ネットワークとかシステムには全く昏い門外漢だが、敢えてシステム思考という事柄について、陋見を述べさせていただきたい。
システムを構築するということは、専門性(調査・研究)と統合性(組織化・運用)とが互いに協力し合う関係を築くことである。
各個バラバラに独立している専門部門を適切に配置・連結し、互いの部門が有機的に協働できるようにする性能が統合性である。統合を可能にするのは、各専門分野に通暁し理解能力がある個人及び組織の存在であって、その存在があって初めて専門部門間の有機的結合や組織的連携は可能になる。統合されることによって、各専門分野には、更なる発展の機会が訪れる。
それは個人における集中力と統合力の関係と同じである。 システム思考には、1人の人間が集中性と統合性を同時に併せ持つことが欠かせない。この一見背理する性能を併せ持つ人こそが、システム思考に向いた人であり、その比率は極めて低い。一般的には一方の性能に偏るものらしい。したがって、システムを構築できる専門家の養成には、広く大勢の中から、稀な人材を効率よく見つけ出すことが先決だという。
集中性は専門を究めるに不可欠な性能である。ある事柄を調査・研究して成果を上げるprofessionalには集中性が欠かせない。
一方、多数の専門領域にまたがる問題を一つの目的に向かって解決するには、先ず物事をバラバラにしなければならない。バラバラにしたものを有効に働くよう再構築する性能が統合性である。「なぁやおぅや」で事をまとめ上げる性能とか、来る者は拒まずとかいって派閥を育て上げる性能とは違う。
バラバラに分散しているものの相互関係を直感し、再構築する性能は統合性で、generalと謂うものである。
目下の自民党に必要な性能であるが、居ないだろうなぁ、双方を兼ね備えた人。
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