を見た。
「雲上のレスキュー隊」
立山連峰山岳警備隊隊長のプロの仕事取材だった。
☆彼の信念となっていること☆
「想像せよ」
「山に謙虚であれ」
重くても重くない、寒くても寒くない
と言うこと
崖から落ちた遭難者もそこまでロープで降り、遭難者を背負って
その崖を登る。その体力と技術と技量、並大抵なものではない。
取材中に事故の一報がはいった。立山山岳派出所から
若い者を現場確認に走らせ、自分は無線で情報を収集する。
若い部下はそれから2時間後に現場到着、状況報告。
状況を聞き、同行者を確保せよとすばやく指示を出す。
同行者が助けに行こうとして起こすかもしれない2次災害(2重遭難)
を防ぐための指示を出す。
取材中にまた別の事故の一報。
今度は落石にあたり意識混濁の登山者。
そこへ到達するまでに3時間あまり。
応急処置をしながらヘリコプターの救援を待つが、
霧と風の気象状況のためヘリが飛べない。
ただ待つことはできず、先のことを考え、最善を尽くそうとする。
徒歩搬送を決断。救急車が入るところまでアップダウンのある
山道を背負ったり、搬送用ボートに乗せたりしながら9時間を計算。
なんどきも考える。状況変化も考える。歩きながらも考える。
当然同行の隊員のことも考える。
状況判断と決断力。経験だけがものを言う世界でもない。
頭が下がる思いだった。
彼らの仕事場、立山連峰と剣岳が連なる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/67/2c24f3e12bdacf636cc65fb56910c1b8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/e0/ed3aa3fb5b1911d90537256244abae46.jpg)
搬送中も周りの山小屋からいろいろな情報が無線に届く。
5時間搬送を続けていたころ、やっと気象状況が好転し、霧が晴れだし
ヘリが飛べる状況となった。ヘリが近くに降りてこれる広い場所まで移動し、
やっと乗せる事ができ、近くの病院へ。任務完了。
彼ら一行は任務は終わっても派出所まではまた歩いて何時間もかけて
戻る。
遭難状況も天候も、ひとつとして同じ状況にない現場で瞬時に判断し行動する決断力。
30まで山とは無縁の人が、その身体能力を買われて
山岳警備隊に配属されたという。でもそれだけではないだろう。
物静かな人柄と、柔らかなまなざし。
そして謙虚さを持ち合わせたこの若者に未来を託す気持ちにさせられたに違いない。
彼の裏技は、
救援に出動して現場に到着したとき、一番最初にすることは何気なく
「脈をとる」ことだという。 なぜか。
それは「触れる」ということ。
人間は心細いとき不安な時に「触れ」られると安心するのだそうで。
手を当てるということ、すなわちこれが初期の「手当て」。
救助の場面だけでなく、これは「手当てする」という言葉の語源ということを
思い出した。
彼のお世話にならないように、今年も立山近辺をうろつきますぞ!
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/100302/index.html
NHK木曜番組 プロフェッショナル 仕事の流儀 #138
立山山岳警備隊
「雲上のレスキュー隊」
立山連峰山岳警備隊隊長のプロの仕事取材だった。
☆彼の信念となっていること☆
「想像せよ」
「山に謙虚であれ」
重くても重くない、寒くても寒くない
と言うこと
崖から落ちた遭難者もそこまでロープで降り、遭難者を背負って
その崖を登る。その体力と技術と技量、並大抵なものではない。
取材中に事故の一報がはいった。立山山岳派出所から
若い者を現場確認に走らせ、自分は無線で情報を収集する。
若い部下はそれから2時間後に現場到着、状況報告。
状況を聞き、同行者を確保せよとすばやく指示を出す。
同行者が助けに行こうとして起こすかもしれない2次災害(2重遭難)
を防ぐための指示を出す。
取材中にまた別の事故の一報。
今度は落石にあたり意識混濁の登山者。
そこへ到達するまでに3時間あまり。
応急処置をしながらヘリコプターの救援を待つが、
霧と風の気象状況のためヘリが飛べない。
ただ待つことはできず、先のことを考え、最善を尽くそうとする。
徒歩搬送を決断。救急車が入るところまでアップダウンのある
山道を背負ったり、搬送用ボートに乗せたりしながら9時間を計算。
なんどきも考える。状況変化も考える。歩きながらも考える。
当然同行の隊員のことも考える。
状況判断と決断力。経験だけがものを言う世界でもない。
頭が下がる思いだった。
彼らの仕事場、立山連峰と剣岳が連なる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/67/2c24f3e12bdacf636cc65fb56910c1b8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/e0/ed3aa3fb5b1911d90537256244abae46.jpg)
搬送中も周りの山小屋からいろいろな情報が無線に届く。
5時間搬送を続けていたころ、やっと気象状況が好転し、霧が晴れだし
ヘリが飛べる状況となった。ヘリが近くに降りてこれる広い場所まで移動し、
やっと乗せる事ができ、近くの病院へ。任務完了。
彼ら一行は任務は終わっても派出所まではまた歩いて何時間もかけて
戻る。
遭難状況も天候も、ひとつとして同じ状況にない現場で瞬時に判断し行動する決断力。
30まで山とは無縁の人が、その身体能力を買われて
山岳警備隊に配属されたという。でもそれだけではないだろう。
物静かな人柄と、柔らかなまなざし。
そして謙虚さを持ち合わせたこの若者に未来を託す気持ちにさせられたに違いない。
彼の裏技は、
救援に出動して現場に到着したとき、一番最初にすることは何気なく
「脈をとる」ことだという。 なぜか。
それは「触れる」ということ。
人間は心細いとき不安な時に「触れ」られると安心するのだそうで。
手を当てるということ、すなわちこれが初期の「手当て」。
救助の場面だけでなく、これは「手当てする」という言葉の語源ということを
思い出した。
彼のお世話にならないように、今年も立山近辺をうろつきますぞ!
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/100302/index.html
NHK木曜番組 プロフェッショナル 仕事の流儀 #138
立山山岳警備隊