寒中の遠州(静岡県西部)地方は、晴れて陽が照っていても、終日遠州灘の沖合に積層した叢雲が立ち昇り、帯となって西から東にたなびく。長年見慣れた遠州の冬の光景、まさに冬の風物詩である。
山陰から北陸・東北の日本海沿岸に大雪を降らせる西高東低の気圧配置が、寒気を琵琶湖北岸から関ヶ原を経て伊勢湾に送り出し、暖かく湿った海洋の空気に触れ発生した叢雲が、遠州灘の沖合を通過する。寒の間の一ヶ月、この雲を断続的に見ることになる。
沖合10数キロ前後の叢雲の下の海面には、霙か雪が降っているはずだが、それを確かめた画像はネットでも見たことがない。この雲を見なくなると、海から春が上陸して来る。
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