今年初めての風花(かざばな・かざはな)が舞った。
私の住む地方では、寒波が襲来しても積雪を見ることは滅多に無いが、青空の下で雪がちらちら舞い落ちてくることは一冬に数回ある。昔の人はこのような降雪を「風花が舞う」と表現している。
この風花には二つのタイプがあるようだ。本州の日本海側で大雪が降ったとき、分水嶺の向こう側にできた雪雲のちぎれ端が上空を流れ来て、そこから雪が舞い降りてくるものと、比較的近距離にある山岳地帯での降雪が、強風に乗って飛ばされてくるもの。どちらの場合も、冬の季節風(空っ風)が強いことから生じる気象だろう。関東その他でも風花の見られる地域があると聞いている。
当地で舞うのはほとんどが小さな雪片だが、たまに大きく発達した雪雲が流れて来たときなど、ボタン雪が舞うこともある。雪が降る時間はたいてい1時間足らず、寒気が特別強い時には次から次へと雪雲が到来し、終日断続的に小雪がちらつく。
強い西風が吹き荒れると、南の海上に雲の峰が連なり、北の山々も雪雲に覆われる。上空は西から東へ次々と雲塊が移動し、陽が照ったり翳ったり。このような空模様の時に、風花は舞う。
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